プラモデルのタイムマシン

あてはまる先のない部品でたくさんの

プラモデル

きっと、一つでも組み合わさる機会はあった

ぼくが怯えてばかりいたから

君は眉間にシワを寄せて

すぐ近くで休んでたのに

その葛藤を少しでも

汲みすることができていたのなら

僕はその時

僕の心しか見ていなくて

君がなんで苦しかったか

知るのが怖かった

君をもっと苦しませないか

怖かった…

君がなんで僕の近くにいて

眉間のシワさえ見せてくれてたか

タイムマシンがあったなら

ばか

あほ

ほら

はやく

うざがられていい

なんでもないっていわれたっていい

下心あってもなくても

下手に気をもむんじゃなくて

まっすぐみて

タオルケットくらい

かけてやれ

上着でもなんでもいい 

大丈夫?なんて言う前に

肩に手をおいて

ムリすんなって

しっかり休め

がんばんなよって

あなたに何がわかるのって…

黙っててって思われたっていい 

それに断られたっていい

あったかいお茶でもなんでも

もってきてやってさ…

そして、

そう

あれこれするより

心配するより何より

じっと君だけを見て

そばにいればよかったんだ

心でしっかり手をのばして

暖かさが伝わるようにって

そばにいて

なんでもいいから

役に立ちたかったのは

毎日

いつも

いつだって

本当だったよ

だけど

悔しいけど

となりでまっすぐみる瞳が

そばに

君の幸せを考えるあまり

独りよがりになっていた

出し惜しみした想いは

もう一つの瞳が

かなえていった

プラモデル 完成しなくていいから

タイムマシンで…

…いいや

もう…

前、歩こう

それがおれの一番最新の

プラモデルの

タイムマシンだよ

もう、前にしか進まないんだからさ

な…




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?