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小学生向け 読書感想文 「嫌われる勇気」その27 ※私の見解も含めて、小学生向けに分かりやすく紹介しています

叱(しか)ってはいけない、ほめてもいけない

対人関係(たいじんかんけい)において、はじめに課題(かだい)を分離(ぶんり)する。この課題の分離から最終的(さいしゅうてき)に「ここにいてもいいんだ」という共同体感覚(きょうどうたいかんかく)に至(いた)るには、どうすればいいのか?

ここで登場(とうじょう)するのが、「横(よこ)の関係(かんけい)」という考えかたなんだ。

たとえば、親子関係(おやこかんけい)を例(れい)に考えてみよう。

子育(こそだ)てにおいて、叱(しか)って育てる方法(ほうほう)と、ほめて育(そだ)てる方法があると一般的(いっぱんてき)に言われる。

アドラー心理学(しんりがく)では、ほめてはいけないし、叱ってもいけない。

なぜほめてはいけないかというと、ほめるという行為(こうい)は「能力(のうりょく)のある人が、能力のない人に下(くだ)す評価(ひょうか)という側面(そくめん)が含(ふく)まれているからなんだ。

子どもをほめる母親(ははおや)は無意識(むいしき)のうちに上下関係(じょうげかんけい)を作り、子どものことを自分(じぶん)よりも低くみているんだよ。

ほめるという行為にある目的(もくてき)は操作(そうさ)なんだ。

誰かにほめてもらいたいと思うこと、逆(ぎゃく)にほめてやろうとすること、これは対人関係を「縦(たて)の関係(かんけい)」ととらえている証拠(しょうこ)なんだ。

アドラー心理学では、あらゆる「縦の関係」を否定(ひてい)し、すべての対人関係を「横(よこ)の関係」とすることを提唱(ていしょう)しているんだ。

たとえば、専業主婦(せんぎょうしゅふ)の人に「なんの稼(かせ)ぎもないくせに」とか「誰のおかげで飯(めし)を食えると思っているんだ」と言う男性(だんせい)がいる。なんて情(なさ)けない話なんだろうか。経済的(けいざいてき)に優位(ゆうい)かどうかなんて、人間的(にんげんてき)な価値(かち)にはまったく関係ないんだよ。この男性(だんせい)はおそらく、女性(じょせい)が賢(かしこ)くなること、女性から堂々(どうどう)と意見(いけん)をされることを恐(おそ)れているんだろうね。対人関係を「縦の関係」で見ているし、女性から低くみられることを恐れているんだろう。つまり、強烈(きょうれつ)な劣等感(れっとうかん)を隠(かく)し持っているんだね。


今日はここまで。次は、「「勇気(ゆうき)づけ」というアプローチ」について説明(せつめい)していくね。

それではまた明日!


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