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ルナファーザーとDIY

拙宅は在来工法の一戸建て、壁は浴室などを除き、ほとんどがルナファーザーのTipsで貼ってあります。
ルナファーザー Tips は多層抄合紙(すきあわせがみ)の壁紙で、何層にも重ねた紙の間に細かい木片を梳き込んで表情を出しています。メーカーでは「塗装用下地壁紙」と呼んでおり、塗装して使うのが前提です。

ルナファーザーTipsの施工例
日本ルナファーザー株式会社のウェブサイトより

拙宅は、塗装は家族でやることにして、無塗装で引き渡してもらいました。といっても築17年近く経ちますが、まだ塗装できていない場所も結構残っています。

ルナファーザーの短所

「多層」といっても、木片の凸凹がある他は、かなり薄い紙なので、一度貼った壁紙を綺麗に剝がすことはまず不可能です。壁を平らな面に戻してやり直したいなら、剝がせるだけ剝がした後、サンダーで研磨するしかないと思います。やったことありませんが。たぶんものすごい量の粉塵がでます。

ルナファーザーの長所

良いところもまた紙であることです。紙に塗ったり描いたりできる塗料、画材なら何でも使えます。また、薄いので重ね貼りしてもさほど目立ちません。

DIYとルナファーザー

拙宅で使っているのは Tips の No.20/75 です。
DIY用に購入してあります。幅 750 mm で長さ 125 m のロール1本で、2023.12.10現在で30,800円です。51畳ちょっとの面積があるので、よほど大規模な作業をしない限り、1本買っておけば一生使えそうな量です。ぼくが10年くらい前に買ったときは2万円台だったような気がするので、円安などで値上がりしているのかも。まだ半分以上残ってます。

拙宅で使っているルナファーザーTips No.20/75

塗装にはROOM BLOOMを使っています

ルナファーザーの塗装には、日本ペイントの ROOM BLOOM を使っています。カラーバリエーションの多い水性塗料で扱いやすくてムラも出にくいので気に入っています。基本、ローラーではなく、刷毛で塗っています。Tips には凹凸の表情があるので、刷毛で塗ると、多少の塗りむらがあっても味がある感じに仕上がります。わが家の基本色は ROOMBLOOM Matte「雪明り」です。子ども部屋は、子どもが選んだ色で塗っています。

紙なので鉛筆で書いて消せる

DIYをする上で便利なのは、紙なので壁紙に鉛筆で直に書き込みができます。これはかなり便利です。消しゴムで消すこともできます。ただし、Tipsは梳き込まれた木片による凹凸があるので、消しゴムを書けても完全にまっさらに消し去るのは難しいです。

目立たないように壁を修復するのが簡単

DIYで壁に開いてる穴や開けた穴を塞ぐ際にも、壁紙がルナファーザーだと簡単に目立たないように修復できます。完璧に修復するのはそれなりにたいへんだと思いますが、重ね貼りして塗装するだけでまずまず目立たなくなります。

ただ、薄いといっても0.2〜0.3mmの厚みはあるので、単純に重ね貼りして塗装しただけだと、境界線の段差は残ります。遠目にはほぼ分からない、くらいです。

最近の工夫

最近、境界線が目立たないように重ね貼りするために、一工夫して一手間加えています。

下の写真は、40×50mmほどの石膏ボードの穴を石膏ボードで塞いでパテ埋めし、乾燥後に80番の紙やすりで磨いたところです。穴埋めに使ったボードも含め、ルナファーザーTipsが貼ってあります。研磨したことで表面が削れ、梳き込まれた木片が露出して、粒子状に木の色が出ています。
右側に鉛筆で書き込んであるのは間柱の位置です(笑)

40×50mmほどの石膏ボードの穴を石膏ボードで塞いでパテ埋めしたところ

もう一度パテを塗って磨き、まあまあ平らにしました。
木片の凸凹が残っても目立つことはないので、切断してできた溝を埋め、穴埋めに埋め込んだボードと周囲の段差がないようにツライチになればOKです。
完全な平面になっていなくても、段差がなければよしとしています。

もう一度パテを塗って乾燥、磨いたところ

この部分を覆い隠せる程度の壁紙を用意します。
切り取った壁紙の四辺の裏側に40番などの荒目の紙やすりをかけ、裏紙を削る感じで薄くします。端が削れてガタガタになってもかまいません。
下の写真は、やすりがけしたあとの壁紙を日光に透かしてみたところです。
こうすることで、重ね貼りする端の段差を小さくする目論見です。

40番の紙やすりで四辺を削った壁紙

この壁紙を普通に貼ります。
周囲の壁は塗装済みなので、無塗装の壁紙は、糊が染みていることもあって色合いが違って見えます。

壁紙を貼ったところ。左上の皺はこの後すぐ伸ばしました。

乾燥するとこんな感じ。

乾燥したところ

この上に直にROOM BLOOM Matte「雪明り」を1回塗ったのが下の写真。

塗料を1回塗りして乾燥したところ

よーく見ると重ね貼りした壁紙の輪郭が見えますが、ふだんの暮らしで気になるレベルではないので、これにて作業完了です。

壁紙の四辺を削るのはけっこう面倒な作業ではありますが、労力に見合った効果は充分にあると感じているので、思いついてから半年くらい、このやり方をつづけています。

ふつうに重ね貼りして塗装するだけども、少なくとも家族は違和感を感じていないようです。上にも書いた通り、壁紙に鉛筆で書けることもあり、壁に穴を開けて、作業して埋めて復旧というプロセスがかなりラクチンで、とても気軽に壁に穴を開けることができています。天井に埋め込まれたダウンライトの場所を移動して、元あった場所に開いてる穴を埋めるなんて作業もお気軽に実施できます。


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