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【渋谷区議会傍聴 学生インターンの所感⑴」】

☆はじめに

こんにちは、森田事務所学生インターンの佐藤颯と申します。
先日、令和2年第3回定例会の代表質問・一般質問を傍聴に行ってまいりました。
本記事では、「議会とは?」という基本的な部分からどういった議論が展開されているのか、などなど丁寧に解説しております。気になる点だけでもご参考にしていただければ幸いです。最後に渋谷区の大学に通う大学生なりに感じたことをまとめておりますので、ぜひご覧いただければと思います。
※本記事は9月9日、10日、11日に行われた議会の解説であり、渋谷区議会の全ての動きを記したものではありません。

☆そもそも代表質問・一般質問とは?

簡潔に申し上げますと、代表質問・一般質問とは《議員が渋谷区で実現すべきだと考える政策を区長に提案・質問する会》です。

全体的な流れは3つだけです。
議員は決められた持ち時間の間でこの3つの手順を行います。
⑴議員が区長*(または教育長など)に対して提案・質問
⑵区長*からの答弁
⑶議員からの再質問や返答

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◉議員が区長*(または教育長など)に対して提案・質問
「渋谷区の現状で◯◯が実現できていない状況なので、△△を導入すべきだと思います。(区長はどのようにお考えでしょうか?)」といった格好で議員さんから区長に対して提案などを投げかけます。

◉区長からの答弁
議員からの提案に対しての返答。
ここでの返答は、区長が各分野の担当課(ex.防災課など)と事前に話し合い、「本当に今優先すべき政策なのか」「提案に対して予算が見合った額なのか」などの様々な観点から決定されます。

◉議員からの再質問や返答
区長の答弁に納得がいかない場合などは議員から改めて確認や再質問をします。反対に、納得のいく答弁を受けることができれば、そのまま終了される方もいらっしゃいます。
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議員さんは基本的には会派と呼ばれる派閥に所属します。提案内容は会派ごとに決める場合もあれば、議員個人単位で決める場合もあります。
ここは会派によって方針が異なりますので、一概に党派閥ごとに政策をまとめることはできません。
渋谷区議会では、議会での提案やそれに対する答弁を「渋谷区議会_議会中継・会議録」を紹介しておりますので、そちらをご覧いただければと思います。
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/gikai/chukei_kaigiroku/index.html


☆令和2年第3回定例議会のトピック

さて、本題に入りましょう。
今回の議会でのホットトピックについてです。
結論、傍聴をさせて頂く中で多かったと感じた話題は3つありました。
⑴You Make SHIBUYA クラウドファンディング関連の質問
⑵航空機の空路変更についての質問
⑶教育分野についての質問

⑴You Make SHIBUYA クラウドファンディング関連の質問

みなさんは「You Make SHIBUYA クラウドファンディング」をご存知でしょうか。
これも簡単に概要を申し上げますと、「新型コロナウイルスの影響でダメージを受ける渋谷区の産業を救うための募金活動」のようなものです。
結果は期待以上のものでした。目標額の42,890,000円を上回る44,772,735円を集めることができ、掲げた目標を達成するには十分な額を集めることができました。
ライブハウスや飲食店など、接触を避けることができない業界は、新型コロナウイルスの影響を受けざるを得ません。
このクラウドファンディングはそういった産業が衰退することがないよう、渋谷区に関わる方々からの寄付*を募り、渋谷区の魅力的な産業を守ろう、というコンセプトのもと始まった事業なのです。


*寄付:厳密にいえばクラウドファンディングは寄付ではなく、資金調達のようなものです。お金を出してくださった方々にはお礼として額ごとにリターン(見返りの商品や権利など)を用意します。

ここでは、「クラウドファンディングのお金の使い道は?」という質問が最も多く、「使用用途の透明性を示せ!」というご意見が多く飛びました。
そして区長の答弁は一環して「透明性を高くするために最善を尽くす」ということでした。
当然ながら、先ほど記載した「渋谷区の産業をコロナから守る」というコンセプトなので、そちらに使用されることは明白です。集まった4000万以上の資金は正しい用途で使用され、区長はどこにいくらを使ったのかを逐一報告・公開をされるとのことです。
みなさんの想いがファンドという形になって実現したクラウドファンディングがどのように産業を救っていくのか、今後注目ですね。

「You Make SHIBUYA クラウドファンディング」
ホームページはこちら↓
https://youmakeshibuya.com/fund/


⑵航空機の空路変更についての質問

次に多かったのは航空機の空路変更についての質問です。
みなさんは最近、「やけに旅客機が低く飛んでいるな…」と感じたことはありませんか?
今回の争点はここです。
これも簡単にご説明させていただきますと、以下のような議論です。
「航空機の空路変更に伴って、旅客機が上空を低く飛ぶことが危険や悪影響を及ぼすのではないか?」
→すぐに空路変更を国土交通省に申し入れるべきではないのか?

