好きな俳優さんについてのあれこれ

さて、題名は「好きな俳優さんについてのあれこれ」ですが、この記事では、もっぱらジェイク・ギレンホールのことしか語りません!笑

いやあ…なんだかんだ色々な俳優さん祭りを催すのだけど、結局ジェイクに帰ってきちゃうのよね。私の中では確固たる地位を確立しつつある。

ってことで行ってみよー。

なぜ語ろうとしているか。

そう、まずなぜこんなに愛を叫びたくなってしまったかというと、ジェイクの隠れた名作?を見つけてしまったからである。

時は数時間前に戻り、私は生涯お気に入り映画にランクインしている「ナルニア国物語」を観ていた。

ナルニアのなにが好きって、物語の始まり方。
疎開先に行くために列車に乗って、音楽が流れて、タイトルが出て…という一連の流れがもう大好きでたまらないのである。(あのオープニングスタッフクレジットの出し方のお洒落さよ!)

突然のナルニア語りを許して欲しい。まあ話を最後まで聞いてくれ。

で、そう!あの音楽!
サントラを日常で流すくらい好きで、もう雰囲気ありありの曲なので、ふと誰が作曲したのか気になり、wikiで調べてみたのでした。(いい曲だ!って思ってたら、この人だったのね!ってなること良くある)

作曲者はハリー・グレッグソン=ウィリアムズさん。
残念ながら、彼のディスコグラフィーの中に私個人が音楽的にピンとくる作品はあまりなかったのだけど、彼は「アルマゲドン」(未見)や「シュレック」(確かに良い音楽だったかも、でもまた観ないと思い出せん)、「オデッセイ」(見たけど音楽思い出せん)「イコライザー」(未見)など数多くの映画音楽を手掛けている。

そうやって彼の手掛けた映画作品をスクロールで眺めていたのだが、なんだか見覚えのあるタイトルが。

「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」

どこかのストリーミングサービスでこのタイトル見たことがあるぞ…

と思いつつ、いやでもタイトルからしてB級の香りしかしない。
うん、きっとB級の香りを察知して、過去の私は観ていないのだろうなと思いつつ…

別にディスってるわけじゃないのだけども、ほら、ジャケ買いと同じで、大事じゃないですか、タイトル。

とまあなんか危ない香りを感じつつも、興味半分でこの映画のwikiページに跳躍。

とそこには驚きのキャスト名が……
ジェイク・ギレンホール

え、え、ジェイクってこういう映画も出てるの?え、何これっ…
と俄然興味が湧いて、即映画予告をYouTubeでチェック。

うわ、まじで、がちでジェイクだ。
悪役とか癖のある役じゃなくてがちで王道の主役だ…しかもディズニーじゃん、うそやん、ジェイクってディズニー映画出てるんだ知らなかった…(しかも意外と予告良くないか?てかジェイクかっこ良くないか…?)(早口)

となり、ディズニー?だったらディズニー+で観れるな、と即鑑賞を開始。

そしてこれがジェイク・ギレンホールの新たな魅力に気づかせてくれる良作だったのだ。

演技の幅が広いジェイク

私がジェイク・ギレンホールを初めて認識したのは、大学の授業で観たトム・フォード監督の「ノクターナル・アニマルズ」だった。(マニアックなところから入りました苦笑)

一応映画予告置いとく↓

映画の中で、ジェイクはエイミー・アダムス演じるスーザンの元夫役。それから小説家を目指していた元夫から突然送られてきた小説、その中の架空の主人公トニーの二役を演じている。
ただ映画内では元夫役というより、劇中小説内の主人公トニーを演じている割合が多い。

「ノクターナル・アニマルズ」はスーザンが小説を読み進めると、物語が実際に映像で展開される。
つまり、スーザンが小説を読んでいる現実世界と、小説の中の物語が同時並行的に進んでいくのだが、もう、小説内の男を演じるジェイクが凄い。

