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2018年12月の記事一覧
"at the office" か "in the office" か おわり
最後に、office という語について、ひとつ気がついたことを。
at home (家で)という表現はよく知られているが、 at office (職場で)という言い方はするのだろうか。
調べてみると、at the office が断然多いようだ。
これはなぜだろうか。
私流に説明してみると、
① 無冠詞の名詞は、(とくに米語では)親しみやすさ、くつろぎ、日常性、居住性など、生活的なニュア
"at the office" か "in the office" か その2
ところで、前置詞の謎のひとつに、on やin のように目的語をともなわずに慣用句(go on, give in)をつくるものもあれば、at のように必ず目的語をともなうものもある。それはなぜか、というのがある。
以上で、その理由の一部がわかった。
on や in は、認識上の探索を含意するから、何の「表面」や「内部」なのかを表現せず、聞き手の探索に任せることで、多様なニュアンスを出す語法が成り
"at the office" か "in the office" か その1
「アベ君は不在です」は英語で、
"Abe is not at the office."
のようになるが、at the office は in the office にもなりうる。
この場合、 atとin の違いは何か、というのはなかなかの難問で、ネットで英語の非母語話者が質問したりしている。
http://english.stackexchange.com/questions/30482/
「せめて」は at least 映画「ボヘミアン・ラプソディー」から
最近の映画「ボヘミアン・ラプソディー」で、主人公のフレディ(クイーンのボーカリスト)は、去っていこうとする男の名前が知りたくて、こういう。
”May I have your name, at least? ”
"It's Jim Hucks."
私の記憶だが、だいたいこういう会話だった。
英語として面白いのは、”May I have your name? ” と聞かれて、"It's ..
A Happy New Year! か? Happy New Year! か?
年賀状に「新年おめでとう」と書くには、
Happy New Year!
か、それとも冠詞をつけて
A Happy New Year!
か。
調べてみると、なかなかおもしろいサイトが。
http://alcom.alc.co.jp/questions/show/316(現在は閉鎖)
日本にいる英語ネイティブが、「昔は a をつけたら間違いだと僕は言っていたけど、もうどっちでもいいような
This is a pen. はなぜおかしい?
What is this?
と聞かれたとき、われわれは、
This is a pen.
などと答えがち。
日本語では、現実の世界と言語の世界の結びつきが強いので、話し手が現実世界のものを「これ」と指しているなら、聞き手も「これは...」と応じるのは自然に感じる。
だが英語では、
It's a pen.
あるいは単に
A pen.
と答えるのが自然な感じになる。
現実の世界のもの
「言う、彼、何、あなた、思う!」 これが究極の和訳だ
何年か前、大学一年生のある男子学生と話したときのこと。
「君は高校で、どういう風に英語を教わったの?」
と聞いたことがある。すると彼は、目の前の英文を指差しながら、驚きのパフォーマンスを実演してくれた。
かりにその英文が
Tell him what you think. (はっきり言えばいいじゃないか)
だったとすると、彼は高速で
「言う、彼、何、あなた、思う!」
と叫ぶのである。
"Relight the joy. " スターバックスのクリスマスコピー
クリスマスが近づくと、スターバックスが心あたたまるコピー(広告用のキャッチフレーズ)を発表する。
何年か前のコピーは、"Relight the joy. " だった。
これは面白い文なので、解説してみよう。
◯ まず、"relight" と原形動詞ではじまる。これは命令文だ。re- は repeat などでおなじみの接頭辞で、ここでは「もう一度」。"light" は「火をつけなさい」。
X'mas は漢字だった!?
Xmas を、日本では X'mas と書くことがある。
商店街などで見かけるこの独特の表記法、なぜ普及したのだろうと考えて、思い当たったことがある。
これは、月を「月」と書くような、漢字的な描写発想が入っているのではないだろうか?
つまり、
X は、どこかクリスマスツリーっぽい形をしている。ツリーには飾りがほしい。そこで、' をつけて X' と書いてみた。
おお、X' なら、「ク
「あいつ、もってるな」 は "He gets it." なつかしの "Barack Obama gets it."から
オバマ氏がはじめて大統領に当選したころ、You Tube で 妻のミシェル Michel さんのスピーチを聞いたことがある。彼女もなかなかの雄弁家だ。
彼女のスピーチで印象に残ったセリフがある。
"Barack Obama gets it."
get は、ものごとを主語の方向に「引き寄せる」こと。
そして中身を説明せずに、存在を断定する言葉が it。
そう。 it をポジティブな動詞にし
a から the へ シャノンの自信と情報革命
現代情報革命の祖・クロード・E・シャノン(Claude E. Shannon, 1916‐2001)。
1948年、シャノンが最初に画期的な理論を発表したときの書物のタイトルは、
A Mathematical Theory of Communication
となっていた。この時点では、いくつかの theories の可能性がイメージされていて、そのうちのひとつを提示した書物という認識だったら
学校英文法の<お色直し> 大西泰斗氏の「感覚による英文法」について
大西泰斗(おおにし・ひろと)『英文法をこわす 感覚による再構築』(NHKブックス、2003年)
テレビやラジオで知られる英語講師・大西氏の本。
学校英文法を「こわす」というのだから、既存の文法用語も否定するのかと思ったら、そうではない。サブタイトルに「再構築」とあるように、文法用語は従来のままで、それを説明しなおしている。
著者の書きぶりには、学校英文法を改善しようという高い意気込みが感じら
「メイク・ア・チャンス」という日本語
『人生でチャンスをつかむ女性の10の法則』(プレジデント社、2016年10月)という本をのぞきこんでみた。
著者は、「プルデンシャル生命保険 チーム『Make a Chance』」となっている。現代の日本社会で「どうすれば女性たちがチャンスを手に入れ、輝けるのか」を調査した結果をまとめた本。2頁
ちょっと興味をもったのは、このチーム名。"make a chance "という表現が、英語とし