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現実世界からの解放

■2021年(両親79歳)

8/13 
姉帰郷し、共に訪問

父、鏡に映った自分と会話している!? 鏡像現象現れ始める。

※8/13手帳メモより
「鏡に映る人(自分)と会話するといった現象を、鏡像認知障害というらしい。

このほか、改めて父のおかしな様子を振り返ると

・洋服が変になっていった(後ろ前、裏表、重ね着、靴下ちぐはぐ、母の服を着るなど)。

指摘すると、「間違っていない、おかしくない」と否定。
おかしいなぁと思っていたが、やがて、服の着方が分からなくなっていたんだということに気づく。

・銀行での出入金操作ができなくなっていった。お金の勘定が分からない。

・スケジュール管理ができなくなっていった。

指摘すると、最初は「間違えちゃった!」と恥ずかしそうにしていたが、次第に分からないことに苦痛を感じ、もう嫌だと予定の行事に出かけなくなってしまった。
そして、嫌なこと、できないことからどんどん逃げるようになっていった。

・椅子の座り方が分からなくなる。靴の履き方が分からなくなる。

・トイレや自分の部屋など、家の中の住み慣れた場所でも分からなくなっていった。

・突然、脈絡もない話をし出すようになった。

・常に心配、不安。身の回りのものがないないと、探し物をするようになった。

・人の認識が危うくなってきた(母のことを妻ではなく自分の親だと思ったり、娘たちの区別がつかず。)

・幻視、幻聴、幻覚が現れる(誰もいないのに、あそこにいる人は誰だ? などと言う)。

・散歩が、やがて徘徊にすり替わっていった。道に迷う。

など。

認知症になった両親の頭の中には、どんな思いが巡るのか。

現実世界での暮らし、出来事、時間の流れにだんだんとついていけなくなる、物忘れ始まる。

初期は自覚があり、不安になる。

だんだん、不安ながらも自分では制御できなくなり、更に不安感高まる。苛立つ。

常に不安感に苛まれるようになる。

その自分の状態が苦しいため、無意識にも自己防衛反応が生まれ、現実世界から離れようとする(作話など)。

より認知症が進行する。

どんどんと現実世界から乖離していく。

やがてなにもかも分からなくなる。

つまりは、「認知症=現実世界からの逃避、離脱、解放」であるなぁと感じる。」

この頃、認知症の本をあれこれと読み、両親の頭の中を少しでも理解したいともがいていた。

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