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なんちゃって留学 よもやま話14    ~Short trip 地中海モンペリエ2

モンペリエから少し足を延ばして、地中海へ。夜はフランスの”ディスコ”も初体験。

あたらしい友人
高校時代の友人、まよちゃんに会うために、ディジョンからモンペリエへやってきて2日目。
目覚めるととってもいいお天気で、暑い。海日和だ。アパルトマンの隣にあるBoulangerie ブーランジュリーでパンを買って腹ごしらえする。(すごくフランスっぽい)

約束通り、10:00am頃にまよちゃんの友人であるドイツ人のSophiaソフィアが、アパルトマンまで車で迎えに来てくれた。ドイツから遊びに来ていたソフィアの友人Monicaモニカも連れだって、総勢4人で海へ遊びに行くのだ。

ショートカットでボーイッシュなモニカは身長175㎝くらい、ブロンドのロングヘアが素敵なソフィアは180㎝くらいある。骨格もがっしりしていて、日本人の私たちに比べて大きい!迫力がある。

ソフィーはフランス人に間違われるほどフランス語が流暢だが、モニカは全くフランス語を話せないので、英語でコミュニケーションをとることになる。4人でいると、日本語、ドイツ語、英語、フランス語が飛び交う世界になり、なかなかインターナショナルな雰囲気だ。

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そして私はいつものごとく「ああ、日本語以外の言語がもっとうまく話せるようになりたい」と痛切に思うのだった。これ、現在も相変わらず思うこと。なんだか情けなくなってきた…

地中海へ!

ソフィーのフォードで向かったのはSete セットという地中海に面する町で、モンペリエからは車で1時間もかからない。海辺の近くには、日本と同じように、浮き輪やゴムボートを売っている店が何軒もあるが、砂浜にはいわゆる「海の家」のようなものはない。何も、ない。

地中海-1

初めて見る地中海(mer Mediterranne) ! 海岸線の砂は白く、延々と砂浜が続いている。風も弱く波は穏やかだ。車でしばらく海岸線沿いを走ってから、ここら辺でいいかなというところに車を止める。

とにかく、人がほとんどいない。これだけ長い砂浜なら人もばらけるだろうとは思うが、日本の、あの踏み場もないほどシートが敷かれている暑苦しい砂浜とは全くちがう。

ムール貝とトップレス
ここは日本の海じゃないんだな、と一番感じたのは、波打ち際に打ち上げられた、積み重なるムール貝の貝殻!海岸線に沿って、貝殻の黒い帯が続いている。ハマグリとかアサリじゃなくて、ムール貝。
そして、パラソルの下で本を読んだり、肌を焼いたりしている女性たちの、トップレス率がかなり高い。

私ははずかしくてトップレスには挑戦しなかったけれど、人目が気にならないほど人が少ないし、自然のままの姿でいて何が悪い?という感じが、開放感あふれて本当に気持ちがよかった。

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※青い空、青い海! 雲一つない、海日和の地中海

私たちは、泳いだり、ソフィーが買ったゴム製イルカで遊んだり、砂浜で肌を焼いたり、お菓子を食べたりおしゃべりしたり・・・を繰り返して、至福の時間を過ごした。

もうだいぶ時間が経ったからそろそろ帰ろうか、と思ったら、なんともう19:00pm!日の高さは低くなっているものの、まだ日差しが強いので、まさかこんなに時間がたっていたとは気づかなかった。そんなわけで、私はかなり肌が焼けてしまった。

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  ※人がいない砂浜は、自然を感じられる。

夕食はモンペリエに戻ってから食べに行こう、ということになり、家に帰った後、シャワーを浴びて着替えてから、ソフィー・モニカの二人と待ち合わせ場所で落ち合った。もうおなかペコペコだ。

モンペリエ・ナイトライフ!

