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「ブラックサマーの殺人」(M・W・クレイブン著、東野さやか訳、ハヤカワ文庫)

読了日: 2024/1/10

 M・W・クレイブン作品の2冊目です(読了本として)。
 本シリーズで拠点となるのが英国カンブリア州、主人公刑事の住まいがハードウィック・クロフト(Herdwick Croft)という場所です。聞いたことないのでwebのマップで検索してみました。バーミンガムの南西の湖水地帯で景観のよいところのようです。小説内でも景観や気候については都度ふれられているのですが、岩だらけのごつごつとした、というよりは草原の丘陵のようです。場所によって違うのでしょう。この場所は著者の出生地で、軍隊経験もあり、主人公ワシントン・ポーと重なります。

 飼い犬の名前はエドガー、病理学者は(エステル・)ドイルなどネーミングはあっさりとした理由に感じますが、各人(犬)の名前がどうであろうと謎解き展開にさほど影響はありません(ワシントン・ポーという名前は訳ありです)。
 内容詳細にはふれませんが、今回もそこそこ面白かったです。ただ、序盤からこの人が犯人だろうという設定であり、証拠を覆してゆく展開なのですがやや間延びした感じの個所もありました。
 また最終盤で新たな展開が挿入されており、すでに次作がある様子が書かれています。これ、無くてもよかったのではないかなと感じました。


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