#20『ライド・オン』Review
解釈としてライド・オンの意味は、これからの自分を変えるスイッチを押す。ということに思えた。
『ライド・オン/龍馬精神 Ride On』
(2023年|中国|126分)
※ネタバレあり
※舞台挨拶付き上映については後日また書きます
祝!公開初日、吹替版をグランドシネマサンシャイン池袋で観てきました。小学3年生のとき友達の家で『スパルタンX』を観て以来、ジャッキー・チェンを応援し続けて、こんなに切なく泣ける作品は初めてです。あの『ファースト・ミッション』を超えたかな!
予告編
ジャッキーと共に自分も歳をとり、父親にもなりました。ただのアクション映画として楽しむ、ということを卒業し考えさせられます。
とくに過去の過激なアクションを振り返るシーンでは感慨深いものがありました。全部観ています。レンタルビデオ屋さんで何度も借りた『プロジェクト・イーグル』、冬休み寒い中、自転車に乗って市内の映画館へ観に行った『酔拳2』、本当は夏休み公開だった『レッド・ブロンクス』が熊本では遅れて9月に入って公開され待ち焦がれた記憶。デートで観た『ファイナル・プロジェクト』、上京して東京の映画館で初めて観た『ナイスガイ』など。
ジャッキー映画と思い出がセットになっています。そんな人生を歩んできました。そして父親になって初めて映画館で観た本作はジャッキーも父親役。これは近い未来の私では?と思わせるシーンもありました。
「これまで打ち込んできたことを辞めるときが一番難しい」
このセリフ響きました。ジャッキーに憧れて17歳から自主制作映画を撮り始め、日本映画学校(現・日本映画大学)に進学。俳優をして、映画監督もして、映像制作は23年ほど行ってきました。
しかし今は映画や映像の業界から身を引こうと考えています。実際、撮影機材の半分をメルカリで断捨離しました。(今は半ば休業中)
難病の妻がいます。父親になり家族と過ごす時間を優先させたい気持ちが勝り、これからは児童文学の世界(童話作家や小説家)になろうと決めて動いています。
その予兆は妻が脳出血で倒れ入院しているときからありました。看病していてもベッドの横でノートパソコンさえあれば物語は生まれる。つまり執筆は可能だ!ということです。
私が書いた原作を信頼できる映画人が映像化してくれたら、もうそれでよいのです。人生の後半戦をそこに懸けて想像できているから、本作の最後でジャッキーの選択に納得する、腑に落ちる私がいました。
そうです、常にジャッキーは私の羅針盤なのです。
映画を観終わり帰宅して、妻に辞めることの難しさを伝えたら、真逆のことをあっさり言われました。「辞めるのは簡単、続けることが難しいのよ」一刀両断、私が本作を観て感動した熱いものはどこへ...? 妻は強かった。
さて、本題に戻り共演者が素晴らしかったですね。予告編で相棒と紹介されていた馬のチートゥ!
オープニングのクレジットでは珍しい【馬術指導】が出てきて、映画を観ていくと納得のバディムービーになっていました。とくに最後は馬に泣かされる、といった具合。
実は高校時代、馬術部に入っていました。高校1年生のとき、初めて試合に出場して、まさかの九州大会で優勝した経歴があります。その後は乗馬のライセンスも取得。夏休みは阿蘇に観光で来るツアーのお客様を馬に乗せ、手綱を引いて大観望を案内するアルバイトまでしていました。
なので、馬に触れ合った経験のある人が本作を見たら、ジャッキー作品というよりか《馬の映画》としても観ることができるのではないでしょうか? それくらい丁寧に描かれていた。
ちなみに、チートゥが助走が足りないところを無事に飛んで着地するあたりから涙腺が緩みだしました。後ろポケットに入れておいたハンカチを取り出す。
ジャッキーの娘役リウ・ハオツンは『初恋のきた道』で初めてチャン・ツィイーを観たときと同じ衝撃がありました。涙を流す芝居が美しかったです。アップで撮りたいキャメラマンの気持ち、わかります! これからが楽しみな俳優。
娘のセリフで「お母さんの代わりに私が許す」良かったです。
お母さん役の俳優はどなたかわからなかったのですが、個人的にマギー・チャンか、ミシェール・ヨー、ルーシー・リューあたりをキャスティングしてほしかった(最近共演してなかったし)