にぎわっている屋外レストランで夕食をとることにした。広場にテーブルと椅子が並べられていて、かなりの人たちが食事している。
席は薄暗い。光源はそれぞれのテーブルの上にある小さなロウソクと、数少ない広場のランプ位しかないからだ。

流しのミュージシャンが席を回って、ジプシーキングスみたいな音楽を演奏しているのを横目で見ながら、今日一日を思い返す。

前菜で、本当に豪快な山盛りムール貝が出てきた。余計な付け合わせなどない、純粋にムール貝のみ。この時に、ムール貝を1つ食べたら、その貝殻をトングのようにして使い、次からそれでムール貝の身をつまんで食べるのだということを教えてもらった。

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日本だと、ムール貝ってレストランでちょこちょこっと、気取った感じでしか出てこない印象だったので、「さあ、つべこべ言わずにムール貝をたらふく味わえ!」という感じの、飾り気のなさはすごくいいなと思った。

biseビズの回数
お店を変えてお酒を飲もうと、同じく屋外の別の店に行くと、近くで大道芸人が火を吹いている。そのせいか、なんだか暑い。
ここで、まよちゃんの知り合いというフランス人の男の子に会った。挨拶はもちろん、キス。といっても、マウストゥマウスではなく、頬へのあいさつキス(bise ビズ)。頬同士をつける時に、口でチュッと音を鳴らす。

パリより南に行くとビズの回数が増えると聞いていたが、モンペリエは3回なんだよ、と教えてもらう。まあこれも関係性や状況にもよるのだろうけど、まよちゃんからは「とりあえずみんながやってるように、真似すればいいよ」とのアドバイスを受ける。

そういえば、キスでのあいさつなんて、フランスに来てもほとんどしてないな、と思った。せいぜい、ハグ。
新型コロナのせいで、現状では難しいけど、最近では日本でも「ハグ」することのハードルはだいぶ低くなった。1990年代の日本では、まだ「ハグ」は市民権を得ていなかったな、としみじみ思う。

ディスコへGO!
まよちゃんのお友達からの情報で、12:00pmまでに入ればタダというディスコ「ROCK HOUSE」へ行くことになった。(クラブじゃなくて、このころは「ディスコ」)

店の名前からもわかるように、かかっている曲は主にロック。フロアには巨大なスクリーンがあり、流れている曲のビデオクリップが流れている。ニルヴァーナとか、クイーン、プリンスも。
長髪の男の子たちが、曲に合わせてヘッドバンディングしていたりして、異様な盛り上がりを見せている。

飲みつつ踊って、最高に楽しい! ただ、昼間に肌を焼きすぎたせいで、肩が人と触れるとひりひり痛いのが悲しい。
ソフィー・モニカとはここでお別れし、3:00amになってようやく家に戻った。

この時はまだまだ元気いっぱいで、ベッドでもずーっとおしゃべりを続け、寝たのはもう明るくなってきてから。モンペリエ3日目は、マルセイユまで足を延ばして帰ろうかと思っていたのだが、朝起きられるわけもなく、断念。

ディジョンへの帰り道

お昼過ぎまでだらだらし、午後ようやくディジョンへ向かう列車に乗った。まよちゃんにもらったオランジーナを飲みながら。まだこの頃日本には入ってきていなかったので、初めて飲んだ時、おいしくて感動した。少しオレンジのつぶつぶが入っていて、微炭酸で。かわいらしい形のガラス瓶。

今では日本でもオランジーナが買えるけれど、私にとってオランジーナは、いまだにフランスの味がする。

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前日の夜更かしのせいで眠くて仕方がないのに、モンペリエ午後発の列車で、ディジョンまで乗り換えなしで行けるものが一つもない…。Lyon-part-Dieu駅で乗り換えなければならず、列車の中でおちおち寝てもいられない。

しかも乗り換え時間がたったの3分、乗り換えに遅れたら次は夜9時過ぎまで列車がない、ということもあり、帰りの列車では全く落ち着けなかった。

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  ※駅でもらった時刻表はこんな感じ

悲しいことに、乗り換え予定の列車が遅れ、乗り換え駅で1時間以上待たされる羽目に。その間に睡魔のピークが来てしまい、ベンチが見当たらないので、仕方なく駅のホームにしゃがんで寝てしまった(本当に危ない・・・)。もちろん、カバンを足の間に挟んでガードして、だけど。

やっと、やっとディジョン駅に到着したものの、今度は寮近くまでのバスは、すでに最終が行った後。仕方なくタクシーで寮に戻ったのだった。

疲れた・・・けれど、そんなものも吹っ飛ぶくらい、最高に楽しいショートトリップだった。そんな経験をさせてくれたまよちゃんにも、感謝でいっぱいだ。またモンペリエに遊びに行こう、と誓って、倒れるように寮のベッドに倒れこんだ私だった。

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