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中年は何を残したのか問題

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今年になって知り合った、
ベーシストKenKenさんとは楽しく交流しており。

先週は、
彼がSUGIZOさんなどとやっているバンド、
SHAGの配信ライブの収録会場にお招き頂いた。

憧れのSUGIZOさんにもご挨拶でき。
完全に挙動不審になってしまった。

ライブ終了後、そのまま交流会となり。
KenKenさんと立ち話していたら、
マッド・カプセル・マーケッツの話題となり。
振り向けばそこに、
同バンドのドラマーだった宮上元克さんが・・・。

音楽談義という夢のような展開。
ひたすら、真面目な話をする。

「先人からのバトン」という話題になり。

うん、まるで漫画の怪人のようなルックスで、
どんなジャンルでも弾き倒す
KenKenさんのフォロワーベーシストは多数いるし。

マッド・カプセル・マーケッツも、
ハードコアとデジタルを融合したサウンドで、
世界的にも注目を集めていた。

宮上元克さん(カツさん)は、
激しいデジタル音に合わせて
生音で叩き切るというスタイルで。
当時はデジタル機材が高価な上、
ちゃんと動作しないこともあり、大変だったとか。

マッドやカツさんに影響を受けた人は多数いる。

そのカツさんは
ジャンルは違うのだが
YMOの高橋幸宏さんに影響を受けたとのこと。
電子音と共存するドラム、だ。

分野は違うのだが・・・。

ふと「あれ、私って、何を残しただろう?」と
暗くなりつつ、何かをしなくてはと思い、
終電前のカオスな渋谷センター街を
ひたすら歩いた。

いや、誰でも自信をなくす瞬間はある、と思う。

リクルートをやめた後、
同社で勤務する尊敬する諸先輩方から
人生相談を受けることが増え。

そうか、この人も悩んでいたのかと思ったり。

どれだけ、仕事で実績を残していても
「自分は外に出て通じるのか」
「自分は何を残したのだろう」と
悩みを激白されたり。

「その政治家は何を残したのか」
安倍晋三氏の国葬儀をめぐる論点の
ひとつはこれだった。

ちょうど先週末の毎日新聞で、
池上彰さんと保阪正康さんの対談でも
話題となっていた。

周りの人に、会社に、社会に
何を残したのだろう?

リクルートには特に
「リクナビ」「ゼクシイ」「R25」に関連して
「生みの親」「仕掛け人」を名乗る人が多数いて、
私はそれを「アレオレ詐欺」と
イジってしまったのだが。

「生みの親」「仕掛け人」を
名乗っていい人、だめな人はいたとしても
「関わった」と言い切れる人が多い仕事は、
よい仕事だなとも思う。

そう言えることで、その人は救われているし、
周りも悪い気にはならないし。

さて、何を残したんだろう、
私は、私たちの世代は。つまり、中年は。

就職氷河期世代であり。
第二次ベビーブーマーなのに、
第三次ベビーブームを起こすことはできなかった。

自分たちをかわいそうだと思っていたら、
より若い世代は格差社会を生きているわけで。

ふと思ったことは
「何も残せなかったという教訓を残す」と
いうことではないか?

もっとも、残すものは
「モノ」だけではない。

「言葉」だって立派な「残すもの」であり。
いや、あまりに情緒的かもしれないけれど。

「あの時の常見さんの言葉が響いた」と
言われることはよくあり。
先日は、バンダイ時代のインターン生と再会し、
そう言われた。

そうか、そうだったか。

・・・なんだったっけ。ああ、思い出した。

いや、何でもないような言葉が
人の人生を変えることがあるわけで。

そんなことを考えていたら、10年前に出した
『僕たちはガンダムのジムである』を読み、
その影響を公言している、
ある企業の管理職を友人からご紹介頂き。

しかも、その方の勤務先は
20年前に設立に関わった
トヨタ、リクルートの合弁会社、
OJTソリューションズで
お世話になった企業だった。

うん、大丈夫。何かは残している。

さて、何を残しますかね?

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