天才などいない~東大の特別視はバカの壁?~

「侮辱罪だ! 謝罪させろ!」逮捕された“マスク拒否おじさん”は東大出身の研究者だった!

などと言うネタでいくつかのメディアで記事が作られておりますが、このタイプの記事でいつも不思議に思うのは、

東大出身だったら何なの?

という点だ。一体何に驚いているのだろう?

東大出身でも、日本を救った偉人から総理大臣、もちろん中には変態、ゴミクズまで揃っているのは当たり前のことで、そんなに驚くべきことなのだろうか?

日本は、特に最近は、

東大を特別視しすぎていないだろうか?

東大生だって、大バカもいれば日本をいや世界を変えるレベルの頭のいい人もいる。でも、東大生というだけで、

天才、頭が良い

という印象を抱くのはいささか現実と合致していない。

日本で最も難関と言われる大学に入れた東大生が凄いのは誰もが認めるところだと思うが、何が凄いのかというと、

一生懸命に勉強をしたこと

が凄い、ちゃんと勉強を継続できたことが凄い、全科目を最上位のレベルで理解するまでがんばれた粘り強さが凄い、入試本番でちゃんと結果を出せたメンタルが凄いのだ。

ここでは「天才」とか「頭が良い」というワードとは、

完全に無関係

なのだ。まさかエルメスやヴィトンのバッグが、とても良い革を使っているから値段がバカ高いなんて思っている人はいないと思うが、こと東大に関しては、日本では

神格化

されてしまって、周りがバカになってしまうために、東大生の将来(のノビシロ)を潰しているように思う。不思議と東大生の周りにはバカが集まりすぎる。確かに東大生は頭が良い人が多いのは間違いないのだが、東大に合格するために必要な要素を分析すると、天武の才(天才)というような要素は一切必要ない。教育費というドーピング的な要素もあるにはあるが、基本的には日本国民の誰にでも平等にチャンスがある、

日本最高の勉強の努力賞

こそが、東大の合格の真実だ。

ドーピングという悪い言い方をしたのは、そもそも予備校などに通わせてもらって、特に東大に強い予備校などに通った末に合格したとしたら、

頭がいいとはかけ離れた、金も時間も費やしまくった努力の結晶

という印象を抱くのではないだろうか。だからこそ、東大合格がゴールになってしまっている層が一定数おり、東大生が

陳腐なブランド化

していることに、東大関係者は怒りを感じないのだろうか?その傾向に拍車をかけている現象と言える番組である

東大王

とか見てても、かわいい人やカッコいい人はいても、クイズができるからって頭が良いわけじゃないのはすぐにわかると思う。一方で、彼らが

並外れた努力家

であることも、クイズであっても手を抜かない姿勢や発言からわかると思う。こういった努力家は尊敬に値する人が多いのも事実である。しかし、改めて考えてほしいのは、そういった努力ができる人と

人格とは全く関連性がない。

東大生だから・・・東大生なのに・・・とか、「バカの壁」を作って勝手にレッテルを張るのは辞めた方がいいと思うし、辞めてあげてほしい。本気でやりたいことがあって、その結果東大を目指している人に大変失礼である。バカの壁の定義が間違っているぞ!と思った人もいると思うが、

東大生なら頭が良いはず、人格が優れているはず

といった思い込みを抱いている人の何人が果たして

東大の受験問題を解いたことがあり、その合格基準を知っているのだろうか?ほとんどの人は見たこともなければ基準なんて興味すらないだろう。

だから、「バカの壁」と称したのです。東大生に間違いなく言えることは、

最強の努力家

くらいなのです。まあだから将来伸びるのですが。マスク拒否おじさんみたいな人ももちろんいるし、東大ブランドに胡坐をかいてい努力を辞めてしまった人もいっぱいいるのでしょうが、日本の教育の中心地である東大関係者から日本を救う人材がこれからも輩出されていくことを私もやはり期待してしまいます。


ところで話しは変わって、私が知っている高校生に京大出身者を親に持つ子がいるのだが、その子は頭が良いだけではなく大変聡明である。遺伝的要素や元々持っていた性質も関係はあるのだろうが、

育て方(親)とと育ち方(環境)

の部分が、その人の人格を作っていくではないだろうか思う。自分がやりたいことを真っすぐに見つめ、そのための努力を惜しまない人間、そういった人間であれば、どこの大学出身であるとか、そういったことはあまり関係ないのではないだろうか。

では、いわゆる天才というのはどうやって発生しているのだろうか。私がたどり着いた結論は、

たぶんこの世に天才などいない。

いるのは鬼才と秀才で、鬼才が秀才のように努力をして、運もつかんだ時に天才と呼ばれるような偉業を成し遂げるのだと思う。

あまり自虐的になるのもあれだが、凡人には天才を見つけることすらできない、きっとそういうことでもあるのだろう。

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