さかなとたわむる 其の拾壱 着底のお作法

ダイビング中に着底(潜行して底に着くってことね)する機会って相当多いと思います。
もちろん僕もします。ダイブサイトによっては「着底禁止!」とうたっているところもございます。

たまには、その着底っていう動作もそれなりに考えてみてもいいんじゃないかなあと・・・。

ざっくりですが、着底に関していろいろな考え方って、

1.着底禁止!

2.そんなの気にしないでいいじゃん!

3.できる範囲のお約束くらいはあっても・・・。

と言ったところでせうか。

まぁ、ベストはどれかって言ったら、着底しないでいければそれに越したことはないんですけど、これがいろいろとまあ、なんじゃらかんじゃらありまして到底徹底なんかできる状態ではなく、ここで頭を抱えたりしているわけですけども。過去に屋久島タンク下サンゴの損傷なんて言う出来事の折、「一定区域だけでも着底禁止に」なんて話も出たんですけど、結局まあそこまでせんでもということになってしまい。

そもそもなんで着底禁止かってことなんですけど、
「水底(環境)と自分のお互いの身の安全を守る」
ってことですよね。

で、それを踏まえて、僕が気を付けているのは。

(ゲストにとって)着底を恐怖にしない。なんか言ってることおかしい気もするけど、するならちゃんと着底しましょうよっていうこと。
ビシッと決まらない中世浮力で、中途半端に着底せずに水底ギリギリをウロウロしてると場合によっちゃあ被害は広がる一方にもなりかねない。

むしろ着底できる場所ではしてもいい。どうしても着底しちゃう人なら、着底が許される場所を通るとか、着底ポイント(ダイビングポイントじゃなくてルート中のピンポイントね)やタイミングを作っちゃうとか。
いわゆる“メリハリ”ってやつですね。
だから自分が着底する時はきっちり「着底してます!」。あるいはゲストに「着底してね」アピールは欠かせない。

あとは、指先着底。フィン先着底をつよく推奨いたします。着底面積が少ない、もしくは点で済むので環境にはストレス少ないんじゃないかと・・・?
浮力調整的には中世浮力ほんのりマイナス(沈み気味)ってくらい。

指示棒嫌いのわたくしですが、指示棒は是非こう使っていただきたいと思うのが、指示棒先端着底。そこそこ中世浮力がとれていればこれだけでも地べたに対するストレスは全然違う。まあ、まっすぐ砂につけば簿の先から簡単に埋まってしまうので、すこぉし角度をつけて砂につけること。

で、今後に向けて。砂地の地べたにもう少し優しくなれたらいいんだけどなあ・・・。
砂地着底推奨みたいな文になっちゃってるけど砂地にだって大勢生き物いらっしゃるし・・・。やっぱり着底せずに済むならそのほうがいいと思ってるんですよ。

それと、当店のアクティビティ、ここ数年シュノーケリングやスキンダイビングの比率が高くなっておりますが、着底の心配が少なくなって引率の立場としては何となく気が楽です。
海というか水底へのストレス、着底ストレスの基本値はスクーバと比較すると決定的に小さいんですよね。

もちろんスクーバだって基本技術さえしっかり押さえてちょっと気を配れれば同じくらい着手での影響を少なくできるはずなんですよ。


屋久島マリンサービスYMS

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