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題... そんなに深刻でもない

◆ 私はそれほど深刻な問題とは考えていません。

~~< 以下 引用 >~~   ■ 焦点:日米通商交渉、関税先送りでも「自動車」は日本の喉に刺さったトゲ ⇒ http://bit.ly/2DFBq4H     貿易不均衡の是正問題に焦点が当たっていた今回の日米首脳会談で、安倍晋三首相はトランプ米大統領を相手に、自動車輸出への25%関税の実行を回避する交渉結果を獲得した。ただ、会談後に発表された共同声明の詳細を読み込むと、自動車問題は日本の喉に刺さったトゲになる可能性がある。   政府・与党関係者の中には、一定期間の先送り後、何らかの対応を迫られるリスクを意識する声も出ている。

◆ 私は、トランプ氏が“うろたえる”気持ちもわからないではない。

 何しろ、アメリカの日本からの完成車輸入は160万台で、日本への輸出は2万台程度(→ 2015年のデータで)。これでは差が大きすぎると思うのも無理もない。
 でも、これは、アメリカ製自動車は信頼性が低くて日本では人気がないことの裏返し。アメ車の信頼性を高めない限り、日本への輸出は増やそうにも増やせないのです。[#信頼性]
 逆に、日本車に法外な関税をかければ米国ユーザーの不満が増す。トランプ氏が騒いだところで、どうにもならない。国が補助金でも付ければ、日本人もアメ車を買ってくれるかも?
 ちなみに、日本のドイツ車の輸入は増えています。2015年度に13万台だったのが、2017年度は30万台超え。ドイツ車は高くても、良いものなら売れるのが日本です。
 ついでながら、良くて安いのが売れるのがアメリカで、とくかく高いのが売れるのが中国というのが、私の消費者意識に対する国別の認識です。

◆ というわけで、日本は余計な心配をする必要はありません。要は、現地生産化をさらに進めればいい。

 国内雇用には少し影響することは避けられませんが、それほど大したことでもない。日本メーカーは、かねてより現地生産化に積極的に取り組んでいました。[#現地生産化]
 アメリカで販売する車はアメリカで作ることにすればいいのです。ホンダなどにとっては、それは、難しいことではないと思います。
 ホンダは、既に、ジェット機は日本で作らずにアメリカで作っています。需要のあるところで製造するという考え方は、グローバル時代では特に大切だと思います。
 売れる国で作れば何の問題もありません。売れれば売れるほど、そこのユーザーを満足させているわけだし、雇用にも貢献するし、個々の労働者の技術力も上がるはずです。

◆ ただし、どんな分野でも、“基幹技術の開発力”は日本に温存することが大切です。

 自動車関連技術で言えば、トランスミッションや電装品や電池など。これらの技術開発力は大切。たとえば、日本のトランスミッション技術なしではいい車は作れない。
 これは、自動車関連技術だけに限りません。ミサイルも半導体も、コンピュータディスプレイなども日本の技術なしに良いものは作れないと言っても過言ではありません。
 私は、以前から、日本が世界に誇れるのは基幹部品などの“デバイス技術”だと指摘してきましたが、今も、その発想は正しいと確信しています。(→ 注1)
 デバイス技術は日本の生命線。これだけは死守すべきと思います。[#デバイス技術]

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●(注1)  “基幹技術の開発力”の大切さについては、2009.7.26のブログ 『世界中を裕福にする』をご覧ください。[→ http://bit.ly/2xZdLG7


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