借金の取立て屋、アンディ・オンとは『香港国際警察』以来の共演でしょうか。再びジャッキーとのアクション・シーンもあって楽しめました。股、痛そう... 友達のウォン・ジンポーが監督しサモハンも出てユエン・ウーピンがアクション監督をした幻の作品、アンディ・オン出演の『惡戰』ソフト化してくれないかな(TWINさん是非)
ウー・ジンも出てきてアクションが無かったのは残念だったけど、やはり存在感が増していますね。『新少林寺』以来の共演かな。
『レッド・ブロンクス』のエンドロール最後のストップモーションにもあるGOODポーズ。これは娘さんとのやりとりにも数多く見られました。似合いますね👍
弟子役にジョイ・ヨンが出ていて久々に彼女を見れて嬉しかった。2000年ラスベガスで行われたジャッキーのチャリティコンサートで初めて知りました。ジャッキーとデュエットしていましたね♪ あのときはアニタ・ムイの歌も聴けた贅沢なチャリティコンサートでした。客席からビデオを撮って全部記録しています。エミール・チュウ、ジョナサン・リー、エリック・ツァンなど豪華メンバーが勢揃い。『真心英雄』を歌詞カードを見ながら熱唱するジャッキーの姿も懐かしい。
以前、香港を行ったり来たりの生活をしていたとき、ジョイは香港でかなり人気がありました。香港の上戸彩と紹介されていたこともあったような。ジョイはスタントシーンで怪我をして入院しますが、その後どうなったのかな? 最後の大円団で退院して駆けつける演出も見たかった。ユー・ロングヮンとすれ違い現れる、とか。案としてはあったけどカットされたかな。
出前一丁とコラボしていたMVが香港で流行っていました♪(2002年)
石丸博也さんの芝居も第一声から感動。声優を引退されましたが、本作のため限定復活をしています。ジャッキーの公開待機作には『神話』の姉妹作『伝説』や、『ベストキッド』の続編、パンダを救う『プロジェクトP』他、認知症の人を演じた作品などあるみたいですが、次日本で公開されるとき誰がジャッキーの声を担当するのか興味がありますね。
主題歌『青春故事』
エンディングの歌もジャッキーで、恒例のNGシーンもあり。これを昭和から平成、令和とずっと続けている映画人は他にいないです。もはや生きる伝説。誰も成し遂げられないことをされているから、世界のスーパー・スターなんです。
しかも公開直前SNSを通して日本語でメッセージも送ってくれる。このサプライズには映画と同じくらいの感動がありました。JC「会いたい!」
昔はよくバラエティ番組に出て、お笑い芸人さんたちと楽しませてくれました。とくに『ウリナリ』ではアクションも披露して凄かった!
配給会社ツインさんの狙いもあったと思いますが、それに応える姿勢が神対応ですね。
新宿ピカデリーでは子どもは100円で観れるキャンペーンを開催! これは是非みんな観に行って新宿ピカデリーを満席にして賑わってほしい。
私が観に行ったグランドシネマサンシャイン池袋では、ジャッキーグッズも販売されてありました。今話題のアクスタこと、アクリルスタンドもあります。(アクスタは主に福島県の企業で制作されているそうです)
映画公開にあわせて発売された『成龍伝説』(ART NEXT)は購入を見送りました。立ち読みしたら内容をすべて知っていて、チラシもほぼ全作ファイリングしてあるので。これからジャッキーを知りたい人向けの本かな、と思いました。かなり細かい年表なども載っているので、もっとジャッキーのことを知りたい方にはおすすめです!
と思ったら『ライド・オン』のパンフレットにも似たようなジャッキー年表が掲載されてありました。もう年表祭り状態! 『ライジング・ドラゴン』ほど酷い内容ではなかったのですが、80年&90年代のパンフレットと比べると物足りなさを感じます。とはいえ、今はどの映画のパンフレットを買っても見開きスチールが「どんっ!」と出て文字量は少なめ。『ターミネーター』や『ランボー』の新作もスチールがでかでかと載ってるだけでがっかりしました。時代ですかね。
さて、書けばきりがなくなるため今回はここまで。自分のことと重ねて長文になりました。映画を観てすぐに更新したいのですが、日々の家事・育児・介護のため、ゆっくり綴っております。
舞台挨拶付きのチケット確保大作戦や、ジャッキー13年ぶりの来日については次の記事で!!
大家多謝!
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