軽くネタバレしてしまうと、ジェイク演じるトニーは小説内で妻と娘を強姦された上に、殺されてしまう。(ちなみにレイプ殺人犯のレイを演じるアーロン・テイラー=ジョンソンも最高に良い)
それを警官と共に復讐しに行くというのが、劇中小説の物凄く簡略化したあらすじなのだが、トニーは最初は手も足もでない弱い男なのである。
というかその弱さのせいで、大切な二人を失ったとも言える。
けれど、警官と共に捜査をしていく中で、怒りと悲しみを宿していくあの表現力、強さを手にしていく、変化の過程はある意味狂気じみている。
そのエネルギーの凄さと緊迫感で全く目が離せなくなってしまう。

そう、彼の出演している作品を鑑賞して、よく思うのは、この人は本当に頭のネジがどっか外れた人を演じるのが上手いなということw
だから狂気じみた彼を観たい方には、出ました!って感じだろうw

でも同時にこの作品は常人的なジェイクもチラリと見ることができる。
というのは時折挟まれる、現実パートの元夫役。
これがまた小説内のジェイクとは全然違っていて、初めは同じ俳優さんか疑ったほど笑

特にエイミー演じるスーザンとの馴れ初めのシーンではびっくりするぐらい甘いマスクを被っていて、小説内の冴えない主人公とは思えない。
L.Aの小説家を目指す繊細な青年という感じで、エイミー演じるスーザンの強すぎる性格に、ナイーブな心が壊れていく様子を丁寧に表現していたと思う。

そう、というわけで、今までトム・クルーズ祭りしか催したことがなかった私はジェイク・ギレンホールの確かな演技力とその不思議な魅力に取り憑かれてしまったのである。

とりあえず観た作品とか

そこからはジェイク・ギレンホールが出ているとなればとりあえず観るようになった笑
確か次に観たのは「ブロークバック・マウンテン」。

今は亡きヒース・レジャー演じるイニスとの同性愛を扱った物語なのだが、素晴らしいから未見の方は是非。
もうヒース・レジャーってだけでうおわああああって感じなのだけど、当時のゲイに対する抑圧と虐待とか、これが意外と古い映画でもないこととか、すごく考えさせられる。
そしてブルーのシャツにカウボーイハットが似合うのよ、ジェイク。この作品では繊細な演技と共にその美青年っぷりも遺憾なく発揮してくれている。

んで、観たときのことを思い出しながらwiki読んでたけど、ここで既にアン・ハサウェイと共演してるのね。

アン・ハサウェイとジェイク・ギレンホールといえば、「ラブ&ドラッグ」。
ジェイクにしては珍しくラブコメディなのだが、さすが我らがジェイク、ストーリーの軸はバイアグラを売って成功した男の話笑

もうね、バイアグラを売って売って売りまくるジェイクがクレイジーで面白すぎるのよw
こういうセールスマン現実に居たら多分引くけど、見てる分には最高に面白い笑

でもこういう滑稽さの中に、病気を患っているアン・ハサウェイとの関係を真剣に考えていこうとする誠実な演技もぶっ込んでくるから、なんだか良い映画ってなるのよね。(うん、良い映画やったで)

それから本当に本当に素直に良い映画…ってなるのはまだジェイクが少年のときの作品「遠い空の向こうに」
これが彼のキャリアの中での映画初主演。それもあってか物凄く純粋で自然体なジェイクが観れる気がします。
物語もとってもいいのでオススメ。

他にも思い返してみると結構色々ジェイク祭りやってましたね。↓
「ナイトクローラー」…ジェイクの代表作としてあまりに語られているので、ここではあまり言及しませんが、まじ好き。気持ち悪くて笑っちゃう。

「ミッション8ミニッツ」…師匠にオススメされて観た。SFが大好物の私には良かった。(後の「オール・ユー・ニード・イズ・キル」はこれのパクリだとか言われたらしいけど、ループ物ってだけで、他はあんまり似てないのよな)軍人役のジェイクも似合ってたなあ。

「ボストン・ストロング ダメな僕だから英雄になれた」…まじでダメダメなジェイクが観れる。

「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」…無感情な主人公が少しづつ感情というか、感覚を取り戻していく様子は見ていて愛おしい…。ちなみにこの作品で義理の父役をやったクリス・クーパーは「遠い空の向こうに」でジェイクの父親役を演じているという点でも胸熱。

「プリズナーズ」…ジェイク目的で観ましたが、ヒュー・ジャックマンもかなりの怪演。そしてサスペンスとしてまじでハラハラ。普通におもろいし、キリスト教の厳格過ぎる闇深さも覗くことができる。

