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勝手に唐揚げグランプリ

 ブームが去ったタピオカ店の跡地に、テイクアウト専門の唐揚げ屋さんが次々と出店なさっているようです。

 しみじみと家飲みを余儀なくされている昨今、これは朗報です。

 はっきり言って、スーパーで売ってる唐揚げってあんまり美味しくないですからね。すっかり冷め切って、油の味しかしない、なんだかぐちゃっとしてげんなりしてしまう唐揚げ(まあ、探せば美味しいスーパーの物もあるのでしょうが。とりあえず近所のスーパーにはありません)。比べて専門店のそれは、少々値が張ってももれなく満足のお味。居酒屋に行くよりは安上がりですし、これは思う存分堪能させていただくしかありません。

 しかし、雨後の筍の如く繁殖した唐揚げ専門店のほとんどが「唐揚げグランプリ◯◯賞受賞!」などという幟を掲げ、鼻息を荒くしているのであります。

 これはどういうことなのでしょう。音楽界におけるレコード大賞、歌謡大賞、FNS音楽祭のような違い、つまりあんまり権威はない(なんて失礼)ということなのかもしれませんが、とにかく、これだけグランプリが乱立していると、その宣伝効果というものはほとんどない、といっても過言ではないかと思うのですがね。

 だからここは、自他共に認める「唐揚げお化け」の不肖私が、勝手に「唐揚げグランプリ」を開催。勝手にそのお味を評価させていただこうと思うのであります。

 しかし、それこそ星の数ほどある唐揚げ専門店ですし、購入したら1時間以内に食べないとその美味しさは半減してしまいます。

 というわけで、私が調査したのは新宿から西、自宅のある京王線沿線にある唐揚げ屋さんに絞らせていただきますので悪しからず。

 勝手に、だからいいでしょう(笑)。

 まずは、テリー伊藤さんプロデュースで話題の「から揚げの天才」。

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 ご実家が築地の玉子焼き屋さんということで、厚焼き玉子なんてメニューも推しのようですが、こちらは唐揚げ一択。

 1個99円という安価で、赤(辛味噌味)、黒(醤油)、白(塩麹だれ)と三種の味が楽しめる(季節限定、というのもあるらしい)のが魅力です。

 値段から言って、多分鶏肉は外国産なのでしょう(国産だと、これでもかってくらいそれを謳うのがこの手の店の常ですが、ホームページを見る限り、それについては触れていないところを見ると、多分そう)が、美味しければ私は一切気にしません。

 肝心のお味は、うん、美味しかったです。サクサクっとして、辛味もそれほどでなく、食べやすいお味。値段も安いし、今度は玉子焼きにも挑戦、ですね。

 次は、「ガスト」内に増設された、「から好し」という名の唐揚げ専門店。

 ガストに入り、レジでオーダーをすると、そこから調理、ということで、時間は少々かかりますが、あっつあっつの揚げたての唐揚げを購入することができます。

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  正直、「ふん、なんだかんだ言っても『ガスト』だろ? あんまり期待できないかもねえ」なんて思いながら購入してみたのですが、これがとても美味しかったのでした。

 程よい醤油味、肉もしっかりしていて、何よりカリッと香ばしく仕上がった衣が最高です。大変失礼致しました。

 出来上がりを待つ間、ドリンクバー使い放題というのも嬉しいところ(まあ、ここで意地汚く何杯もお代わりするなんてことできませんでしたが)。もともとファミレスなので、唐揚げ以外のメニューも豊富で、つい他のものもあれこれオーダーして散財してしまうのがたまにキズ、です。

 これはぜひリピートしたいと思っております。

 次は、大丸屋というチェーン店の唐揚げ。

 ひとつ98円という安価、それもでっかい!が売りの唐揚げです。

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 個人的には、でっかくて食べ応えのある唐揚げよりも、小ぶりで、もも肉よりは胸肉の、サッパリした唐揚げの方が好みなのですがね。

 そういう意味では、豪徳寺にある「天」というお店の胸肉、幡ヶ谷にある「とりあん」というお店の胸肉の唐揚げ(どちらも本店は大分県らしい)は、ドンピシャの逸品、なのですが、両店とも自宅からは少々離れているため、購入後はもれなく電車に乗らなくてはなりません。

 すると、どうしても油の匂い、そして両店ともにんにくを使用しているのでその匂いが車内で漏れてしまい、ちょっと購入を躊躇ってしまうのです。

 ということでこのお店は、自宅から歩いて行ける芦花公園のお店。嬉しい限りです。

 ただ、肝心のお味はなかなかよかったのですが、その「でかい!」正体が、小麦粉等でちょっと割増されていたのが減点、かな。「うっふんうっふん、アタシデカイでしょう?」なんて言っている詐欺女を……(はっ、以下自粛)。

 最後はこちら、「縁(ゆかり)」というチェーン店の唐揚げです。

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 本店が浅草にあり、以前から美味しいと評判だったお店。一度食べてみたいなあと思っていたのですが、なんでもとんかつの「かつや」の傘下に入り、各地にも出店。明大前にもオープンしてくださり、こうしてそのお味を堪能させて頂くことができたのでした。

 100グラムで260円ほど。6個買うと800円くらいになり、他の店よりはいくぶん高め。

 しかし、味、肉質、からり具合、全てにおいて大満足!の唐揚げでした。

 期間限定のお味、というのも魅力です。4月の梅しそ味がこれまた絶品で、ヘビーユーザーだったのですが、5月になってその味がなくなってしまい、店の前で泣き崩れました(ウソ)。

 ということで、ごく一部のお店ですが、勝手に唐揚げグランプリを開催させていただきました。また次回をお楽しみに〜。

老後の楽しみになればと、というか、ボケ防止に、コツコツ始めてます。