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キャッシュフローを確保するには

前回は返済比率の重要性について触れました。
でも、実際には毎月の家賃収入から払っていかなければいけないものはローンの返済だけではありません。
不動産賃貸業にはさまざまな運営費がかかります。
では一体、運営費にはどんなものがあるのでしょう?
ざっとこんなものがあります。
・管理費
・清掃費
・電気料金
・固定資産税
・除雪費用(寒冷地の場合)
・保険
・修繕費
・広告費(AD)
・その他…

中古物件の場合、運営費のほとんどは現行の管理会社やオーナーが把握しています。聞けば情報を共有してくれるはずです。
家賃が100で返済比率が50%の場合、ローンを返済したうえで残った50からこれらの運営費を賄うことになります。
運営費は物件ごとに変わってきます。古い物件ならそれなりに修繕費がかかるし、出入りの多い物件だと広告費が大きくなります。
ということは、想定される運営費によって返済比率を何%で見ておくかが変わるってことです。

運営費は概ね15%~30%くらいの物件が多いようです。運営費が20%だとすると、
100(家賃収入) ー ローン返済(50) ー 運営費(20) = 30
30が税引き前のキャッシュフローになります。
実際には常に満室ではないので空室率をみておく必要もあるし、長く持てば物件も古くなり家賃は少しづつ下がります。運営費も少しづつ上がるでしょう。
それを考えるとキャッシュフローがギリギリでプラスというものは避けた方がいいと思います。
物件の購入を検討する際には、最低でもここまではシュミレーションをするべきだと思います。
ここまでやれば、買おうとしている物件がお金を生むかどうかがわかるでしょう。
お金を生む物件であれば、いざというときに売却することも容易です。

一般的には、築古の高利回り物件は物件価格のわりに家賃が沢山取れますが、物件の老朽化が進んでいるので運営費は高い傾向があります。逆に築浅の物件は運営費があまりかかりませんが、利回りが低いので物件価格のわりに家賃が取れません。そう考えると、返済比率同様、キャッシュフローをより得られるのが築浅なのか築古なのか一概に言えません。

ここまで考えてくると、必ずしも表面利回りの高い物件が儲かるって感じでもないことに気づいてくるのではと思います。
では、どういった物件にフォーカスしていけばいいのでしょう?

次回はその辺の話に入っていこうと思います。

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