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家庭菜園、園芸

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家庭菜園、園芸
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#家庭菜園

生ごみと発芽テスト

有機物マルチを使用する不耕起栽培では作物の残渣も畑に残します。トマトやゴーヤ、ブロッコリーを片付ける時の枝葉は勿論、大根葉の食べられないところも畑に撒き散らかしたままです。一時的に畑はかなりみっともなくなります。そして私は散乱した枝葉を見て思うわけです。 これって生ごみとどこが違うの? 世間的には生ごみは堆肥にして畑にまくのがよろしいとされています。理由は何でしょうね。よく判りません。結構熱心に探してみたのですがどの情報サイトもいきなり生ごみを堆肥にする方法から入っていて

輪作なんてしたくない(連作障害について)

私が家庭菜園を始めて以来、折に触れて悩まされてきた言葉が連作障害です(次点がフカフカの土)。 畑の同じ場所に同じ種類の野菜を続けて植えると生育が悪くなるとされており、これを連作障害と呼びます。 その理由として挙げられているのが以下の3つです。 土壌中の成分(肥料)バランスが崩れること 植物に特定的な病害虫が蓄積、集中すること 植物自身が分泌する物質による自家中毒 この連作障害を予防するための対策として以下の3つが挙げられています。 同じ科の作物を続けて植えるのを

失敗しない不耕起栽培の始め方

(表題は「失敗しない」とありますが、家庭菜園ではどんなにうまくいかなくても「失敗」ではないですね。上手に出来ても出来なくても作物を育てることは楽しいです。しかし、noteでは表題をキャッチーにしないとなかなか読んでもらえないのであえて「失敗しない」という言葉を付けてみました。) 土壌生態学的観点による不耕起栽培の実践編です (メリットやデメリットについては別稿)。 用意するもの スコップ 堆肥、腐葉土、枯れ草、落ち葉その他大量の植物性有機物 有機質肥料、化学肥料(8

種、育苗、植物育成ライト

二月に入り、春夏野菜の育苗シーズンの到来です。 四月になればホームセンターの園芸コーナーには大量の苗が並び、あれも良い、これも素敵と欲望を掻き立ててくれます。お値段もリーズナブルで申し分ないのですが、新しい品種や外国の野菜などを育ててみたい時は種でないと入手できないとか、特にトマトは収穫時期を長く取りたいため出来るだけ大苗を育てたいなどの理由で毎年育苗することになります。 今年のトマトは定番のフルティカと、初の海外通販で取り寄せたブランデーマスターという品種でいきます。エ

土作り=土壊し?

野菜を育てるにはまず土作りが重要とはよく言われることです。ウェブの情報に限らず園芸のムック本も一冊丸ごと土作りを扱った本が大量に出版されており、微生物が住みやすいふかふかの土が最適なので、そのためには堆肥や石灰を始めとする様々な資材を土に漉き込みましょうなどと書いてあります。 ですが、この微生物の豊富なふかふかの土という表現には矛盾があります。微生物が豊富だと土はふかふかにならないからです。 土に住むバクテリアは分泌物を出して泥や砂のごく小さな粒を固めていきます。実際、土

土壌生態学的観点による不耕起栽培

土壌中の生物相が豊かであると植物の生育に様々な利点があります(後述します)。土壌中の生物相を豊かにするためには、土壌に有機物を供給することと土壌に余計な擾乱を与えないことの2点が必要です。端的に言えば、餌を与え、住処を守ることで繁栄を促します。 方法論はすでに確立されていると言ってもよく 土の表面を作物残渣や刈草、稲わらなど有機物で覆う(有機物マルチ)か、植物が常に繁茂する状態にしておく なるべく踏まない、掘らない、耕さない の2点だけです。 (1の有機物マルチと植