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渋谷区議会 令和2年度第2回定例会報告

※今回の記事は長文に渡ります。目次の方から興味分野だけをご覧いただいても構いませんので、ぜひ一度渋谷区議会にご興味を持ってくだされば幸いです。

はじめに

みなさん、こんにちは。
いつも拝読いただきありがとうございます。

昨日6月19日は、新型コロナウイルス感染症に於いて、次のステップに移行した日でした。ユニクロの「エアリズムマスク」は店舗に長蛇の行列ができたり、収束目途が立たぬまま、移動自粛要請が全国解除された日。
カレンダーを見ながら、この半年を考えていました。
今頃、東京2020大会で街は賑わっていたかなとか、コロナが発症するまではマスク・消毒が必須の毎日『新しい生活様式』を考えることなって予想もつかなかったです。
 渋谷区議会に於いては、6月3日~17日まで「第2回定例会」が開会されました。もちろん、議案はコロナ対策であったり、議員の代表・一般質問はコロナに関することが多かったです。
当会派(渋谷を笑顔にする会)は8名、渋谷区議会の第2会派。本定例会は、代表質問は「薬丸よしと」議員。

一般質問は、わたし「森田ゆき」が行いました。高校が分散登校であったこともあり、たまたま学校が休みだった娘が初めて傍聴に来てくれました。仕事姿を見せることができるって、こんな幸せなことはないですね(^.^);

定例議会ダイジェスト(添付資料あり)

さて、本題です。
本定例会で議案となったものは、以下の添付資料にまとめました。

森田的な注目3点。
①新型コロナウイルス感染症の措置として、国民健康保険加入者に「傷病手当」を支給する
②渋谷区スタートアップ企業支援「スタートアップエコシステム」補正予算
③特別区税条例の改定のうち、
死別や離婚によるひとり親にのみ認めていた寡婦控除を、「未婚のひとり親」にも適用する。男性のひとり親と女性のひとり親の間の不公平を同時に解消する措置。
これは大きな改定だったと思います。

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そして、森田ゆき一般質問から区長・教育長の答弁を報告します。
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【森田ゆき質問①】妊活・不妊治療支援

Q:令和元年第4回定例会にて、当会派の橋本ゆき議員から妊活・不妊治療支援について質問しました。

その際、区長からの答弁は、『不妊治療の潜在需要をつかむための実態調査については、対象者の絞り込みや本人の意向を把握することが困難であると考えている。不妊治療の相談対応は、高度な専門知識が必要なため、保健師が窓口となってお受けし、より専門性の高い東京都の「不妊・不育ホットライン」の御案内をしてまいります。』という回答でした。しかしながら、渋谷区独自の妊活・不妊治療支援は、十分足りているといえるのでしょうか?

そこで、わたし森田ゆきと神薗まち子議員は、「妊活・不妊治療」支援についての実態を把握するためにインターネットによるアンケート調査を行いました。この調査の中で、当事者や治療経験者、子育て中の方などによる幅広い声から「現状と課題」を把握することできました。
※アンケート調査及び渋谷区の妊活・不妊治療対策は、コチラを参照ください。https://note.com/ymorita6/n/n925715b2f66f

区長の答弁にもありました、東京都の支援制度、助成事業や「不妊・不育ホットライン」の利用については、回答者のおよそ50%が「知らなかった」と回答し、実際に申請してサービスを受けた人は10%以下でした。開設時間が毎週火曜日 午前10時から午後4時までとなっているため、利用者も限定されます。


本区では妊娠期からの子育て支援ネウボラ事業が立ち上がりましたが、単身世帯も多い渋谷区においては、妊娠する前からの妊活や不妊に対する情報を住民に提供することで、充実したライフプランニングを出来ると考えています。アンケートのフリーアンサーにも「社会全体で、妊娠期に入る前からの情報提供や理解の促進を」といった声が多数ありました。そこで、妊活や不妊の悩みを持つ人たちはもちろん、妊娠期に入る前の方々に対しても、専門家によるアドバイスや最適な妊活を進めるためのサポート、病院選びなどの情報提供を行うLINEを活用した事業を行うのはいかがでしょうか?

