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友人からの別れの言葉「ウミガメの子供は卵の中にいるとき、鼻の先に角があるんだ」


先日高校を卒業した僕は明日大学に入学する。
僕のクラスは数人を除いて無事志望校に合格し、親しい友人は皆全国各地へと旅立ち、一人暮らしを始めた。
そのうちの一人でこの春から北海道大学で医学の道を志す友人がいる。とても博識で皆からも一目置かれる存在だった彼が僕に別れの言葉をくれた。

ウミガメの子供は卵の中にいるとき、鼻の先に角がある。その角で殻を内側から破り生まれてくる。だけど無事出てこれた時にはいつの間にかその角はなくなっている。」

初め彼は僕にこれだけを伝えた。
彼の言葉は意味深なことが多いから僕は彼の言わんとしているところを自分なりに解釈しようと試みた。
しばらく黙っていると彼はこう続けた。

「今僕らには角がある!しかもじきなくなってしまう角が!たけど、僕らの角はきっと自分では見えないところに生えてるんだろう。今、殻を自ら破る、それこそ受験を乗り越えた僕らが次にやることだと思う。」


受験期は正直思い出したくない思い出で溢れている。
したいことができないのはもちろんだが、したいことを思いつくこと自体が勉強に集中できていないという事実を自らに押し付けることとなってしまうことがそれ以上に辛かった。
そういった思いをきっと僕以外の受験生も同様に抱いていたのだと彼の言葉で知った。またその受験期に抱いた思いは殻の中に閉じこもることを強いられている間で自分には見えないところで角となっていたのだろう。

何かをしたいと思ったら、そのままにせず実行する。それでもってたくましく育った角は役目を果たし成仏することだろう。そしてきっとまた新しい角を育てていくのだ。

「僕達はきっと破かなきゃならない殻、破きたいと望む殻がいっぱいあるとおもう。何回破ったって思ってもこれが本当の自分なのかなってきっと思うから。」

この言葉に加えて僕は彼の愛してやまないニーチェの言葉を送った。



僕や彼と同じように新生活を始める方は多くいらっしゃることと思います。
新生活は期待も不安もあると思います。
理想の自分なるものはなかなか手に入らないことと思いますが、自分の思いに寄り添って殻を破り続ければきっとうまくいく!!

いいスタート切っていきましょう

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