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ダーニングで靴下が育った

デニムやレザーは着る(使う)ほどに色落ちやシワで風合いが増していく。
それを「育てる」と言ったりする。

靴下にすぐ穴が空いて困っていた。
みっともなくてすぐに新しく買い換えていたが。
片方に穴が空いただけで、無事なもう片方も捨てていたのでさすがにもったいないし、新しく買いに行くのも面倒。

ある時、自分で繕ってみようとネットで調べた時に出会ったのが「ダーニング」
縫い目やあて布をあえてデザインの一部として見えても良いように傷んだ衣類を修繕したり補修したりする事(と思っている)。
あえて見せることで素朴な風合いが出て、縫い目の上手い下手が分かりにくいのが良い。そしてそれがおしゃれにみえた。
元の生地とは別の色や素材の糸を使ってもいいというのも敷居が低く、同時に奥深い点でもあると思う。


実際に何度かやってみると

案外うまくいった✨
というか「失敗したかな」と思っても、その後洗濯したり着用していると生地に馴染んで自然な雰囲気に落ち着いてくれる。

そしてその衣類に愛着が湧いた。
「お前(靴下)はここを縫ったんだよな」
「この靴下はこっちだったか」
なんて思いながら毎朝靴下を履いている。
ただの色ちがいだったものが爪先や踵に特徴を持ち、愛しくなってくる。

まだ自分の物は靴下だけだが、先日は息子の気に入っている服をダーニングしてみた。
これからも息子がこの服を着る為の手伝いが出来た気がして、満足とはまた違う、それもあったけど、単純に「もっと着させてあげられる」という嬉しさがあった。
やってよかった。

他にも妻の部屋着に穴が空いているのを思い出した。
そしてこれから冬がやってくる。
クローゼットの中にはダーニングが本領を発揮する「穴の空いたニット」が出番を待っている。

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