LINEのようなSNSを活用すれば、周囲に知られることなく気軽に相談できたり、働きながら妊活を進める方でも便利に利用することができます。また合わせて、対面では妊活・不妊治療の専門活を進める方でも便利に利用することができます。また合わせて、対面では妊活・不妊治療の専門家による講座の実施なども提案します。区長の所見を伺います。
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【長谷部区長答弁①】妊活・不妊治療支援

これまで区では、保険師による相談対応や専門性の高い東京都の不妊・不育ホットラインのご案内等により、妊活・不妊治療の支援をしてきました。しかしながら、より早期に適切な情報提供を行うことは課題であると認識しています。現在、子育て支援情報の発信ツールとして、渋谷公式LINEアカウントと連携して利用できる、電子母子手帳サービスの『シブヤ母子健康ノート』が好評を得ています。今後、渋谷区子育てネウボラの中で、この仕組みを活用した妊活・不妊治療についての適切な情報提供や、専門家によるアドバイスを踏まえたサポートサービスの実施、妊活・不妊・不妊治療の専門家による講座の実施などに向けて検証をしてまいります。
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【森田ゆき所感①】

うーーん汗この回答は納得いかん!。母子健康ノートは、妊娠が分かった時から活用するもので、そもそも妊活・不妊治療は、子どもが欲しい!と願う方が取組むこと。もちろん、二人目不妊もありますが。。私が考える妊活は、妊娠を意識した時から始めることと考えるには、この回答では納得がいかない!!!!
ということで、後日、担当課長に回答の意図を確認しました。
「シブヤ母子健康ノート」は、全国自治体250以上も取組んでいるサービスで、”株式会社エムティーアイ” という会社が提供しているものです。
◎母子手帳アプリ 母子モ 
https://www.mti.co.jp/?page_id=22020
まずは、この会社に「妊活・不妊」の情報提供で何かサービスはないか?相談してみるとのことでした。私は、本区が考える妊活・不妊治療支援はどうあるべきか!しっかり考えてくださいと要望をしました。合わせて、同じLINEを活用した妊活サービスには "株式会社ファミワン”も提供しています。
◎妊活コンシェルジュ https://famione.com/ 
ぜひ他社と比較検証して、導入してほしいとお伝えしました。
今後も引き続き、提案を続けていきます。
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【森田ゆき質問②】保育ソーシャルワーカーの配置

本年度より、保育所における要支援児童およびその保護者を支援するため、地域連携推進員いわゆる「保育ソーシャルワーカー」を配置する国の事業が始まりました。
養育不安や虐待などの親子の問題や貧困やDV、子どもや保護者の障がいなど、家庭環境も複雑化してきています。そのような中、保育園では日々多様な子育て問題への対応が求められていますが、保育士が複数の困難ケースにつきっきりで対応するというのは難しい状況です。「保育ソーシャルワーカー」はこういった複雑ケースに対して保育園やご家庭により添いながら、問題解決をしていく役目になります。「保育ソーシャルワーカー」が配置されることによって、子育てに不安を抱える保護者を早期発見し、適切に社会資源に繋いでいきます。実際、渋谷区の一部の認可保育園ではこの仕組みを導入しており、常時5園に1人の保育ソーシャルワーカーを配置し対応しています。本区では、現行、保育の質を担保するために、3つの巡回支援制度があります。子ども発達相談センターより臨床心理士などの専門家チームが年に2・3回保育園を訪問し、個別ケースに寄り添い支援を行う制度。園長経験者が保育園を巡回し、保育士の指導を行う保育巡回相談員制度。障がいのあるお子様に寄り添い療育のためのサポートを行う保育所等訪問支援サービスがあります。しかし渋谷区の認可保育園は、64箇所と増えております。
よりきめ細やかなサポートを行うには、要請を受けて対応するのではなく、日常的に各保育園に担当の保育ソーシャルワーカーを配置し、週に1回程度、保育園を訪問しながら早期に課題を発見できる体制が求められます。現在の制度に加えて保育ソーシャルワーカーの導入を検討ください。区長の見解をお伺いします。
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【長谷部区長_答弁②】保育ソーシャルワーカーの配置

