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「私は一生このことを続けていきます」ケニアのスラムで活動されている早川千晶氏の覚悟

みなさん、こんにちは。三上結香です。

「私は一生このことを続けていきます」

講演会の一番最後、早川氏はこの言葉で締めくくりました。
もしかしたら何気なくおっしゃった一言かもしれませんが、私はこのことこそが、早川氏の最も核心に触れた瞬間だと感じました。

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2022年10月3日、東京にて。私は初めて、早川千晶氏の講演会を共催させていただきました。早川氏はケニア在住35年。ナイロビの開発された街のすぐ隣にあるキベラスラムの中で、孤児・ストリートチルドレン・貧困児童のための「駆け込み寺」とされるマゴソスクールを主宰されています。

早川氏との貴重なご縁

私の個人的な話になりますが、私は学生時代に国際関係学を専攻しており、アルゼンチンへ留学しました。アルゼンチンは当時発展途上で、大通りには必ずと言っていいほど物乞いをする人たちが並んでいたり、夜遅くには子供たちが裸足でお花を売り歩いていたり、貧富の差を目の当たりにすることが日常茶飯事でした。

物乞いをしている人もいれば、ボディガードがいるような柵の中に、プール付きの大きな住居に住む友人もいる。これほどまでに格差があるのかと思うことが多かったです。

何かできることはないかとボランティア活動に取り組むこともありましたが、私の力は微力です。もっとお役に立てることはないかと考えた結果、帰国して実力をつけ、経済を通して社会貢献しようと思っていました。

結果的に、現在は法人3社経営しながら事業活動に勤しんでおりますが、そんなある日、経営の大先輩に早川氏の話を伺い、私もぜひお役に立ちたい!とアピールさせていただいたところ、一緒に共催しないかとお声がけいただきました。やはり、持つべきものは友(先輩なので図々しいことは承知であえて書きますが。)ですね!

満員御礼でスタートした早川千晶氏の講演会

絶望から希望へ

早川氏の講演会は、たくさんのケニアの写真と共に始まりました。
ナイロビは思っていた以上に発展していて、固定電話が普及しなかった分、通信環境もよく整っているとのこと。

そんな大都市と隣り合わせにあるキベラスラムが早川氏の活動の場です。
早川氏がなぜマゴソスクールを立ち上げるに至ったのか。お子さんを2人育てながら、どのような想いで20数年間走って来られたのか。。。

想い溢れる早川氏の言葉には力があり、心打たれてばかりでした。

マゴソスクールに来る子どもたちが元々絶望の中にいたそうです。親を亡くしたり、虐待されたり、働かされたりレイプされたり。発見されてスクールに来るときには、真っ暗な世界に生きている。
しかし、マゴソスクールで温かい食事と教育、そして何よりも温かい人たちに触れて、どんどん表情が変わって希望を持つようになるのだというお話に感動しました。

マゴソスクールで開催している大好評なファッションショー(2022年は12月4日開催予定)

教育は光である

早川氏の数々の言葉の中で、私がメモをした言葉の1つです。

友人がきっかけで立ち上げられたマゴソスクールでは、子どもたちが勉強したい!と意欲的で、高校、大学へと進学して夢を叶えていく子どもたちがいる話や、早川氏自身が奨学金も扱っているという話には感動しました。

教育を通して夢を描くことができるようになるのだという確信。また、夢を努力によって叶えていく人の強さを感じました。

さらには、卒業生たちが戻ってきて、次世代として学校や未来をどうしていくのかを考える場を提供しているという話も、活動の持続可能性を感じました。今も、先生は卒業生ばかりだというお話がありました。20年経った後に、自分の育てた生徒が先生となって母校に帰ってくる喜びはどれほどのものなのでしょうか。容易に想像できるものではありませんでした。

早川氏は、子どもたちには未来がある、とおっしゃっていました。ご自身が活動できなくなった後のことも考えながら仕事をされていて、それこそ本当に貢献だなと感じました。

会場ではマゴソスクールで制作された小物たちの物販もおこないました。

何度も何度も立て直す、コミットメント

300人近くの子どもたちを抱えるマゴソスクールを運営するのにはお金が必要です。「私が一番の稼ぎ頭なんです」とおっしゃっていて、長く活動を継続できるように仕事をされ続けている姿は見習うべき姿そのものでした。

本講演会では、少しでも早川氏の活動のお役に立てるように、という想いで参加費の全てを早川氏にお渡しし、当日会場では募金箱を設置、物販もお手伝いさせていただきました。私もかわいいアフリカ柄のエコバックとポーチをゲットさせていただいて、ホクホクです。

今回、さまざまな世代の約60名にお集まりいただきました。中には、スーダンで学校を建てようとされている方もいらっしゃいましたし、国境なき医師団で従事されていた方もいらっしゃいました。
だからなのか、最後の質疑応答の時間も非常に深い質問ばかりで濃厚で、最後の最後まで学びばかりの時間でした。

「国からの支援はあるのか?」という質問に対して、「スラムはそもそも国に認められていない居住区のため、国からの支援はありません。」と答えられた早川氏。

スラムでは都市開発のために居住者の許可なく勝手に家が壊されたり、撤去命令が出されることがあるそうです。マゴソスクールも例外ではなく、何度も何度も撤去されたと聞きました。

それでも、何度も何度も、諦めずに立て直しをされたそうです

正直、びっくりしました。
善い活動をしていたとしても撤去される無慈悲な環境をものともせず、想いを持ち続けて何度も立て直してきた強さ。
しかも、それをご自身の講演の中ではなく、質問を通して初めておっしゃるその強さに私は感動のあまり、涙が出てしまいました。

一度きりの人生で、
これほどまでに何かを切望してやり遂げる経験はあるでしょうか?

早川氏の講演会は、熱い熱い思いと圧倒的な覚悟を感じられ、スタッフ含めて参加者全員が、自分の人生をまっとうしよう、と強く思う時間になったと確信しています。

私自身も改めて自分の人生の目的を達成するために、真摯に仕事をすると決めた時間になりました。今回の貴重なご縁、早川氏への感謝は、仕事の成果をもってお伝えしたいと思います。そして、ケニアに行く際には、必ず、マゴソスクールで立ち寄りたいと思っています。

まだ、早川氏の講演キャラバンは続いていますので、ぜひ興味のある方は下記のnoteを参考に、奮ってご参加ください。きっと、ご自身の人生にとって有意義なものが得られると思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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