「ゾディアック」…ロバート・ダウニー・Jr.、マーク・ラファロ、ジェイク・ギレンホールという今観ると、Marvel Cinematic Universe の布石じゃないかと思うほどのキャスト陣だけれども、2007年の作品だから、現在こうなろうとは、誰も予測しなかっただろうな。この作品は好きな監督の一人、デヴィット・フィンチャー作品だったこともあり、フィンチャー×ジェイクとか私得しかないじゃんということで鑑賞した。

「スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム」…この作品のジェイクはあまり好きじゃない…というより、ジェイクじゃなくても良かったのでは?とも思ってしまうのだが、まあ良いか笑(トム・ホランドとのインタビュー動画を沢山観られるのは良きw)

「オクジャ」…これは「スノー・ピアサー」からのポン・ジュノ祭りの流れで観たのだけど、想像以上にジェイクがぶっ壊れていて最高だった笑 まあポン・ジュノ作品に出演しているティルダの壊れっぷりも相当だけど笑
ジェイクって無茶苦茶高い声が出るから、びっくりする。

※この文章は5/18から書き始めたのだけど、そこから更に2作品、ジェイクの出演している映画を観てしまったので、忘備録的に書いておく。

「世界に一つのロマンティック」…めちゃお馬鹿映画笑 医療保険制度のないアメリカに対するメッセージは良いのだけど、やはりあまりにも物語の筋と登場人物の心理に整合性がなくて、ぬぬぬって感じ。頭空っぽ映画として観るには良いのかな。ジェイクが出てるから最後まで頑張って観たw

「デイ・アフター・トュモロー」…「遠い空の向こうに」に近いジェイクの演技を観ることができる。「インディペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒ監督。複数の場所で、登場人物達が同時多発的に起こす行動をぱっぱとカットで切り取っていく演出を見ながら、ふとGODZILLAのアーロン・テイラー=ジョンソンが頭をよぎった。そしたら同じ監督だった笑。ヒロイン(エミー・ロッサム)がジェラルド・バトラー版オペラ座の怪人クリスティーヌでびっくり。この作品はぜひ撮影風景を見てみたいので、後で調べるぞw

おお…こうして見ると結構観たなと思う。
まだ観れてないのもあるけど。(早く「エンド・オブ・ウォッチ」と「サウスポー」が観たい。名作の予感しかしない。)

でもジェイク・ギレンホールが出演している沢山の作品の中でも、かなり好きなのが「ドニー・ダーコ」。

2001年のインディーズ映画で、当時19歳のジェイクが主役のドニー・ダーコを演じている。19歳ながら、もう今の彼に通ずるものを垣間見ることができ、心震える。(しかも19歳ながら監督と一緒にシナリオを練っていたらしいから驚き)

ドニーは神経質でいつも青白い顔をしているような、まじの鬱少年。
でもその危うさ故か、何故か目を離せなくて、物語が難解なのに、あっという間に観てしまった作品の一つ。ただただ、ハラハラと謎の心地よさを交互に感じながら観ていたな。

主演のジェイクだけでなく、脇を固めるドリュー・バリモアや実の姉マギー・ギレンホールなどの素敵なキャスティング、それから、こだわって作られたんだろうなと分かる画の撮り方、物語の伏線の張り巡らせ方。まじでどれも良くて、難解で味わい深い作品になっている。
それにこの映画が伝説的なカルトムービーになっていくまでの道のりも面白いので、興味のある方は是非、作品観賞後、色々調べてみて欲しい。(配給に当時「メメント」で一気に有名になったノーラン監督が関わっていたり、サム・ライミ監督が「死霊のはらわた」を使用料なしで劇中に使うことを許可したり…とかとか)

まあ、これはジェイクが出演しているからということを差し引いても、面白いのでオススメ。↓

(日本語版予告気に入らなかったから英語版で…汗)

そして今回発見された新たな魅力

そして話は今日観た「プリンス・オブ・ペルシャ」に戻るのだ。(前置き長いね)

