見出し画像

RYT500認定までの道②:ヨガ哲学ってインストラクターに必要?

RYT200認定講座ではヨガ哲学30時間が必修とされている。なぜヨガレッスンを提供するために哲学を学ぶ必要があるのか?それは生徒さんにめちゃくちゃ気持ちよくなってもらうためである。

本来のヨガとは世界からの解脱する手段であり、単なるエクササイズではない。ヨガのレッスンはヨガ哲学に基づいて内容や声掛けが構成されていて、ゾーンや瞑想状態に入りやすい作りになっている。

全身から不要な力が抜ける。頭の中がクリアになる。故にヨガレッスンが終わるとあんなにも心地よいのだ。

RYT取得講座ではあの心地よさを味わってもらうためにヨガ哲学に対する理解を深めていく。


では一体何を学ぶのか?哲学とは世界の在り方を知ろうとする学問。RYT200ではヨガでは世界をどう見てどう理解しているのか、そもそもヨガとは何ぞやという事を学んだ

筆者がRYT200をの資格を取得したスクールではヨガの教典とされるヨーガスートラ、バラモン教とヒンドゥー教の聖典であるヴェーダで特に重要と考えられている部分、レッスンに紐づけやすい部分を集中的に学んだ。ポーズや呼吸法の重要性もヨガ哲学の中で語られていく。

RYT500になるとRYT200では省略していた部分に踏み込んでいった。レッスンで思想を語る事はなくとも、学んだものはインストラクターの言葉の端々、醸し出す空気に反映されていくのだろう。友人曰く、「最近ヨガインストラクターっぽい空気が出てる」との事。



筆者がRYT500を学んだスクールでは、インド哲学の要点が英雄譚を通して集約された『バガヴァッド・ギータ』も講義で用いた。インド古典の中でもっとも有名な物語であり、日本でいえば桃太郎位メジャーな物語である。

バガヴァッド・ギータは王子アルジュナと師匠クリシュナ(実は神)の対話形式のかたちで記されている。親族との戦争に直面し悩むアルジュナに対し、クリシュナは戦士としての義務を遂行せよと説く。そして戦士としての行動規範を通じて、解脱に対する心構えと解脱に至るための手段が語られていく。

ヨガや仏教思想の基礎知識があると、「あ!あれってそういう事か!」と理解が深まるのでおススメ。知らない人でもなんとなく「ほ~。確かに人生ではそういう考え方大事やな。」と思える部分が見つかると思うので一読の価値ありである。

人間の本質は古代から変わっていない。紀元前から読み継がれるような古典には人間の本質を突いた内容が記されているのだ。

ヨガ哲学を学ぶと、ヨガをヨガとして提供できるインストラクターになれるし、自分の人生を良くしていくヒントも得られる。

ヨガインストラクターはポーズを淡々と示すだけではなく、「あっ」と気づきが得られるレッスンが提供できるようになるべきである。故にヨガ哲学は必須。人生観も変わる。RYT200、RYT500でヨガ哲学を学べてよかったと思っている。


前回の記事:解剖学と瞑想要素、ボディマップについてについて

次の記事:生徒に対するアジャストとモテ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?