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よあけのばん
2020年4月20日 09:52
演目【(わたしが大切なソレの全てを埋めた)樹】この物語は、わたしの中の“僕”、彼の友人のN、朽ち果てた夢、祖父母、幽霊の少年、夕暮れの少女、かつての我々の全てへ贈る文芸による追悼です。→おやすみなさい。(「おやすみなさい。」これは眠りにつかせるための言葉です。失ったものを安心させてやる、そして自らまでもが安堵を抱くための呪文なのです。)あなたは自らの大切なものを思い出せますか。
2020年4月20日 07:22
演目【眠り姫】物語はおとぎ話でありサスペンスでした。あるところにオーロールという少年とジュールという少女がいました。オーロールには太陽、ジュールには月という意味がありました。少年は太陽、少女は月だったのです。少女は少年の想像する夜の中に在って、いつまでも眠り続けました。そして、少年もまた、少女の想像する朝の中に在って、いつまでも眠り続けました。月が目覚めるのは太陽が眠
2020年4月20日 07:19
演目【宝物】プロローグIあるところに、町に雨を降らせ続ける少年がいました。雨が止まないのは少年が雨そのものであり、少年は幽閉された幽霊で、夕景の町の少女が想ってくれていると、そんなおとぎ話を作り出しては、これこそが僕の現実世界だと信じこんでいたのです。→雨の町、幽霊少年プロローグIIあるところに、帰り道を彷徨い続ける少年がいました。少年は市場で美しく踊る少女を眺めてはずるいなと