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【映画の話】忘れないと誓ったぼくがいた

こんにちは
悲しいニュースが毎日飛び交っていて
心も身体も少しずつ気付かない間にストレスや不安に押し潰されそうですが、
そんなときは映画を観たり好きな音楽を聴いたり友達と話したり、出来る限り自分の心を穏やかに保てる方法を模索していきましょう。

今日は前回、前々回とは違って直感で観ようと思った映画を選びました。
今回は『忘れないと誓ったぼくがいた』です。

今作は平山瑞穂による長編ファンタジー小説が原作の2015年に公開された作品です。主演には村上虹郎と早見あかり、監督は堀江慶。この堀江慶監督のこと全然知らなくて調べてみたら、あいのりの初代メンバーだったりガオレンジャーのガオイエローだったり面白い経歴の監督でした。

今回も大雑把に内容を説明すると、主人公である高校3年生の葉山タカシ(村上虹郎)が同じ学校に通う同じく3年生の織部あずさ(早見あかり)と出会いお互い恋をしていく話なのですが、まあこれだけならとてもシンプルな青春ストーリーなのだけど、原作がファンタジー小説なだけあって設定が斬新でホウ…🤔となった。
織部あずさは周りの記憶に残らない人物で、出会ってもすぐに忘れられてしまう。クラスメイトにも家族にも、存在自体がいなかったように消えてしまう。その事実を聞かされたタカシは絶対に忘れないと誓い、あずさを忘れないためだけに日々を生きていく。
そんなタカシも徐々に頭からあずさの存在が消えかかっていき、あずさ自身もタカシの記憶から自分が消えかかっていることにも気付いていく。その時にあずさがとった行動があまりに切なくて胸が苦しくなった。
そして映画後半で知らされるあずさの更なる切なさと想いになんてこった…ってなりましたね。

設定自体はファンタジーなので現実離れしているようには感じるかもしれないけど、劇中に出てくる老人ホームの認知症のおじいちゃんおばあちゃんの存在がそこに現実味を表してくる。
忘れたくないのに忘れてしまうこと、忘れられたくないこと、どっちも辛い。
幼稚園の先生の名前、小学校の同級生のこといつまで覚えてられるかな。
映画『エターナルサンシャイン』を観た時に感じた、"忘れられてしまうことはその人にとってこの世からいなくなったも同じこと"という自分の中の感覚が今作にとってすごく残酷な意味を持つと思った。

ラストの後の彼らの人生がどう進んでいくのか想像しただけで苦しい。忘れてしまったらなかったことになるのかな。きっとならないだろう。
人の名前とか顔とかやったこと話したこと、きっといつか忘れる日がきてしまう。それでも大切にしていきたいと思った。
それでもこの映画のこともきっとどこかで忘れてしまうのかな。
そんな感じです。

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