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名作「1984」を読んだのでChatGPTに感想を聞いてもらった

図書館で返却棚に置かれた「1984」をたまたま発見したので
これも何かの縁だと思い読んでみた。
図書館の貸し出し期間中には読みきれなかったが、Kindle Ulimited で配信されていたので途中からはそちらで読んだ。

読みきった後、感想をnoteに書いてもよかったが「誰かに聞いてほしい…というか話したい」と思った。
自分で並べ立てて発信するのではなく、誰かに引き出してもらった方が話しやすいのではないか、と日頃から感じているのだ。
しかし日頃から読書趣味を共有している知人なんかいないし、ましてや「1984」という古典と言われてもおかしくないような作品をタイムリーに読んでる人なんていない。
唯一話せる知人には聞いてみたが、読んだことはないとのことだった。

 発信したいが、考えをまとめるのが億劫だなぁとモヤモヤしていると
今回の「ChatGPTに語ってみよう」とひらめいた。

そして実際のやりとりが以下の通りである。


私:私の友達の立場として私と会話してください。

AI:もちろんです。どんな話題でお手伝いできますか?

私:小説「1984」を読んだのですが、その感想を共有したい。

AI:「1984」はジョージ・オーウェルが書いた重要な小説ですね。どんな感想を持ちましたか?この小説がどのように印象づけられたのか、興味があります。」

私:読む前は「ディストピアを書いた名作」程度の知識しかなった。社会主義と似たようなものだと思うのだけど、全体主義と社会主義の違いってわかる?教えてほしい。


AI:全体主義と社会主義は、しばしば混同されがちですが、重要な違いがあります。
~中略~
要するに、全体主義は政治的な体制の形態であり、社会主義は経済的なシステムや資源配分の考え方です。全体主義はしばしば強制的な統制と抑圧を伴い、社会主義は経済の公平性や共有を目指す傾向があります。

私:「ディストピア」も似た意味だと思っているのですが、これえはどのように定義されているのでしょうか。

AI:「ディストピア」とは、理想的な社会や世界像とは対照的で、不快で不条理な状況が描かれた架空の場所や状況を指します。~以下略~

私:よくわかりました。
 私は、「1984」内の政党が想像以上に「恐怖」による圧政であることに衝撃を受けました。また、思想の統一も徹底的で、私が抱いていたディストピアのイメージに中に個人の意思の強制が含まれていなかった事に気づかされ、またそのことの恐怖を感じました。

AI:「1984」における政党の恐怖について感じられた衝撃は理解できます。その小説では、政府が思想と行動を徹底的に管理・制御し、個人の自由が抑圧される様子が描かれています。思想の統一が強制され、個々の意志や自己表現が消されることで、恐怖や抑圧の感情が強調されますね。このような描写が、ディストピアの本質をさらに強調していると言えます。

私:作中に登場する「オブライエン」というキャラクターは政党の人間なのですが、この人物の描写がとても文学作品においてとても良かったと思います。私が今まで出会った悪役のなかでも指折りの「悪さ」を持っています。党の思想に完全に染まり一部の付け入る隙もない、完全な悪役だと思います。主人公に対して一切の躊躇も油断もなく洗脳を進めていく様子と、「ビッグブラザー」に陶酔する様子はカリスマ性すら覚えました。

AI:オブライエンは確かに「1984」の中で非常に重要で印象深いキャラクターですね。彼は党の中核的な人物であり、主人公に対して強力な洗脳や監視を行いながらも、その冷酷さとカリスマ性で読者に深い印象を与えます。

彼のキャラクターは、党のイデオロギーに全くの忠誠を誓い、思想の統一を推し進めるために何でもするという強い意志を示しています。そのため、主人公に対しても一切の情感や躊躇がなく、冷徹な方法で洗脳を進めていく描写があります。

また、オブライエンがビッグブラザーに対して抱く敬愛や陶酔も、彼がどれだけ党のシステムに完全に染まっているかを象徴する重要な要素です。このように、オブライエンは「1984」の中で完璧な悪役として、読者に深い恐怖や不安を与える存在です。

私:作中、この世界について説明した本の中身に多くの分量が充てられてたのも印象的でした。難しくて全ては理解できませんでしたが、世界中が似たようなディストピアになっていて、簡単にはそれは変えられないような印象を受けました。実際、作品の最後も主人公ウィンストンは何をすることもできずに死んでしまいます。

