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【長編コラム②】「史上最高」タイトルを獲得したディエゴ・マラドーナに学ぶセルフブランディング

みなさん、こんにちは。
株式会社Liberty 代表取締役の三上結香(みかみゆか)です。

さて、前回から「ディエゴ・マラドーナ『世界史上最高』のタイトルを通してチームビルディングについて考える」というテーマで書いていますが、今日はその中でも特に、ブランディングについて考察してみました。

私は現在、複数のベンチャー企業の立ち上げをサポートしているのですが、立ち上げ時期においてセルフブランディングは非常に重要だと考えます。老舗企業のように、積み重ねた実績があれば、何もしなくてもブランディングされますが、実績をこれから作ろうという企業にとっては、セルフブランディングが要だと思うのです。

個人的には、ブランディングにおいて非常に重要なのは「タイトル」だと思っています。自分自身のことや会社のこと、扱っているサービスのことをどう対外的に表現するのか。

例えば、私は幼少期にやっていたそろばんで、当時のそろばん教室で難関と言われていた1級を最年少の小学4年生で合格、というタイトルを取りました。また、市の大会では3年連続優勝、というタイトルも取りました。
そのおかげで、神社が主催するイベントの代表に選ばれたり、滋賀県大会、近畿大会でも対等に他の選手たちと会話をしたりするなど、そろばん人生をより楽しめたと思っています。

「タイトルは自分の看板」と教わってきましたが、どんなにすごい人、会社、サービスでも、タイトルがなければ相手には伝わりません。

言い換えると、携わってる業界や組織、チームにとって効果的なタイトルがあると、より自身が明確にブランディングされるだけでなく、外部との交渉がしやすくなったり、顧客数増加にもつながったり、とにかく自分のビジネスが加速するのです。

話をマラドーナに戻しますが、
マラドーナはどの記事を見ても「史上最高(el mejor jugador del mundo)」のサッカー選手に常にノミネートされています。それは、サッカーを知らない私ですら名前を知っているくらい、明らかです。

具体的には、わざわざ述べるまでもないとは思いますが、下記の2つが「伝説」と語り継がれている「タイトル」だと考えます。
これは余談ですが、メッシがアルゼンチンの中での地位がそれほどまでに高くなかったのは、「アルゼンチン優勝」といった明確なタイトルがなかったからではないでしょうか。

1、1986年メキシコW杯アルゼンチン優勝、自身はMVPを獲得
2、弱小SSCナポリの史上初のセリエA優勝

これ以降、マラドーナが「神」と呼ばれるようになり、アルゼンチンの象徴として扱われるようになったことは周知の事実であり、それらについてはまた明日以降に書ければと思うのですが、今日は、ブランディングする上で重要な「タイトルを獲得できた理由」を学びたいと思います。

1、圧倒的なセルフイメージ

「Fue una gran carga para él pero nunca nos mostró su debilidad. Siempre es héroe para nosotros.(彼にとって物凄い重圧があっただろうけれど、彼は一切私たちには弱音を吐きませんでした。私たちにとって彼は、常にヒーローだったのです)」

これは、映画の中でお姉さんが話されていたことで、個人的に非常に印象に残っているコメントです。マラドーナが弱小チームを優勝に導いたり、紛争が絡むような時代に国を背負った戦いでも勝ちに導いた理由は、この言葉に詰まっているのではないかと思いました。

幼少期を貧しい村で育ち、両親に家を買ってあげたい、と思いながらプロになり、FCバルセロナでは思うような結果を残せず弱小SSCナポリでプレーすることになったマラドーナ。映画の中では、「誰も自分を買ってくれなかった」「一番低い金額」「大きな家もあてがわれず」「フェラーリやポルシェでもなく」などとコメントしていましたが、マラドーナのセルフイメージに見合った選手生活ではなかったことを表しています。

しかし、SSCナポリが優勝したときの「こういうチームでプレーしたかった」というコメントを聞いたときに、今いるチームが弱小であるかどうかは一切関係なく、マラドーナは常に王者としてのマインドでプレーしていたのだと学びました。

タイトルを獲った後には、ペレやメッシと自分は違うことや、自分ほど人々を感動させたプレイヤーはいない、など、人々を刺激するような発言を至る所でしているので、「史上最高」のセルフイメージの持ち主であることは周知の事実だと思います。

2、成果にのみ集中する環境に身を置くこと

映画の冒頭で、ナポリに対して何を求めているか?という記者からの質問に対して「Tranquilidad(平穏)」と答えたマラドーナ。FCバルセロナではサッカー以外のことで疲れたと言っていましたが、サッカーにのみ集中できる環境に身を置いたこともタイトルにつながった理由の一つなのではないかと考えます。

映画の中でも出てきましたが、専属のトレーナーをつけて筋力だけではなく「メンタルケアもしてもらった」とコメントしていた通り、プレーする上で重要な自己管理を徹底していたことも映画をみながら学びました。

3、自分を変化させ続けた柔軟さと努力量

映画では練習については少ししか出てきませんでしたが、その中でも個人的に印象に残っていることが「イタリアのプレーは早い。全速力で走ろうと思うとテクニックが劣る。テクニックを活かそうと思うと速さが劣る。」という本人のコメントです。私の映画の記憶が正しければ、ナポリでの最初の試合はゴールを決められなかったのではないかと思います。

同じサッカーでも国が変わればスタイルが変わるのは当然かもしれませんが、マラドーナは決して天才だったわけではなく、相手に合わせて自分を変化させ続けた人だということが印象に残っています。

まとめ

簡単ではありますが、以上が私が考える「タイトルを獲得できた理由」です。セルフブランディングにおいて、また、企業でも組織でも人でもどんな活動においても、どのようなタイトルを獲るかは非常に重要です。

マラドーナは「神の手」「5人抜き」のゴール以降に「神」として崇め奉られている様子ばかりが取り上げられますが、プレイヤーとしての努力なしには伝説になるようなプレーはできないはずです。

華々しい結果には必ずそれに見合った原因があるので、私もその原因をしっかり学んで真摯に仕事に邁進し、世界に名を残す経営者になれるよう、実績を作り続けます。

いつも最後までお読みいただきありがとうございます!
また明日は、違う観点から書いてみようと思います(アルゼンチンがまだ続きます。笑)

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