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超個人的上半期ベストアルバム

こんばんは
すっかり梅雨入りしましたね。
基本的に傘を差すという行為が嫌いなので、
傘を刺さずにどれだけ濡れていても
周りから変な目で見られない社会であれば
傘なんて差したくないなと思ってます。
みんなで傘という概念からサラバしよう!
そんな気持ちです。

毎年勝手にTwitterなどで
上半期や下半期、年間での良かったアルバムを
数枚挙げるっていうのをやってるんですけど、
今年はある程度な文章にしてみようかと思いまして、
今つらつらと書き始めてます。
そもそも上半期って6月末までなの?どうなの?みたいな
頭の悪さが露呈する感じなんですけど、
基本的には1月から6月頭頃までみたいな感じで選んでみようと思いました。

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ドンッ

こうやって正方形の画像にしたいがために
9枚という縛りを設けて選んでみました。
選定基準としてはアルバム収録曲に2,3曲以上は
お気に入りの曲があること、
それからタイプの違う曲で好きな曲があると
なお評価が高くなります。
まあ、そんなこと言っておいて大体は直感なんですけどね。

左上から簡単に書いていきます。

MURA MASA "R.Y.C"

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コイツァすげえ。
2017年、改めてちゃんと音楽を聴こうと思わせてくれたアルバムがMURA MASAの前作、1stアルバムの"Mura Masa"だった。
その当時21歳だった彼のアルバムには衝撃を受けたし、自分よりも歳下にこんなにも才能がある人がいることに絶望もした。
それから3年経ってようやく出た2ndアルバム、"R.Y.C"。コイツァすげえ。
最初から最後までバラエティに富まくっている。GeorgiaやClairo、slowthaiなど豪華なアーティストが参加しており、それぞれタイプの違う楽曲が並んでいて、曲が変わっていくだけで面白い。その引き出しの多さには驚くし、インターネットなどを駆使して音楽をインプットしてきた同世代っぽさも感じる。また、どれもアガれる楽曲なのでアルバム通してアガりっぱなし状態になる。
当たり前なのだけど、一生MURA MASAは"歳下なのにこんなにも才能がある"という認識になるので、いつまでもケツを叩かれながら彼の作る音楽を愛していたいと思う。
今年上半期で選んだアルバムの中でもトップレベルでお気に入りのアルバムです。​


Rolling Blackouts Coastal Fever "Sideways To New Italy"

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最近オーストラリアが熱い。
気温の話じゃない。音楽の話である。
そんな熱いオーストラリアの音楽シーンの最も熱い場所にいるのがRolling Blackouts Coastal Fever。
正直バンド名が長くて書くのもめんどくさいし覚えにくいので、RBCFと略すことに決めた。
2013年に結成された5人組バンドで、前作2018年に出た1stアルバム"Hope Downs"は世界中のメディアから高い評価を受け、大きな期待の中2ndアルバム"Sideways To New Italy"がリリースされた。
今作は前作のキャッチーかつストレートで爽やかな部分をしっかり引き継ぎつつも、より洗練されたサウンドを感じることができる。
このアルバムの何よりも優れてると思うポイントは、どの楽曲から聴いても2曲目でこのアルバムが良いアルバムであることが分かるほどにどの楽曲も"いい曲感"みたいなものを身に纏っている。
先日YouTubeで配信されたStella Donnellyと一緒に演奏していたライブを観て、これからこの2組がオーストラリアから音楽シーンを盛り上げていくのは間違い無いと感じた。


Mint Julep "Stray Fantasies"

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タワレコをフラフラしていた時にこのジャケットが目に飛び込んできて、"な…かわいい……"と思って試聴して一発で大好きになったMint Julep。
HeliosやGoldmundとしても活動しているKeith Kenniffとその奥さんHollie Kenniffの夫婦で活動しているバンド。
90'sのシューゲイザーと80'sのポップスに影響を受けた浮遊感のある楽曲はシューゲイズポップという言葉が相応しいように思う。
そしてHeliosなど他の活動でも分かるようにKeith Kenniffが作り出すメロディの美しさが際立っている。
深夜の高速のようなオレンジの光を纏っていて、繊細で脆く切ない青春のようなメロディで溢れたアルバム。
とにかくどんなに形容しようと、最初にこのアルバムを聴いた時の感情以外で説明することは不可能だと思う。


Young Man in a Hurry "JARVIS"

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今年は毎月ちゃんとリリースされた曲を聴くぞと意気込んでいた時に出会ってしまったバンド、Young Man in a Hurry。
正直アメリカのシカゴで結成された4人組ということ以外に情報がそれほどない。
2月にSpotifyに曲が初めてアップされて、3月には1stアルバムがリリースされた。
まだSpotifyで最も再生されてる楽曲でも再生回数は約3000回。まだまだ認知度こそ低いが、これからどんどん人気になっていくような予感がする。
The SmithsやPulpなどを彷彿とさせるサウンドと歌、それからLo-Fiやシューゲイザーからの影響も感じ取ることができる。全部まとめて90'sからタイムスリップしてきたような感覚も覚えるサウンドが最高に愛おしい。
5月にはもう次の楽曲がリリースされており、イケイケのスピード感があるのでこれからどんな活躍をしていくのかが非常に楽しみです。


Mac Miller "Circles"

