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玖躬琉の部屋

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長い独り言や自身の経験を織り交ぜた随筆やエッセイらしきものもこちらで。
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#日記

日記

会社から正式な退職を告げられたのが8月末だったが、今さらながら健康保険の手続きと、退職手続きに奔走している。 ここでは書かないが会社と退職金を巡り未だに揉めていたりで、離職票などの書類が遅れていたのもあった。 ハローワークの先輩でもある子供に手続きの流れを教わって、バスに揺られて向かう。 必要な書類を提出し、退職手当の受給資格について説明を受けた。 職員である青年はハキハキとまくし立てるように話す。 「会社では『自己都合』となっていますがあなたの場合は『やむを得ない理

距離感

2020年。 子供は二人とも自活。独身。彼氏も彼女もいない(自己申告) 今年は娘の家へ。家族のグループLINEは一年で一番賑やかになる。 「なんかいる?」 「卵焼き!!」 「俺も!」 「酒は?」 「俺なんも持っていかないよー」 「んじゃオカンがなんか持っていくわ」 「お母さん、イオンでいいよ!イオンで!でも卵焼きは食べたい…」 「理迦んとこの駅の何番出口よ?」 「蒼くん(年子のせいなのか、兄を名前で呼ぶ)は、お母さんと一緒に4番出口に居て。迎えに行くー」 「母さん理迦ん

産声(3)

2019年9月5日 19:50 最後の曲がり角を通り、SLYがあるテナントに近づくと、そこには既にギターケースを背負ったNさんが立っていた。 「あー淀ちゃんさーん!」 「こんばんわぁ。遠いところありがとうございました。待ちましたか?」 「いえいえ!さっき来たところです。ホテルはこのすぐ近くなので。」 「SLYまだ開いてませんね…少し待ちましょうか。あ、紹介します。娘の理迦です。」 私は理迦の後ろへ下がり、彼女に前へ行くように促した。 「あ、あの、初めまして。理迦です。

#手書きnoteを書こう~日常のコンテンツ企画風景など~

企画発案者のdice_24(だいすーけ)様 改めまして初めまして。玖躬琉(くくる)です。ヤンキーみたいな漢字名です。この度は物凄い勢いで飛び入り参加させて頂きありがとうございました。 実はこの企画を見つけたのが約20分前。運営している競馬予想サイトのYouTube用コンテンツを、ひとり煮詰まりながら企画中で、一息つきながらnoteを開いたら・・・見つけちゃいました。 その流れで手書きで書いたのがこちら↑↑。 こんなことやってるから進まないんだよな…なんて言わないで<(

産声(2)

「やりたい!」即答のLINEがはいった。 当たり前だ。そうでなくてどうする我が娘。 「Nさん是非やらせてください。ありがとうございます。早速ですが、ギターの受け渡しは如何しましょう。」 「…あ、ですよね。全然考えてなかった…どうしましょうか。」 Nさんはやると決めたら一直線の人。こんな風に「フッ」と何かが抜けてしまうところもまた、Nさんだ。少し笑ってしまった。 「宜しければ娘と共に東京まで出向きますよ(笑)。私は楽器に関して素人ですし、他に要望もあるかと思いますので。直

産声(1)

静岡から名古屋へ帰って、再就職先も決まり、絶賛CADオペ研修中の娘。 もともと亡くなった主人が仕事で使用していた関係で、CADは小さい頃からおもちゃ代わりにしていて、今のところ順調に研修は進んでいるようだ。 ただこれは、本来の目標である「ギターリペア職人」への道へ進むための布石に過ぎず、いきなり職人として生計を立てられると思っていない前提の選択。 ニートにはさせませんよ。もう巣立ったのですから。 (あ、ごめんなさい。ニートに『させてやれなかった』ってのが正解。自分も生活ギ

贈る言葉

2019年8月14日 何をするにしても、続けていれば疲れる。 みんなそうだ。 それは楽しい事でも苦しい事でも同じ事だと思う。 その先に見えるであろう世界が、例えば人に夢を、勝利を与えるものだとすれば、それは本人とって、苦痛ではないのだが それが分からなくなってしまうことだってある。 あなたにとって競馬が全てだった時間 その先にあるものがみんなに夢を与えられた時間もあったはずで、共にその勝利を分かち合い歓喜した人もいた。 負けたとしても、「次こそはきっと」と、応援してい