現在、保育課に所属する園長経験者の職員による巡回相談や、子ども発達相談センターによる巡回支援の際に、園から寄せられる相談の中には、専門の相談機関が一定期間にわたり、保護者への相談支援を必要とする事案も多いことから、いずれの巡回チームにおいても、必要に応じて、子ども家庭支援センターや児童相談所などの関係機関につなげることで対応しています。
また、今年度から増設する保育園に対応するため、子ども発達相談センターの専門職を増員しているところです。日々、園児や保護者と接する機会の多い保育所等は、支援が必要な保護者に寄り添い、早期に育児支援サービスや相談機関などの社会資源につなぐことができる大切な場所です。
 保育ソーシャルワーカーは、こうした現場と、専門相談機関との連携を図る役割を担うことから、保育士としての実績や福祉の専門知識が必要となることから、園長経験者を活用するなど、配置については今後の検討課題とさせていただきます。
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【森田ゆき所感③】
ちょうど議会質問のあと、国→都→区に保育ソーシャルワークの予算が降りてきたと情報が入りました。引き続き、子ども児童発達センターにも今後の対策を確認とり、更に保護者に寄り添える保育を実現させていくために、執行に向けて後押ししていきます。
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【森田ゆき質問③】高齢者を狙う特殊詐欺被害対策

※渋谷区の特殊詐欺被害について、コチラのまとめを基に質問。
https://note.com/ymorita6/n/n701cdf580720

 千葉県柏市は、多発する振り込め詐欺被害防止の一助として、65歳以上の方に対し、振り込め詐欺防止機能の付いた電話機等を購入した場合の一部費用を助成しております。補助対象となる機器は、自動音声アナウンス機能付と迷惑電話ブロック機能付です。このような詐欺防止機能付電話を取り付けた方に、アンケート調査を実施した結果、約80%の人が
「購入後、不審な電話を受け通話したことはない」と回答し、89%の人が効果を実感し、今後振り込め詐欺には合わない自信がついたと回答しています。柏市の事例や渋谷区の現状を踏まえて3つ提案します。
1つ目は、柏市の事例を参考に、ナンバーディスプレイ付電話や自動音声アナウンス機能付電話に買い替えをした場合は、費用の一部を助成する制度です。携帯電話が普及している昨今ですが、高齢者の独り住まいは、万が一、体調を崩した際などの緊急事態に備えて、固定電話が手放せない人もいます。よって、電話の機種を変えて、ハード面からのサポート体制を整えてはいかがでしょうか?
2つ目は、広報PRの見直しです。
現在、区ニュースを活用した啓発のほか、犯人らしきものから電話が入ると、「安全・安心メール」が送られています。これは評価し、引き続き継続をお願いします。しかし、疑問なのは最も被害率の高い、70代、80代の方にメールは確認いただけているのでしょうか?

ここで最も効果的と考える「防災行政無線」の活用を提案します。理由は、最近は渋谷区全域に同時多発的に入電があります。防災行政無線の良いところは、区民の皆さんの周知はもちろん、個別宅に訪問する犯人が、区内をうろつくところを撃退する効果も考えられます。また区長から「キャッシュカード見せちゃダメ!渋谷区から特殊詐欺被害ゼロを目指そう!」と呼びかける映像を制作して、日中高齢者が外出する時間帯や被害が発生しやすい時間帯「10時、13時」など地域のスーパーや街中のビジョンなどに流していただき、定期的な周知徹底をしてみてはいかがでしょうか?
最後に3つ目は、防災キャラバンに続く、防犯キャラバンです。
警察署と連携して、各地域をまわり、区民のみなさんが主体的に発言できる参加型ワークショップの実施です。自らが入電があった体験談を共有したり、事例を学んで特殊詐欺にあわない強い気持ちと地域のサポート体制を強化します。
この特殊詐欺被害は、高齢者だけの問題ではなく、家族や若者たちも手口を理解することが大切です。もし、深夜に無人の銀行ATMで犯人らしき人を見かけたら110番通報することやコンビニエンスストアで入金しそうになっている人を見かけた時には、声をかけることなどの協力をお願いします。
渋谷区として、約2億円被害をストップさせて、高齢者も安全・安心して暮らせるよう強化をお願いしたいと思います。以上、特殊詐欺対策の提案について区長の所見を伺います。
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【長谷部区長_答弁③】高齢者を狙う特殊詐欺被害対策

