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「差別化のすゝめ」 3年住谷祐太朗

平素よりお世話になっております。経済学部経済学科3年の住谷祐太朗です。自分の部員ブログでは入部してからこれまでを振り返りつつ、この3年弱で考えたことを皆さんと共有できたらと思います。

1年生では、春期県リーグの横浜商科大学戦、神奈川大学戦に出場したことが印象に残っています。緊張のあまり顔面蒼白で試合に臨む自分を励ましてくれた先輩方や同期のみんなには今でも感謝しています。ありがとうございました。しかし、足下の技術のなさを徐々に露呈し、夏に入る頃にはAチームでプレーすることはなくなってしまいました。さらに、遅刻による雑用や両手では数え切れないほどの落単、感染性胃腸炎に罹患するなどピッチ内外で心身ともに削られていき、部活に対する熱意を失っていきました。冬頃には部活を辞めようかと何度も悩んだ記憶があります。
 新型コロナウイルスの影響で、2年生になってしばらくは自粛期間が続きました。そのような中、2学年上でGKの先輩だった加藤さんから自主練に誘われ、キャッチングやハイボール処理などの基礎練習に取り組みました。「ミスしたら怒られる」などのプレッシャーを考えずに練習できたこともあり、久々に楽しくサッカーをでき、かつ自信を回復できた、非常に有意義な自粛期間になったと思います。加藤さん、その節は本当にありがとうございました。ただ、部活再開後は左薬指の脱臼骨折など多くの怪我に悩まされ、練習試合を含めて1秒もピッチに立つことはありませんでした。
 今年こそはという思いで臨んだ首脳学年。結果から言うと、かなり充実した1年間でした。運営面では主にサタデーリーグの運営を担当し、2チーム出場かつほとんどの試合をホーム開催という条件下で、日程調整に奔走しました。ほとんどトラブルもなく、個人的には及第点以上の働きは出来たのではないかと感じています。サッカー面では先述の怪我によってスタートは出遅れたものの、復帰後はシュートストップや1対1の部分を評価してもらい、県リーグ5試合に出場することができました。相手の決定機を防ぐシーンもあり、個人的に満足のいくパフォーマンスが出来たと感じています。

 この3年間をまとめると「怪我などもあり退部を考える時期はあったが、最終的にはトップチームでプレーできた3年間」であったと言えます。そしてここからは最後の1年間のサッカー面に焦点を当て、自分がトップチームでプレーできた理由について考察していきたいと思います。
その理由はズバリ「差別化に成功したこと」だと感じています。ここでの差別化は「競争相手と自分の能力を比較し、自分が優れている分野を理解してそれをさらに伸ばすこと」を指します。自分の場合、他3名のGKと比較したときにシュートストップと1対1の分野は自分が最も得意だと判断し、さらに磨きをかけました。もちろん苦手なビルドアップやロングキックも練習しました。ですが、こういった苦手分野の克服は最低限必要であれ、最も重要ではないと考えます。なぜなら苦手分野の克服だけに取り組んだ場合、それが必ずしも競争における優位を生むとは限らないからです。仮に自分がひたすらビルドアップやロングキックの練習に取り組み、他のGKと同じレベルまで能力を引き上げたとしましょう。ですが、シュートストップなど自分が優れている分野がなければずっとBチームのままだったはずです。と言うのも、どんなに努力していても他者より優れた分野がない以上、他の選手を差し置いてまで劣化版の選手を起用する理由がどこにもないからです。限られた枠を争う競争である以上、どんなに頑張って苦手をなくしても、他者と比べて自分の方が秀でている分野がなければその努力は実を結ぶことはないでしょう。いかにして自分が優れる分野を生み出せるかが競争において最も肝心なのです。
以上に述べた「差別化の重要性」が今回皆さんと共有したかったことです。今回は例としてサッカーにおけるポジション争いを取り上げましたが、サッカー以外の場でも同様の競争に直面すると思います。そのようなときに、今回の部員ブログが少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。
(ここまで書いて気づいたのですが、後藤のブログと内容が重複してしまいました。本来ならばテーマを変える必要があるかもしれませんが、1番伝えたい内容を伝えたということで許していただければと思います)

さて、今シーズンもサタデーリーグのチャンピオンシップを残すのみとなってしまいました。この首脳学年としての1年間を納得のいく形で終えるため、そして笑って終えるため、残り数週間の活動に全力で取り組む所存です。
最後になりますが、ここまで読んでいただきありがとうございました。今後とも横浜国立大学体育会サッカー部へのご声援のほどよろしくお願いいたします。

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