愛しのオリンピア様

2019年8月12日 私はここで、競馬の話に加え音楽の話題を上げることが多いのですが、今回は初めてのお話です。 写真にもよく登場させるアザラシさん。アイコンでも私はアザラシ。 今でも10年程前に購入したアザラシさんは、我が家の守り神。 綺麗にするためには「洗う」ではなく「お風呂に入れる」。 皆さんが相棒にしているワンちゃんや猫ちゃんなどのペットと同じ。 「家族」同様なんです。 前置きは長くなりましたが、娘と共に向かった先は、名古屋市にあるアクセサリーショップ。雑貨屋さん

ゴミの日

毎週月曜日と木曜日は「燃えるゴミの日」だ。 指定されたごみ袋には「当日の朝8時までに必ず出してください」と書いてあるが、うちの地域に限ってはそんな時間に回収しに来た試しがなくて、大抵早く来てもお昼前。多分回収のトラックが8時出発だから明記してあるのだろうけど。 もっと言うと、指定された時間を守り捨てに行くとカラスに狙われて、置き場がえらいことになってしまう。うちの近辺を縄張りにするカラスは頭がいいので、最近は防護ネットが効かないばかりか「御馳走はこちらでーーーす」とばかり

戦友へ

2019年7月29日 ニュースでは今年最多箇所の真夏日。いやー暑かった!! お休みをいただき東京に着いたのがちょうどお昼時で、東京駅周辺のサラリーマンはワイシャツ、スラックスにネームカードをぶら下げたユニホームで、ランチタイムの団体行動。 ちょうど江戸ちゃんはタイ(じゃなくマニラ!って言われました。どっちでもいいやw)へ弾丸出張の予定が入り、せっかくだからと築地で落ち合いランチへ。 先程とは打って変わってカラフルなタンクトップと髪色に飾られた外国人観光客の波。 東京は一駅変

織姫様を追いかけて

2019年7月7日 下北沢ろくでもない夜でのぽてさらちゃん単独ライブから1か月。 競馬は「七夕賞」「プロキオンステークス」に沸く中、再び東京へ。 ちょっと…競馬垢でしょ淀ちゃん… いえいえここでは「玖躬琉(くくる)」です。淀ちゃんは競馬広報で忙しいのでw 東京都港区六本木 EXtheater:「Mudiaグランプリファイナル2019」 全国600以上のバンドやアーティストがこの頂点を目指し、ファン投票獲得数によって勝ち上がったのは7組。グランプリ受賞者には賞金100

水路(1)

「ねえ、理迦(りか)と蒼(そう)ってさあ、自分が覚えてる一番小さい頃の記憶って何歳?」 私は夫の四十九日を済ませたお寺の帰り道、2人の子供に尋ねた。 「うーん保育園の年少さんくらいかなあ」 「赤ちゃんの時にアレルギーと喘息が酷くて、お父さんがいた同じ大学病院通ったの覚えてないの?」 「全然覚えてないー。」 「『とびひ』になってお尻にも水ぶくれが出来ちゃって、触ると潰れちゃうから抱っこも出来ないし、ずうっと歩いて。5分かからないとこが1時間かかってねえ」 「そうなの

おかえりと言ってくれるあなたと、ただいまと言える場所

■2019年6月1日・2日 土日をかけて東京へ行ってまいりました。 土日の中央競馬を終えて万馬券一本。阪神は東京にリーディングが集結した影響で、「鬼の居ぬ間に洗濯」とばかりに若手や中堅の雨あられで荒れ気味だった気がします。曖昧ですみません(^▽^;)。 私は回顧が述べられるほどの知識はないです<(_ _)> 安田記念は結果として、ハイペースと見ていた展開もスロー、ダノンプレミアムが外から…の考察もアクシデントにより結果は残念。指数的にはマズマズでしたが、サクラアンプルー

人生の選択(1)

2019年5月21日 アパートの内見に付き合ってほしいと娘に言われ、不動産屋と共に車に乗り込んだ。 結局、いい物件は見つからず、もう一度不動産屋から探し直すことになった。 ■娘 高校1年の夏 「お母さん、ちょっとこれ見て欲しいんだけど」 夕飯の支度をしていた時、学校から帰ってきた娘は封筒に入ったパンフレットを持ってきた。中には聞きなれない楽器技術専門学校のパンフレットとオープンキャンパスの申し込み案内が入っていた。 手前味噌だが娘は学校の成績もよく、中学の頃塾にも