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早朝5時台に、突然の電話
「山まで来てください」
 
猟師の方に前々から頼んではおいたのだ
その日がついに来た
 
ワナにかかった鹿をさばき、解体する
 
鹿や猪は、農業をされてる方々にとっては自分たちの育てた野菜を食べられたり、畑を荒らされたりする『害獣』
 
なのでそれを防ぐため、市町村が報奨金を出し、狩っている
 
ここ茅野市では、一頭7000円だそう
  
 
今回は見学、見ているだけ
とは言え、魚すらさばけないビビりが、ちゃんと見届けられるのだろうか…
 
自分で望み、お願いしたんだけどね😅
 
 
現場に到着
 
必死に逃げようと、ワイヤーの食い込んだ脚から血をにじませた鹿がそこにいた
 
近づくと、死にものぐるいで暴れ回る
 
隙をついて、長い棒に取り付けたナイフで鹿の喉元(頸動脈)に一撃
 
ピギィィィィ!
悲痛な鳴き声が響きわたる
 
猟師の方もやはり、せめてすぐに殺してあげたいと言う
 
一撃で頸動脈を断ち切れればすぐ絶命させることができるのだが、相手も動き回るのでなかなか上手くはいかないそう
 
何度も突き刺し、その度に悲痛な鳴き声をあげる
 
うつろな目、バタつく手足、か細くなっていく鳴き声…
 
命を刈り取る瞬間に立ち会っている実感
 
あっという間だったが、鹿が苦しんでいるその間は永遠のように感じました

そこからはもう、流れるような解体作業
 
皮を剥ぎ、脚を切り離し、さらに細かく捌いていく
 
肉を詰め込んだビニール袋の中から立ち上る湯気が、ついさっきまで熱を帯びて生きていたのだと思い出させてくれる
 
持ち上げてみると…重い
色んな意味で

家に持ち帰り、量ってみるとジャスト8kg
BBQなどでは男性ひとり300gが一人前
 
ということは
8000÷300=26.6人分
 
26人分と聞いてどう思います?
僕は少ないと感じました
 
あの現場を見て、命の重さを考えるとねぇ…
 
マジでこれから「いただきます」の重みがまったく違ってくると思う

お肉は、捌いた当日ではなく翌日以降が良いらしい
 
身が引き締まるとか、アミノ酸が出て熟成されるとか??
なんか色々理由はあるみたい

「ここは今日食べられるよ」
と教えてくれたのは、タンとレバー
 
さっそく、夕飯としていただきました
 
 
美味しかったなぁ、ホント😂🙏✨

報奨金+お店に卸せばそれなりの金額にはなるだろう…けども
これをビジネスにしていくには大変だと思う
 
我々は、つねに何かの命をいただき生かされているのだと実感できた、非常に良い体験でした
 
今日も、明日も、これからも
お命「いただきます」🙏

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