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こんなにも素晴らしいアルバムに出会って悲しい気持ちになることはそうない。そこに彼がもういないということがこんなにも寂しい。
このアルバムは2018年に薬物の過剰摂取により亡くなったMac Millerの製作途中であった楽曲をJohn Brionが仕上げた作品。
Mac Millerの才能を改めて物凄く感じる楽曲が連なるアルバムで、どんな時に聴いても心地良くゆったり聴けるのに、不意に彼の不在に寂しくなる瞬間がある。
奇しくもこのアルバムの中では生前の苦しさや寂しさ、死を予感させることまで歌われていて、そこまで考えて聴くと苦しくなってしまう。
ただ、楽曲の素晴らしさに身を委ねてゆったり聴くのがやっぱり一番好きだなと思った。大きな愛を。


Sleepy "New Shanghai Night"

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また来たよ…オーストラリアからの刺客が。
90'sのインディーロック、シューゲイザーど直径の男女混声3ピースバンド。教科書通りと言っていいほど完璧な組み合わせを知ってるバンドと言わざるを得ない。
今挙げたワードで1つでも反応するものがある人は聴いた瞬間に分かると思う、このバンドが最高でしかないということが。
今年初めて知ったバンドの中では断トツの最優秀賞をあげたいと思っています。最優秀賞として国からいただいたマスクでもあげようかな。
YouTubeで調べてみてもMVもないほどなので、これからどんな風に活動していくのかゆっくり見守っていきたい。


Czecho No Republic "Door"

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日本からは唯一ベストアルバムに選んだCzecho No Republicの2年ぶりのアルバム"Door"。
6月頭にリリースされたアルバムだけどこれは直感で分かる、大好きなアルバムだ。
前作からのこの2年の間にもバンドの環境は大きく変わり、音楽性も原点回帰的なものになっていった。
ドラゴンボールの主題歌にもなったメジャーバンドがこのステージでこう行ったアルバムをリリースすることには個人的に大きな幸せを感じる。
男女混声、ドリームポップ、インディーロック。
Czechoが持っていた持ち味が完全に出た今作。
ピースプルな祝祭的な空気感がより増したサウンドは、普段インディーバンドを愛してる人たちにもまだここに居場所があるよと提示してあげたいアルバムになっている。


YUMI ZOUMA "Truth or Consequences"

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 うーん、そうだなあ…。これだけ1枚のアルバムに名曲を詰め込まれたら何も言えないよ…って思うのが正直な気持ち。
"Southwark"を初めて聞いた時には心の中で夜の高速道路を突っ走ってた。
ニュージーランドの4人組ドリームポップバンド、Yumi Zouma。
前付き合ってた恋人にこのバンドのことをオススメされた時は、ずっとゾウマ ユミっていう日本人だと思ってた。
シンセが生み出す壮大な空気感と透き通ったボーカルに思わず、自分が映画の中いるような錯覚をしてしまう。
全曲が青春映画のサウンドトラックで流してくれたらそのシーンでめっちゃ泣いてしまう自信しかない。
本来であれば今年フジロックでの来日が決まっていたのだけど…、きっと来年また来てくれることを信じてこのアルバムを聴いて待つことにしましょう。
その頃まで同じ熱量で愛し続けられる、それくらい素晴らしいアルバムです。


The 1975 "Notes On A Conditional Form"

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リリースしてくれてありがとう(鼻水流しながら号泣)
アルバムが出ただけでこんなにも感謝したくなるバンドいる??いるよ。
The1975の4thアルバム。
前作の"A Brief Inquiry into Online Relationships"から延期の延期を経て2年ぶりにリリースされた今作は、前作と陸続きとなる後編的なアルバムです。
なのでオープニングトラックの"Go Down~"から始まらないっていう話を聞きました。本当かどうかは知りマセェン
22曲で構成されたCDの収録時間ギリギリまで詰め込まれた120分はまるで映画のようで、最初から最後まで聴き終わった時には『Music For Cars』という1つの映画を観終わったような達成感を感じます。
とにかく楽曲のバラエティに富んでいて、情報量がひたすらに多く、その上名曲揃い。きっとどの曲が一番好きか言い合ったら結構色んな楽曲が出揃うのではないかと思います。
中でも"Me and You Together Song"は2020年のベストトラックと言ってもいいほどの名曲だと思う。リリースされたのは1月なのに何故か懐かしく感じる、まるで昔聴いてたヒット曲を聴いてるような安心感と抱きしめたくなるような感情を覚えますね。
彼らの今後の活動がどうなるのかSuper Sonicでの来日はどうなのか。気になるところはたくさんありますが、これほどの名作をリリースしてくれたことに愛を送りたいと思います。



サア!!!

こんな感じで9枚書いていきましたが、
これ以外にも世界中ではたくさんの最高なアルバムがリリースされましたし、まだまだ出会えてないアルバムもたくさんあると思います。
そして"上半期"とか"2020"とかの括りで分けて考えるのもいいのですが、
それで一つ終わらせて消費していくのではなく何年も聴き続けていくこと、
そして過去の作品も振り返って聴いてみることもストリーミング時代において大切なことだと改めて感じてます。
ただ一つの指標として、遊びとして、こういう企画をやっていくのは音楽をもっと楽しんで聴くひとつの方法としていいのではないかと考えています。
ということで、2020年もっといい音楽に溢れることを願っております。

そんな感じです。

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