高齢者等を狙ったオレオレ詐欺や還付金詐欺等の特殊詐欺につぃては、議員のご指摘とおり、区内では、平成29年以降3年連続で被害件数が100件を超え、被害額については2億円を超えるなど、被害は甚大です。
本年に入っても、区役所職員や警察官を語った特殊詐欺が多発しています。
現在、本区では警察との情報共有、連携を図りながら、自動通話録音機の無償配布事業をはじめ、しぶや安全・安心メールによる注意喚起の他、区ニュースや街頭ビジョン、SNS等を活用した広報・啓発など、各種被害防止対策を推進しています。とりわけ警察署を窓口として配布している自動通話録音機は、犯人からの電話を事前にブロックすることができる有効性の高い機器であり、今後発生が懸念されるいわゆるアポ電強盗や新型コロナウイルス感染症に便乗した特殊詐欺にも、即効性のある機器として設置促進を図っているところです。
特殊詐欺被害対策では、被害防止機器の普及とともに、特殊詐欺の実態と有効な被害防止対策について、情報が行き届かない高齢者に対して、いかにして広く周知できるかが重要であると考えています。
本区といたしましては、引き続き警察との情報共有を図り、被害防止機器の普及促進に向けた検討や、情報が行き届かない高齢者への周知方法等の見直しを図りながら、特殊詐欺被害を一件でも多く減らすため、最も効果的な対応、対策を推進してまいります。
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【森田ゆき所感③】
この質問に至るまで、警察3署と区役所担当課長とも何度も会談をしてきました。区長も課題と認識いただいていることは分かりましたが、3年間、被害が減らないことは、更なる対策が必要であると感じてます。
現行の対策にプラスして何が必要なのか!!引き続き、対策を考えつつ、
3つの提案の一つでも実行いただけるように、警察との連携や区にはたらきかけを続けていきます。また、個人としても地域の高齢者とワークショップを企画したり、住民と一緒に取組む施策にチャレンジしていきたいと考えてます。
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【森田ゆき質問④】渋谷のラジオ「子ども放送局」

渋谷のラジオ地域密着型メディアによる「こども放送局」の提案です。
開局から4年目を迎え、渋谷区に住む人・働く人・渋谷が好きな人と多岐にわたる方が出演し、地域の魅力を配信しております。ここで一つ抜けているのは、「渋谷の子どもたち」です。現在子どもたちが主体的に参加する番組はありません。渋谷区立小学校18校、中学校8校に放送委員会があります。放課後の時間帯を利用して、放送委員会や生徒会などの子どもたちにナビゲーターを務めていただきます。学校の校歌を流したり、部活動、学習、行事、「新たな学校づくり」としての特色ある学校教育を紹介し、広く魅力を伝えていきます。ホームページでは、伝えきれないことを子どもの言葉で紹介してもらいます。先生方にはサポートをお願いすることもありますが、放送内容は子どもたちが考えることで、子どもの「思考力、判断力、表現力と主体性や多様性、地域の方と協働」することを学びにつなげます。
また、子どもが出演する意味はもう一つあります。それは平時から渋谷のラジオを知り、保護者にも子どもたちにも防災メディアとして活用することを伝えていくことです。実社会と接点を持ち、地域の課題や価値を子どもと一緒に体現していく「こども放送局」を渋谷区の地域連携の教育課程に加えてください。以上、教育長の見解を伺いします。
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【豊岡教育長_回答④】渋谷のラジオ「子ども放送局」

渋谷のラジオにおける「こども放送局」の実施につきましては、区が番組の編成権を有していないことから、ラジオ局の判断によるところです。
また、学校における生徒の委員会活動は教育課程内の活動となることから、現在のコロナ禍における授業時数確保の中で、学校の体制として可能かどうかの検討が必要と考えます。議員ご指摘の通り、子どもたちが渋谷のラジオを知り、防災メディアとして活用することは大切なことであると共に、子どもたちが渋谷のことを知る取組みの一つになることから、ご意見と受け止めさせていただきます。
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【森田ゆき所感④】
うーーん汗。もうひと押しするべきだったーーー。と後悔してます。
もちろんコロナ禍に於いては、この企画も難しいことは承知してます。
が、文部科学省では「新しい学習指導要領等」の中に、知識の理解の質を高め資質・能力を育む「主体的・対話的で深い学び」子どもの目指す姿に「思考力、判断力、表現力と主体性や多様性」を示しています。地域の方に愛されるメディアであり、かつ、地域の方と協働には適した場でもあると考えます。今後は渋谷のラジオと子どもをつなぐコンテンツを個人的にも提案していきたいです。
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以上、長文となりましたが、拝読いただきありがとうございます!!!
年に一度の議会質問ですが、質問だけが活動ではありません。日々積極的にまちの声を聴き、区政へとつなげていくことが、役割だと思ってます。引き続き、小さなことからコツコツと!尽力してまいります。

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・森田ゆき Facebook ページ 『森田ゆきと渋谷の未来をつくる会』 https://www.facebook.com/goyukitokyo/
・森田ゆき note
https://note.com/ymorita6
・森田ゆきホームページ
http://goyuki.tokyo
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