圧倒的当事者意識の置き場所

こんにちは。年度が明け新たな気持ちで仕切り直せる季節になりました。
某有名な会社さんの社訓のようになっている圧倒的当事者意識。
私はこの会社さんに在籍したこともお取引をしたこともないのですが
この言葉は仕事をする上ですごく大切にしています。
ただし用法容量は注意で、他人に当事者意識を求めるのはすごく難しいことだなと同時に思っています。

特に経営層の方たちの思う当事者意識と現場インストラクターの思う当事者意識の乖離が大きいように感じていて、当事者意識の焦点はお互い分業だと気がつきました。

感じている問題

なぜ当事者意識に固執して頭を悩ませているのか。それは分業という名のものもとに広範囲に仕事が丸投げされたり、些細なことでも決断を任されるから(これでは愚痴ですね)。
先日数年ぶりに体調を崩して寝ていることすら辛い状況であるのを伝えたにも関わらず、お客様のお問合せは放置され、結局寝床から這い上がって対応する羽目になりました。以前TTしたこともあったのに、複数いる管理者が見なかったふり。
眠ってしまった間に数時間放置されレッスン時間が差し迫っていることに気が付き焦りました。なぜ放置したのかそれとなく聞いてみると「何か誤操作をしてミスをするのが怖いから」とのこと。以前対応してもらった時に、お金のやり取りなどがないことも確認していたし、お客様とのやり取りも問題なかったのに「なぜ??」と思いました。
おそらくご自身も用事や作業がある中で、サービスレベルを維持することが難しいと感じていたのかもしれません。別のメンバは他の仕事で手一杯で問合せが来ていることは感知しても「自分の仕事ではない」と判断した模様。
結局困るのお客様です。せっかく連絡をしてくれたのに不安にさせてしまったことを反省する中でどうすれば良い対応できたのか、突き詰めていくと根本の当事者意識の違いに行き着いたというわけです。

彼らの興味の場所

実はこの件以前にも感じていたことがあります。それは経営メンバーの中の興味が分かれていること。私は来てくれる方がどうやったら楽しんでくれるか、長く継続してくれるか、いわゆる「離脱を防ぐ」ことに着眼しています。これは一緒に現場を作ってくれるイントラの先生方とも価値観が一致しやすいなと感じています。
一方経営メンバーはどうやったら「新規の会員さんが増えるか」が1番の興味です。そのため既存会員さん向けのキャンペーンを提案してもことごとくコンセンサスを得ることができませんでした。マーケ観点からもそれが正しいのかもしれません。
でもこの興味のポイントの違いがだんだん深くなったことで今回のようなお問合せをスルーしても平気、という状況に遠からず繋がってしまったのだろうなと思います。やはりレッスンで教える立場もやっている私には目の前の生徒さんに楽しんでほしい、癒されてほしいそんな気持ちが強すぎるのでしょう。お問合せを受けてから対処するまでのサービスレベルはそこそこの質を担保できていると個人的にも思っていますが、それを誰かに任せることができない「属人の職域」にしてしまったことで「自分の仕事ではない」と思わせてしまう一因になってしまいました。

属人化からの解放

ただの愚痴で終わらせないために自分にベクトルを向けて考えてみると、当事者意識を持ってもらえるように何をしたら良いのか考えることができます。
私はこの問題のキーワードは「属人化を極力やめること」だと思っています。「誰かしかできない仕事」を「誰でもできる仕事」にしていくことで、「自分ができる仕事」にしていく必要があります。「自分ごと」にするためには仕事の全容をつかみやすくし、実作業のハードルを下げることかなと考えています。ようやくスタジオワークが見える化できてきた今、作業そのものを見直す時期に来ているのでしょう。
スタジオスタッフ全体でも最年少の私はつい「もういい大人なんだからそれくらいやってよ・・・」と心の奥底で思っている節がありますが、相手の得意分野は自分と同じということはなかなかありえません。人生経験を積んできてもやったことのない分野は無限大にあります。経営メンバーの一人に「相手に期待するな」と言われてハッとしたことがありますが、どんなすごい人たちでもリスペクトはしても無条件に期待するのはガッカリ度が強くなります。すごい人ほど尖っていて、オールラウンダーが少ないのもまた経験値から感じていることです。自分の得意分野や専門分野を説明するときは全員が新入社員の気持ちで伝えていきたいと思います。

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