もともと空路変更は、東京オリンピックパラリンピック開催に向けて外国人観光客がたくさん日本に来る(予定でしたが...)ことを見込んでの取り組みでした。
たくさんの方が日本に来るなら、その分たくさん旅客機を飛ばす必要がありますよね。
その際、空路を変更することでより多くの旅客機が飛べるようになり、たくさんの方に東京に来てもらおうと始めた施策です。
(しかし、結果的には新型コロナウイルスの影響で国際線は8割減便)

ここで課題とされていることは、飛行高度が低いことから墜落したときのリスクや騒音が問題視されており、区民から苦情が相次いでいることです。
そこで多くの議員さんから「区長が区民を代表して、国土交通省に空路変更を申し出るべきではないか?」といった提案がありました。

確かに、飛行高度が低い航空機を見ると不安になったり、うるさく感じることは多々あります。
これに対する区長の答弁は、「あくまで国が決めるものなので、渋谷区規模での決定は難しいことは承知であるものの、何度も国土交通省には申し入れをしている」とのことでした。
確かに区長のおっしゃる通り、空路に関しては国による決定なので、渋谷区の規模で変更などはできません。しかし、区民を代表してこの声を伝え続けることは大切なことです。今後どのように渋谷区の意向が国の施策に反映されるのか、注目です。

⑶教育分野についての質問

最後は教育分野についての質問です。
教育分野に関しては本当にたくさんの項目がありましたが、ここではコロナ禍での教育をテーマにご紹介をさせていただきます。
大きな課題として、「リモートで学力に差がついてしまうことに対しての対策」がありました。
学校の先生が生徒一人ひとりに対してのマネジメントができない以上、学力や勉強の進捗状況に差が出てしまうことも少なくありません。
「こうした状況下でいかに学習面でのサポートをするのか」という質問が多くありました。
(こうした質問に対しては渋谷区教育委員会教育長が答弁します。)

教育長からの答弁は「ICT教育を用いた個別対応の学習サポート」でした。
渋谷区ではICT教育をはじめとし、大胆な取り組みを行っています。
小学生たちに配布される最新型のタブレットには通信環境で差が出にくい回線を利用したり、個別の学習状況に合わせた課題やテストが行われるため、進捗に差が出てしまっても、その子にあったペースで学習できることがメリットです。

渋谷区ならではの新しい政策や取り組みで、子どもたちの学習面のサポートもきめ細やかになったことがわかります。

ICT教育についてはこちらの記事に詳細を記載しております。
「そもそもICTとは?」の基本的な部分から具体的な導入事例までを説明しておりますので、ぜひご覧いただければと思います。
https://note.com/ymorita6/n/n72fd3b9605ad


☆おわりに

さて、長々と渋谷区議会についてご説明をさせていただきましたが、いかがでしょうか?
学生インターンの私にとって、渋谷区議会は自分の政策や方針を実現するための場所です。
自分が「こんなアイデアがあればもっと豊かになる」と想像していたものが、実際に議会で提案され、実現の方向で検討される瞬間は、本当に信じられないほど美しいものです。

これからも森田由紀事務所学生インターンとして、渋谷区議会や区政について知っていただくため、わかりやすく情報共有ができればと思います。


また、一緒に渋谷区政について考え、渋谷区がもっとより良い場所になるように活動をする学生インターンを募集しております。

ご興味ある方は、いつでもご連絡お待ちしております!

最後まで長文をご覧いただき、ありがとうございました。
今後とも渋谷区議会議員森田ゆきをよろしくお願い申し上げます。

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・森田ゆき Facebook ページ 『森田ゆきと渋谷の未来をつくる会』 https://www.facebook.com/goyukitokyo/
・森田ゆき note
https://note.com/ymorita6
・森田ゆきホームページ
http://goyuki.tokyo
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