[レポート]余類ONE MAN LIVE”n次元”
まずはワンマンライブに来ていただいた皆さん、20周年を迎えられたlivehouse nanoの皆さん、本当にありがとうございました。
目が覚めてから、ああ一旦やり切ったな、と思って涙が溢れました。
アンコール含め、全22曲120分弱、大感謝です。
力の根源
ステージ上の私の目に広がる世界は、とてつもなく愛おしいものです。頭の中の怒りや悲しみ、喜びやその他いろんな情景を音楽にかえて発した先。人々に受け止めてもらえた音も、ライブハウスの壁にただ当たって砕け散った音も、光り輝いているなと思いました。
それでも悩みは尽きず、途中くじけそうにもなりましたが、なんとか堪えられたのは受け止めてくれた皆さんのおかげであり、音楽の力だと思います。
ワンマン終わって二日経って、またやりたい、次はさらに大きくなって、と思うほどに楽しかったです。
歌を歌う身として、まだまだメンタルとのバランスが悪いなあと感じてしまうステージでしたが、後半に向かうにつれ、安定していったかと思います。
精進あるのみ。そのように思いますが、何度も言って文章破綻、それでも受け止めてくれてありがとう、と指が文字を選んでいます。
何が私を創作に向かわせるのか、いまだに分からない部分が大半を占めています。かといって向き合わないわけにはゆかず、こうしてまた次の創作に向かうために散文をネット上に広げてみています。きっと大枠は分かっていて。未踏の地を、どれだけ美しく描写することができるでしょう。また楽曲を作る日々です。
今回書き下ろした新曲について
1月8日にリリパ”透明機械”が終わってすぐに制作に取り掛かりました。制作に向かう段取りとしては、前回記事を読んでみてください!
最初の一曲。松川に叩き台を送ったのは1月15日、「ほむら」という歌でした。でも最初の題名は「最大の口上」。最終的には歌詞の中からもこの言葉は無くなりました。魔改造の嵐でした。
ほむら
本当に時間かかりました。でもめげずに、いやめげながら、それこそ向き合った時間によって聴いてもらえるところまできたなと思います。
最初の段階、良い歌にせねばいけないという肩にかなり力の入った状態だったように思います。メロディーとコードの噛み合いが悪く、構成もなんだかしっくりこず。歌詞を書き直しては構成を練り直し。これで!と3回くらい叩き台作り直したんちゃうかな。松川ほんとにお疲れ様です。ついてきてくれてありがとう。
この曲がもっと表現されるように、編曲と練習、試行錯誤を続けていこうと思います。
あたらしいことわり
次の日、1月16日にこの歌を送りました。
最初はなんて曲名にしていたのだったかな。”新理(しんり)”としていたように思います。その次に”新しい理”に変えて… なんだか泡のような柔らかいイメージにしたかったので、ひらがな表記に変えました。海辺の天女をこっそり見ている私、のような情景です。
出来上がった叩き台の時点ではギターのフレーズがもっと細かかったんですが、2ピースで演奏されるべき楽曲に昇華するためにローコードに変換しました。
途中にある「刹那/われたがために数刻を捨てたか/今以上を求めるしかない病」の部分で拍子を展開して、歌い上げる部分があります。
ここでのドラムが目押し(「今以上を求めるしかな”い”病」の”い”が聞こえたらインする)でわらけるんですが、カチッと決めなくて良いというのが大好きです。
アイアム夜
次に叩き台として松川に送ったのは「アイアム夜」という曲です。
送ったラインを見返してみたら、1月18日、「いらっしゃいませ」という曲名にしていた。その次「晩餐会へようこそ」に変わって、という段までは、シャッフルの完全に朗読メインの楽曲でした。結局全編詩を見直して、「アイアム夜」に。歌詞の原型はちらほら。ですが、最初の向き合った時間が本当に重要だったと思います。さすがに見せたいものではないので掲載はやめておきます。
ドラムで編曲を始めましたが、どうにもうまくいかず、ピアノで。あれよあれよと構成も決まっていき、素晴らしい一曲になったと思います。本番では私のコードワークが残念なことになってしまったので、またリベンジしたいところです。それでも松川のプレイに助けられて最後まで演奏できました。まじ感謝。そして大反省。パワープレイですまぬよみんな。
歌詞の「詩歌累々」でリズムを出すのが本当に意味不明で最高と思っています。いや、意味はあったんですけど、言葉がピュアな音声になるのを目指している部分があるので。ボイパとかやってみたい余談。
よだかに訊く
この歌ができた根源は、怒りでしかなかったです。詳細は控えますが、創作物には原作者がおり、絶対に、他人により侵害されてはならない領域があると確信しています。
今後も書き上げたこの歌詞と、真摯に向き合っていこうと思っています。
羽
特にスッと編曲まで終わったのはこの曲ぐらいだったかと思います。とにかく「羽」という言葉だけをモチーフに書き始め、歌い始めました。言葉が言葉を呼び、メロディーが構成を決めていってくれたように思います。とっつきやすい曲ではなく、ダークなものに昇華されましたが、書くべくして書くことができた、自分の作詞作曲能力の底上げがなされた一曲だと思います。また演奏する日が来るといいな。