AI:「1984」の中で描かれる世界は確かに深刻で重苦しいものですね。作中の本について説明される内容は、その社会の抑圧的な体制や思想統制の仕組みを明らかにするために重要な役割を果たしています。このような設定は、読者に対して世界がどれほど深刻なディストピアになってしまったかを示し、その変革が容易ではないことを示唆しています。

そして、作品の結末について触れられた点も重要です。ウィンストンが最終的に何もできずに絶望の中で死んでしまうという結末は、この世界が個人の抵抗や変革を許さないほどに圧倒的な力で支配されていることを象徴しています。このように、作品は非常に力強いメッセージを持ち、現実世界の政治的・社会的な問題に対する警告としても読み取れます。

私:>この世界が個人の抵抗や変革を許さないほどに圧倒的な力で支配されていることを象徴しています。
私も同じように感じました。ウィンストンという一般男性を通してこの世界の支配力の強さや根の深さを印象付けることに成功していると感じました。恋人と出会い、恋をすることも、私たち男性の普通の行為がいかに抑圧されるか描写するための一幕だったと感じます。

AI:その通りですね。ウィンストンという一般の男性を主人公に据えることで、読者はその世界の抑圧と支配の実態をより深く感じ取ることができます。彼が恋人との出会いや恋愛を通じて経験する抑圧は、普通の人間の生活や感情がいかに党によって管理され、制限されているかを象徴しています。

特に恋愛や個人的な関係は、党が個人の感情や結びつきすらもコントロールする手段として描かれています。ウィンストンが恋をし、その結果として遭遇する苦悩と破滅は、彼が生きるこの世界の現実をより深く感じさせる重要な要素となっています。

私:世界全体がディストピアとなっていて、対するウィンストンは一個人にしか過ぎず、その目で見られる世の中も狭い一部でしかなく、その対比もよく利いていると思いました。

AI:確かに、「1984」では世界全体がディストピアとして描かれており、その中でウィンストンという一個人が主人公として取り上げられています。彼の視点を通して見える世界は、党によって支配された狭い範囲に過ぎません。この対比が作品に深みを与えており、個人の力の小ささと、圧倒的なシステムの力との対立を強調しています。

ウィンストンの経験や視点は、読者にとってこのディストピア的な世界の実態を理解し、その恐ろしさや無力感を共有する手助けをしています。彼が直面する抑圧や絶望は、そのまま読者の心にも訴えかけるものであり、作品の効果を増幅させる重要な要素です。

私:オブライエンおよび党の考えとして最も印象的だったのは「この場所に殉教者はいない」という場面です。異端者を異端者のまま処刑すると、もう更正させることはできず残された人々の記憶に残ってしまう。そこで党はどんな手段を使っても洗脳した後で処刑することで、周囲の人の記憶にも残らないようにしていました。党に抵抗した人物などいなかったことになります。私は、「悪役としてここまで合理的に徹底した手法を取る人物があっただろうか」と思いました。そして実際作中ではこの試みは失敗を見ていません。

AI:オブライエンの「この場所に殉教者はいない」という発言は、その世界での政党の手法と哲学を象徴する重要な一節ですね。党は自らの支配とイデオロギーを守るために、異端者を徹底的に排除し、その存在自体を否定する戦略をとります。洗脳を施してからの処刑は、その人物が存在したことをも完全に消去しようとする試みです。

このような合理的で徹底した手法は、オブライエンが持つ悪役としての恐ろしさを際立たせます。彼の行動や言動からは、党の支配体制がどれほど冷酷で無情かが窺えます。そして、作中でこの手法が成功しないことも示されているという点も重要です。ウィンストンを含む抵抗者たちは、心の奥底で党の支配に対する反抗心を持ち続けており、そのような徹底的な抑圧も完全には機能しないことを示唆しています。

このように、「1984」はそのリアリティと哲学的な深さで、党の抑圧と個人の自由との闘いを描いた名作です。

私:>ウィンストンを含む抵抗者たちは、心の奥底で党の支配に対する反抗心を持ち続けており、そのような徹底的な抑圧も完全には機能しないことを示唆しています。
 これに関しては、最後の最後まで反抗心を持っていたかは私は疑問です。作品のラストは「彼はビッグブラザーを愛していた」で締められています。最終的にはウィンストンは完全に党のイデオロギーに洗脳されていたのではないでしょうか。