そう、上記の映画感想からも分かる通り、総じて私の中の彼の立ち位置は、どこか狂気じみた役を演じるのが最高に上手い俳優さん、というポジションだった。

狂気や二面性、繊細さは演技を語る上で良く取り上げられ、実力派俳優とそうでない俳優を分けるものとしても、世間一般でよく使われているように感じる。
実際、ジョーカーを演じたヒース・レジャー、ホアキン・フェニックスや奇人シャーロックを演じたベネディクト・カンバーバッチ、アメリカン・サイコのクリスチャン・ベール、ゴッド・ファーザーのマーロン・ブラントやアル・パチーノ…(男性ばっかりあげちゃった汗 でもシャリーズ・セロンはよく狂ってるし、最近ではマーゴット・ロビーとか、直接的な表現はしないけど、ジェニファー・ローレンスとかも、どこかでタガが外れてしまうかもしれない危うさを忍ばせている)、多くのキャラクターは狂気性を宿し、最近では特に、その狂気が一つのステータスとなっていて、俳優はそれを自らへの試練として嬉々として演じているようにも思える。(物語としても、そういうキャラクターが一人いると突如劇的になるから、描きたくなってしまうのだろうね)

しかし、王道のヒーローをあざとさなく、自然体でかつ、誰からも好感が持てるよう演じるのもかなりの演技力なのだと、「プリンス・オブ・ペルシャ」を観て私は思ったのである。いやむしろ、演技力のある人ほど、こういう役をやると説得力が凄まじいのを思い知った、というのが適切か?

ジェイク演じるダスタン王子はペルシャ王国の王子であるが、出身は貧困層。王族とは実際、なんの血縁関係もなく、市場で幼馴染みを助けるところを王が見ていて、その勇敢さと正義感を買って王族に迎え入れたという設定。

だから他の兄弟に比べても粗野で、どこか礼節に欠けるような雰囲気。でも実の父親ではない王を労ったり、兄弟を大切に思ったりする瞬間瞬間が良くてですね…。本当にいそうなのが凄いのですよ。実存感というか。

それからなんですか、あの砂嵐の中くしゃって笑う笑顔は!こんな表情できたんですか貴方は!って感じです、本当。

いやあ…こんなにも二枚目を演じてもらえると思ってなかったので、画面に釘付けになってしまって笑

また、ネタバレになってしまうのだけど、物語後半、ヒロインである王女がどうしても王子の救えない状況になって崖から落ちてしまうシーンがある。感想ではそこでウルッと来たというものをよく見かけたのだが、私もかなり心揺さぶられてしまった中の一人だ。

これは王女が穴に落ちる、という事実よりも、それによってどんなに悲しんでいるか、というジェイクのリアクションがもたらしているものだと思う。(当たり前なんだけども)だからウルッときたと同時に、なんか、なんかジェイク、凄いな…と。
何がいつものこういった場面と違うのか理論的に今は説明できないのだけど、何かが違う。きっと王女役をやったジェマ・アタートンとの化学反応もあるのだろうけど。

そう、一番最初に父親に毒をもられた時、父を必死に心配する様子も真に迫っていて、瞬間的なものでしかなかったけど、いつまでも見ていたいと思ってしまった。
次のカットに変えるの早過ぎるよ!!って笑

演技力ってやっぱり観ている人にいかに実存味を与えるかがキーになっていくのだなあ…ということと、この作品結構演出というか演技の方向性が良いのかもしれないとも思った。ジェイクがどうやって演技にアプローチしてるのか知りたい。(どっちかというとメソッド?演技的なんだろうか)

ストーリーに突っ込みどころが無いわけでもないけれど、王道中の王道を堂々とやってくれる分にはむしろ心地いいし、パルクール的アクションは鬼迫力があるので見応え十分。

脇を固める俳優陣もさりげなく豪華で、個性があり、観ていて飽きない。

そしてヒロイックなジェイク・ギレンホールがハマり役で、いいのですよ…(あ、あとディズニーお決まりキスエンドにしなかったことにも拍手を送りたい)

まあ何が言いたいかというと「プリンス・オブ・ペルシャ」ではジェイクの新たな一面を観ることができるので、意外とおすすめです。(文章まとまらぬw)

というわけで、好きな俳優さんを軸に映画を語ってみました。
私はこれから「ゴールデン・リバー」と「ジャーヘッド」を観ます笑

それでは皆さま、良き映画LIFEを🎬✨



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