ポイントは最後の英語ね。影は飛ばない、ただ這いつくばるだけだ。
それに対して、飛べ、という最終局面。無茶苦茶。最高。
3月14日の本番では、ルーパーが壊れてテンパってましたね、私。良い思い出。次にあの事態に陥ったらしっかり楽しんでやろうという所存。その時はどうぞよろしく。M13、もっかい流行らんかな。
不死鳥のひとみ
アイアム夜が叩き台として仕上がった2/20の早朝、とにかく作らねばならんという思いで歌詞を前に歌いました。
アカペラで歌い上げ、コードを自分でつけてしまうとブレる気がしたので、そのまま松川に送信。
後日スタジオでの編曲。間奏と後奏で悩む時間帯もありましたが、アドレナリン出まくりでこうしてこうしてこうしたらこういうふうに幕を引ける、という感じで完成。
ピアノの和声としては、限定的な意味でクラシックなものに仕上げたかったので、使ってはいけない音が多く、松川の頭を悩ませた模様。それでも素敵なピアノフレーズの応酬で、見えない不死鳥が飛ぶ様が表現されたように思います。今後も大切に歌っていきたいし、ドラムとギターバージョンの編曲もしたいところ。
歌詞としてもかなり気に入ってるんですが、分かりにくいかな。想像にお任せしますが、憧れを追うことを諦めないでほしいという歌詞です。すでに、そこに、ある。
星街のヤムチャ
3月14日本編にて、松川召喚の後、一曲目に演奏したこの楽曲。終わってからお客さんからの反応がある意味もっとも多かった曲です。ヤムチャ、というワードを日常的な歌詞の中で歌うのですからそうなりますよね。冒険した、というよりは、私の中にもこのようなセンスあります、という感じ。終わってからもぐらさんに、こんな曲もできるのだなー、バックビートがもっと、と言われ、はい、その通りですと返事。頑張ります。
ちなみに、星街は京都にある飲茶屋さんです。ぜひ行ってみてね。
この曲を松川に送ったのが、2月25日。焦り散らかしたものですが、なんなら一番楽しく編曲できたかもしれません。間奏でのドラムのイメージは、煮込み料理してる厨房の音だったかな。おいしそうな料理調べてリハ中に悶絶しました。
”n次元”とは何だったのかしら
本編が終わり、アンコールをいただいて、最後に演奏した曲は”蘇生”という曲でした。いつ作った曲だったかは忘れましたが、この曲を最後にセッションすることに意味があると思い、歌った次第です。
開演前。町の空気はどこに吸い込まれていくのかしら。終演後。ライブハウスの空気はどこに吐き出されていくのかしら。人々の呼吸は、酒気を帯びて夜に溶け。
”n次元”の”n”は、変数としての意味もあるでしょうが、ベタにnanoの”n”かなって思います。この小さなnanoの中繰り広げられる概念は、普遍的であり、かつ永遠に広がり続けるものだなと思います。演者も、スタッフも、観客の皆さんも、全員が全身全霊をもって音楽を楽しむしかない。その方向性は多岐にわたるでしょう。私もまたしかり。
アインザッツ。
次にまたライブハウスで余類を観てもらえる日が来た時。防音扉の前。フロアの何処か。静かに、自分の深く呼吸するその行為に意識を向けてみてほしいと思います。
なぜか。
それはその時にきっと分かってもらえることと思います。
画像のない、長文をここまでお読みいただきありがとうございました。
またライブハウスで!
ライブ情報はこちら
【GROWLY 12th Anniversary!! special week free GIG! No Fun pre.''不時奏GROWLY周年初日編" 】
■会場 京都GROWLY
https://growly.net/
■日程 4月1日(月)
■時間 開場19:00 開演19:30
■料金 投げ銭制
■出演 No Fun, 水平線, 村島洋一(余類)
【ソングバーガー2024】
出演多数のため詳細は以下ホームページをご覧くださいm(_ _)m
http://song-burger.com
DAY 1 )
2024年4月13日(土)
@服部緑地野外音楽堂
DAY 2 )
2024年4月14日(日)
@心斎橋ライブサーキット
村島、両日出演いたします。
井上ヤスオバーガー主催、大阪春の風物詩!
【para-dice 15th anniversary last day】
■会場 大阪扇町para-dice
https://para-dice.net
■日程 4月30日(火)
■時間 開場18:30 開演19:00
■料金 ¥2500 +1drink
■出演 シャイガンティ, ANYO, 新實幸太朗, 余類
ご予約はこちら
全公演DMもしくはメールでのご予約が可能です。
・お名前
・公演日
・ご予約枚数
以上3点をご明記の上、
までご連絡ください。
何卒よろしくお願いいたします!!
ライブに来るのは本当体力使うかもですが、新しい感覚が常に得られる稀有な機会と思っています。
是非とも!
また季節が変わります。
お身体にはくれぐれもお気をつけて。
村島洋一
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