見出し画像

失業保険(雇用保険)の基本

緊急事態宣言の延長により、間違いなく破綻する企業が増えてきます。

政府は、「雇用調整助成金」の活用により「休業手当」の支払い、
雇用の維持をお願いしていますが、事業の縮小、破綻などで失業した場合は失業保険を受給しましょう。

[雇用保険の加入要件]
1週間の労働時間が20時間を超えること
同一の使用者に31日以上継続して雇用される見込みがあること

≪厚生労働省 失業保険リーフレット≫
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000601754.pdf

==================================================

【失業保険とは】

労働者が職を失った際、失業保険(雇用保険失業給付)を受け取る事ができます。

・年齢
・雇用保険加入年数
・離職理由

などにより、給付金額、給付日数が異なります。

例)月額平均
平均月額15 万円 ⇒ 支給月額11 万円程度
平均月額20 万円 ⇒ 支給月額13.5 万円程度
(離職時の年齢が60歳以上65歳未満の方は月額13万円程度)
平均月額30 万円 ⇒ 支給月額16.5 万円程度
(離職時の年齢が60歳以上65歳未満の方は月額13.5万円程度)

--------------------------------------------------------------------------------------

【誰がもらえる?】

退職すれば必ず受けられる保険ではなく、
一定の受給要件を満たした場合にのみ受給が可能です。

≪基本≫(自己都合)
離職以前の2年間に雇用保険被保険者期間が12ヶ月以上ある人
離職日時点で65歳未満の人
雇用の予約や就職が内定及び決定していない失業の状態にある人
≪例外≫(会社都合) ※特定受給資格者
会社の倒産、退職勧奨等を理由に離職した人は以下の基準
・離職以前の1年間に被保険者期間が6ヶ月以上ある人。

※長時間残業、.賃金の未払いや減額による退職、上司、同僚等からのパワハラを受けていた等も会社都合となります

≪失業とは≫
失業の状態とは、次の条件を全て満たす場合のことをいいます。
・積極的に就職しようとする意思があること。
・いつでも就職できる能力(健康状態・環境など)があること。
・積極的に仕事を探しているにもかかわらず、現在職業に就いていないこと。

--------------------------------------------------------------------------------------

【いくらもらえる?】

基本手当日額×所定給付日数で計算します。

≪基本手当日額≫
1)過去6ヵ月の賃金を合計
2)180日で割る
3)給付率(50%~80%)を掛ける 

画像3

画像1

≪給付日数≫
雇用保険加入期間、年齢により異なります。
・最低90日分
・最高330日分

画像2

≪給付金額の計算ツール紹介≫


--------------------------------------------------------------------------------------

【いつ、どこでもらえる?】

手続きは住居所を管轄するハローワーク(https://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html)で行えます。

≪自己都合の場合≫
ハローワークで手続きをした日(受給資格決定日)から約4ヶ月後
≪会社都合の場合≫
ハローワークで手続きをした日(受給資格決定日)から約4週間後

画像4

--------------------------------------------------------------------------------------

【失業保険の問題点】

≪雇用保険に加入していない事業所がある≫
雇用保険は、政府が運用する「強制保険制度」の1つです。
「強制」ですから、会社は社員を加入させる「義務」があります。
にも拘わらず、従業員を雇用保険に加入させていない事があります
≪雇用保険に加入していない従業員がいる≫
雇用保険加入要件を満たしていない人はもちろん
加入要件を満たしていても事業所が加入させず未加入状態でいる事があります。
※倒産していなければ過去2年間前に遡って加入できる
≪ダブルワークをしている人は対象外≫
ダブルワーク、トリプルワークをしている人は失業保険の給付要件
[現在職業に就いていないこと]を満たさず、受給できない。

基本雇用保険は主な就業先で加入していると思われるが、
ダブルワーク等をしている場合、主な就業先が倒産しても[失業]とは見做されない。

【問題のある行為】

≪ロイヤルリムジンの件≫
失業保険の不正受給を疑われる、解雇が問題となりました。
労働組合と団体交渉となり、解雇は撤回
されたようです。

==================================================

【給与が未払のまま倒産したら】

労働者健康安全機構が、退職日の6か月前から立替払請求日の前日までに支払期日が到来している未払賃金(定期給与と退職金(ボーナスは含みません)を立て替えて支払って貰えます。

==================================================

【関連リンク】

≪厚生労働省≫

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/koyouhoken/index_00003.html





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?