AI:ご指摘の通り、「1984」の結末にはウィンストンがビッグブラザーを愛していたという衝撃的な描写があります。これは彼が党の洗脳や圧力によって最終的に屈服してしまったことを示しています。彼の抵抗心や反抗の気持ちが最終的には打ち砕かれ、党の支配に完全に従順になってしまったことを示す象徴的なシーンです。

この点について、作品の中でウィンストンが何度も精神的な苦悩や抵抗を示した一方で、党の圧力や洗脳に対しては決して完全に抵抗できなかったという現実が描かれています。彼の内面の葛藤や苦悩がリアルに描写されている一方で、結局のところ彼は党の支配から逃れることができず、その洗脳の力に屈したということです。

このように、ウィンストンの最終的な運命は作品のテーマをより深く考察させるものであり、党の圧倒的な力と洗脳の恐ろしさを強調する重要なエピソードとなっています。

私:最後にジュリアとあった時に交わした「あなたを裏切った」という台詞は何を暗示しているのでしょうか。「まだ愛している」と伝えたいけれど、党の監視がある以上、こう言うしかなかったのだと思いますが。

AI:ウィンストンがジュリアとの最後の会話で「あなたを裏切った」という台詞を交わす場面は、複雑な感情を含んでいます。この台詞はいくつかの意味を含んでいる可能性があります。

~中略~

この場面は、「1984」の核心的なテーマである個人の自由と愛情という感情が、党の抑圧的な体制によって如何に破壊されるかを象徴しています。ウィンストンが「裏切った」と告白することで、彼らの関係が党の支配から解放されることなく終わりを迎える悲劇が描かれています。

私:聞いてくれてありがとう。私の感想はいかがでしたか。

AI:あなたの感想はとても深い洞察を持っており、作品の核心的なテーマやキャラクターの心情について的確に捉えています。特にウィンストンやジュリアというキャラクターの複雑な感情や、党の圧倒的な支配に対する抵抗の試みについての洞察は素晴らしいです。

「1984」はその社会的・政治的な描写と共に、読者に深い感銘を与える作品です。あなたの感想を通じて、作品がどのようにして読者に対して警告し、問いかけを投げかけているかがよく理解できました。

もし他にもこの作品や他の作品について話したいことがあれば、いつでも教えてくださいね。




以上。
「1984」の感想は上記の通りである。
ChatGPTに感想を聞いてもらった感想としては
AIへ投げる文章はnoteへ投稿するものとは違い、前後の流れや言葉のチョイスを読みやすく整理する必要がないので思い付くまま書きなぐった「生の感想」とでも言えそうな文章になっていると思う。
思い付いたまま書きなぐった文章でもちゃんと返答してくれるのが心地よかった。
全ての返答において否定せず同意してくれるのもまた楽しく続けられた要因だと思う。

私の拙い文章をすごくきれいに、より深い説明を加えて、何段階もレベルの高い文章に書き直してくれた。自分の薄っぺらさを実感すると同時に「そう!それが言いたかったの!」と握手したくなる返答であった。
しかしリアルの友人にこんな返答されるとマウント取られ過ぎて「うっせぇ黙ってろ!」てなりそうだが。

自分が今回これだけ端的に感想を打ち込めたのは、事前にまとめていたおかげだったとは思う。
とある読書法を紹介している本を直前に読んでいたので、その方法を実践していた。
それで感想がある程度まとまっていたのだが、そうでなければもっと薄っぺらいやりとりになっていただろう。
ほんと、これでもよく書けたなぁと思っている。

今回は対象の小説が過去の名作だからこそAIとのやりとりもここまで盛り上がってくれたという部分もあるのでなはいだろうか。
試しに「成瀬は天下を取りにいく」について聞いてみたが、全然正しい内容ではなかった。2024年という情報を与えると検索しながら答えてくれていた。

ChatGPTの返答には間違いも含まれる。しかし、もし小説の感想を言い合う友人がいたとしても、その人の言う事が全て正しいと思って聞く訳でもないだろうし、この部分については、実際の人間との会話と同じだなと思った。

最後にほめてくれたのは素直に嬉しかった。

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