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かまくら、かまくら

春が近づくと鎌倉に誘われる。
なぜでしょう。

ついこの間も友達と行ったばかりなのです。
近いとはいえ電車で一時間はかかるのです。


前日にザーザー雨が降って、朝早く目が覚めたら止んでいて、よし、ならば鎌倉へ行きましょう。
そんな単純な直列回路でビビッと鎌倉にリンクする春の今日この頃。

かまくら、かまくら。

北鎌倉がいいですね。
鎌倉駅で降りると"いかにも"といった人混みに巻き込まれます。串に刺したイチゴを食べながら鶴岡八幡宮を目指すのも、実は悪くないのかもしれませんが。

やっぱり北鎌倉駅で降りて、細長いホームをトコトコ歩いて無人改札をくぐり、

「あ、なんか森の匂いがするね。」

なんて言って、VERVE北鎌倉店でコーヒーでも飲んでから紫陽花の咲いていない静かな明月院を観たり、浄智寺の山門に思わず吸い込まれたりしましょう。


山道を歩いていると雨でぬかるんだ地面に散らばる春の便り。上を見上げるとヤマザクラ。

VERVEで飲んだビャクシンのハーブティの香りがまだスンッと鼻の奥に残っていて私の足はとても軽やかです。


山から海へ。
春が芽吹いているのを感じながら、探しながら。


春はあの海の向こうから。
飛沫をあげる白波が近づいて、あぶくになって消えました。

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