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コーチは、怪しげな職業なのか

 こんにちは、ひとりビジネスを目指す方々のコーチ、曽呂山です。今回は、「コーチ論考」と題し、ビジネスコーチの存在と今後の意義について深堀りしました。

 まず、コーチという存在について理解がない方も多いかもしれません。役割も不明瞭で、その存在自体に疑念を抱くこともあるでしょう。

 コーチと聞いて思い浮かぶのはスポーツ界が分かりやすいですね。チームに所属する選手たちを支え、トップ選手には専属コーチがつくことも一般的です。では、なぜコーチが必要なのでしょうか。

 それは、より高い目標を持つ人々が、自分の限界を超えるためにコーチを必要とするからです。

 実際、私たちは時に怠惰で、変化を恐れる生き物です。しかし、その中でほんの一握りの人々が、自分自身やビジネスを変えたいと強く願っています。

 その願いに応えるために生まれたのが、コーチ(ここではビジネスコーチを指します)という存在なのです。つまり、コーチは変化を望む意志を持つ人々の味方であり、その志がなければ存在できない職業なのです。

 彼らは、クライアントが自らの目標を達成し、理想の未来を実現するための手助けをすることに生きがいを感じる職業人なのです。

 もちろん、コーチングの世界には様々な背景や経験をもった人々、独自のスタイルでクライアントを支援するコーチが存在します。そのようなコーチたちの根底に共通して流れているのは、クライアントの成功に対する熱い情熱と、その道のりを共に歩むことへのコミットメントです。

 ここまで、私の想いを込めてコーチという職業を言語化しました。

 そこで、私自身のコーチスタイルの背景には、私がコーチングを受けた3名の存在があります。3名の方からは、いずれも独立起業のためのコーチングを受けました。

 しかし、正直に申し上げますと、2名に関しては合わず、結果も芳しくありませんでした。理由としては、カリキュラムをこなしている感じであり、自分の目指す起業にはつながりませんでした。加えて、カリキュラムの後半では、押し付ける者と押し付けられる者という構図になってしまい、コーチングを受けるのがつらい時間となっていました。

 カリキュラムを1クール終了した段階で、更新せず袂を分かちましたが、その際の態度は尊敬できるものではありませんでした。

 今となれば、反面教師として捉えることもできますが、当時は会話を交わすこともつらい状態であり、まさに本末転倒な状況でした。コーチに対する感情も懐疑的で、否定的に傾いていましたね。

 そんな中、ある講演会の講師の方と出会う機会がありました。その講師の話術は優れており、講演会も盛況で楽しくも実りあるビジネスエッセンスに富んだものでした。

 その方のコーチを受けてみたいと思い、ご依頼をしました。話術に優れる方ですので、私を上手く導いてくれるだろうと期待していましたが、実際のコーチングは想像とは逆のセッションでした。

 コーチとしてのその方は、主として自分の意見や提案を述べることはしません。クライアントである私自身が考えていることや、求めていることを引き出し、丁寧にほぐしていくような感じでした。

 そこにはカリキュラムをこなす義務感や抵抗感も生まれず、自分自身で自然に行動を起こすようになってゆく、そのような感覚でした。

 ここが、コーチの肝心なところだと思います。人間は根底として他人の意見を受け入れるのは難しいのです。それが良いアドバイスや指摘であっても、受け入れがたいのです。

 自分自身で考え、納得したうえで行動に移すことが基本です。

 では、他人の意見を必要としない人間が、なぜコーチを必要とするのでしょうか。

 その必要性について考えると、現代社会では、ビジネスや個人の成長において、自己啓発やスキル向上がますます重要になっています。

 但し、自分だけでは視野を広げ、新たな視点から見ることや、現状の殻を破ることは出来ません。それは、多くの人々が挫折に直面しています。

 そんな時こそ、コーチは目標達成への道筋を示し、モチベーションを高め、困難に立ち向かう力を与えてくれる存在なのです。

 ただし、現状ではコーチの存在や役割について十分な認識が広まっていません。多くの人々がコーチングを利用することの利点や効果を理解しておらず、そのためにコーチの需要と認知度が低いと言わざるを得ません。

 コーチングが未だに十分に理解されない理由の一つには、コーチングが比較的新しい概念であることが挙げられます。

 従来の指導やアドバイスとは異なるアプローチであり、その効果やメリットを理解するには時間がかかることもあります。

 また、コーチングは個々のニーズや目標に合わせてカスタマイズされるため、一般的なイメージがなかなか定着しません。

 今後、コーチングの認知度を高めるには、信頼性のある情報や成功事例の積極的な発信が必要です。これまでにコーチングを受けた人々の体験談や成果を公にすることで、他の人々がコーチングの価値を理解しやすくなるでしょう。

 最後に、コーチングの必要性を理解し、その効果を実感したいと考える方々に対して、より多くの情報や支援が必要です。それが、コーチ業界の発展と認知度向上につながるでしょう。

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