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歌詞

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2020年12月の記事一覧

香りたつ

香りたつ

空が闇に抗えば 夕焼け
さみしい香り
優しさってなんだろね
深まる影

初めて呼ぶ名前
帰り際のまたね
伸ばした手は 引っ込めて
柔らかそうな髪の毛 揺れる

変わる 香る
空が香る
あなたの手には
深い皺 優しい皺
笑ってるんだね
あたたかいね

風が闇を飲みこめば 朝焼け
せつない香り
愛しさってなんだろね
赤らむ耳

初めて送るライン
寒い朝のおはよう
降ろした手は 震えて
眩しく光るなみだ

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風吹く

風吹く

ぬるくなった牛乳は だるいくらいに甘くて
そっぽ向いた 君のうなじ
泣きそうになって 見ていた

ブランコが音を立てて
立ちこぎ 風が吹く
聞いてよってなびく 黒い髪

朝がやってくるから
きっと今日も言う
夜がやってくるから
きっと明日も言う
どこかで止まって 僕らは離れる
手と手を離して 笑い合える

煮込みすぎたジャムは さむいくらいに甘くて
こっち向いた 君の瞳
見たくなくなって そらした

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