一年前の家事分担の見える化を振り返り考えたこと。
ちょうど一年前のこと。夫婦の家事時間の見える化をやってみた。きっかけは、私の家事負担が多いと感じ、それが原因で、年に数回は騒いではイライラしていたからだ。
私たち夫婦は、どちらもフルタイムの会社員で、小学2年生と中学2年生のふたりの娘がいる。忙しい日々の中で、家事の負担は見えにくいもの。
感情ばかりの共有となってしまうので、夫婦で話し合いをするために家事時間を具体的に数値化することにした。その当時のファイルを偶然見つけたので、改めて振り返ってみました。
家事時間の見える化
家事時間の可視化は、以下のように行いました。
家事を細分化して書き出す
平日のある1日の家事を細分化し、それぞれにかかる時間と担当者を整理した。
エクセルに、以下の項目を書く。
家事の内容
作業時間
担当者
家事の内容は、「床掃除」「朝の洗濯回し」「朝の洗濯干し」という単位で細かく分けた。また、「子どものピアノの練習をみる」など子どものフォローも含めて洗い出した。
家事時間を集計する
全部で24項目を書き出し、最後にエクセルでピボットテーブルさんに集計してもらいました。
さて、結果は……
私:20個/作業時間の合計 203分
夫:4個/作業時間の合計 35分
驚がくの結果だった……。
この結果を踏まえて、
「私でなくてもできること」
「私がやっぱりやりたいこと」
をあらためて分類し直し、私の家事時間を1分でも減らしたい、と強く思いました。
自分時間も計算してみる
1日は24時間。そこから「睡眠時間」と「勤務時間」を引くと、残りは8時間になる。
その8時間から、「生活時間(食事やお風呂)」と「家事の時間」を引くと、実際に自由に使える時間はわずか1時間となってしまう。1時間もあるかな?という感覚もあるが、平日においては、この1時間こそが、まさに「私のための自分時間」ということになる。
見える化ってたいせつ
見える化=数値化すると、不思議とイライラが整理される。決して、イライラがおさまるわけではないが、夫との会話において説明の根拠にもなった。
さらに、自分の時間が具体的にどれだけあるのかを知ることで、その貴重な時間をどのように使うかについても、自然と意識が向き始めた。
見える化したその後
この一年前の見える化の結果をもとに、当時夫婦で家事分担について話し合いをした。
平日の負担にこれだけ差があることを夫は認識し、家事の分担を変えた項目もあったが、なかなか定着せず、結局一年たった今、平日に私が担当する家事は減っていない。
しかし、土日の食事は夫が担当する機会は増えた。土日の私時間が増えたのはありがたい変化だった。
統計からみる家事時間
日本全国を見渡すと、家事に関する時間の男女間の差についての興味深い傾向が見えてくる。ここで紹介するデータは、総務省統計局が公開した「我が国における家事関連時間の男女の差」(令和5年2月8日公開)の報告書からの引用です。
過去20年間のデータを調査した結果、夫の家事への貢献時間は徐々に増加している。しかし、それでもなお妻が負担する時間には遠く及ばない状況であった。そして、私たち夫婦も、この傾向に沿ったパターンだった。
日本とアメリカにおける夫と妻の家事時間を比較した調査結果もあった。アメリカでも、日本と同様に夫と妻に差があるが、 その差は日本に比べて小さい。
世界経済フォーラムが2023年6月21日公表した「ジェンダーギャップ(男女格差)リポート」で、日本は146カ国中125位だったが、ここにも表れているなと感じた。
日本頑張って……。
夫の育った環境
結婚して初めて夫の実家に滞在した際、私が目にした光景には正直驚かされた。食事のあと、誰一人として食器を片付けようとしないのである。皆、「ごちそうさま」と言い残し、そのままテーブルから離れていく姿には、衝撃を受けた。
特に義父は、食事中に何か必要なものがあると、「梅」「白湯」といった単語を発するだけで、義母がそれを取りに行くという状況だった。
食事の場面はほんの一例に過ぎないが、生活の全般を観察してみると、そこには昭和時代の夫婦像が色濃く残っていた。
我が家で家事時間の差が解消されず、夫の行動パターンに大きな変化が見られないのは、もしかしたら夫が育った環境が大きな原因ではないか、と思いいたった。
幼いころから見てきた家庭環境や夫婦の役割分担が、大人になってからの意識や行動に深く根ざしているようで、これはそう簡単には変わらないものなのかもしれない。
まとめ
一年前の家事分担の結果と現在の状況を振り返ると、平日の細かな家事の分担を減らすのは難しいと感じている。これには夫の性格や彼が育った環境も一因であると思う。それでも、大がかりな掃除や修理などは夫に任せていて、大変助かっている。性格や得手不得手を考慮した分担が必要かもしれない。
そうはいうものの、全体として、もう少しバランスの取れた家事分担が理想だ。しかし、「自分でやった方がはやい」「自分のスタイルでやりたい」と思う家事も存在する。ちょうど良いバランスを見つけることが、各家庭にとってのベストな道かもしれない。
育った環境が影響を及ぼすとすれば、子どもたちには平等な分担の姿を示すことが重要だと感じている。将来、彼女たちが自分の家庭を持ったとき、時代が変わっていることを期待したい。
今できることとしては、我が家なりの平等な分担を見つけて実践していくことかなと考えている。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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