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2022年1月をふりかえろう

新年あけましておめでとうございます。
これは、今月作ったものを振り返り、その時々で何を考え学んだのか、一ヶ月という単位で眺めた時に見えてくるものについてのアーカイブを目的としたnoteになります。
最近は、「作品を計画する」とか「興味関心を探求する」とかよりももっと原始的で、自由な姿勢として「さわる」というキーワードで創作をやってます。(全部ではないけど)
その実践にあたるものについて紹介しつつ、「さわる」がどういった試みなのかについても書きました。


今月やったこと

・遺伝的アルゴリズムに基づく形状生成
・うどん的アルゴリズムに基づくうどん生成
・写真タイポx4
・作字x4
・卒業研究

さらっと書いていますが、ちょくちょく重たいのが入ってますね。詳しく見ていきましょう


遺伝的アルゴリズムに基づく形状生成

これは友人の卒業制作のお手伝いでやまぎしが実装を担当しているものですね。まだ公になっていない部分もあるのでコンセプトなど細かい話には触れられませんが、遺伝的アルゴリズムに基づくランダムな形状(blenderなどで扱えるstl形式)を作ってくれるソフトを作ってます。


実はこの春から、テクノロジーとその周辺領域との関わり方についての研究を行う(はずの)大学院に進学する予定なのですが、その進学前に技術習得や自分の関心領域を絞り込んでいくという魂胆で美大・デザイン工学系の友人の方の卒制をお手伝いしてます。このほかにも、昨年12月には美大の友達のVRゲーム実装を担当しました。
異分野の人と共同で制作を進めていると、自分の立ち位置や強みが明確になって良いです。特にVRゲームの方では、単に実装を依頼されるだけでなく見せ方の提案にも関わることができたので、技術ドリブンで考えられる立場だからこそのうまみがあったと思います。

うどん的アルゴリズムに基づくうどん生成

これは先の、遺伝的アルゴリズムを用いた形状生成をやっている傍ら、隙間時間に頭を空っぽにしながら描き始めたものですね。

スクリーンショット 2022-02-01 1.12.09

もともとGenerative Artという「生成的な」グラフィックに興味があったのですが、抽象的な作品が多く興味があったとて何から手をつけていいのやら、、、な感じで始められずにいました。
余談ですが、僕は作字を扱ったものを多く制作しているあたり、「デザイン的なもの」の方が考えやすいんだと思います。作字において僕は、先に「言葉」があって、その言葉に合う(あるいは意図的にズラす、ボケる)ように視覚表現を考える、といった流れで制作しています。視覚表現だけを何の足場もなく生み出すことについては、今のところ感覚があまり掴めていません。
それでも何となく興味があるから取り組んでみたい、そんな気持ちでいるときに、とりあえず頭を空っぽにしながらでも手を動かす、出来上がったものから考えを膨らます(つまり「計画してから作る」、とは全く逆のアプローチ)、それを続けていく中で自分なりの感覚を掴んでいく、ことが大事なんじゃないかなと最近思います。これが冒頭にお話した「さわる」になります。
ーと、まあわざわざ名前までつけて仰々しくすることでもなく、すでに実践されている方もたくさんいらっしゃるとは思います。が、僕個人としてはちょっとした発見だったので、嬉しくなって名前をつけちゃいました。

ただやはり、何か一つのテーマがあったほうが手を動かし始める段階で迷わなくていいと思うので、「うどんのようなもの」という、有機的な曲線を扱ったグラフィックを作り続けるということをしています。
「有機的な曲線」には個人的なフェチがあります。作字をしている中で「ひらがな」を作っている時がたのしいな、と昨年の11月ごろに気付き、それからその楽しさの根っこの部分に「曲線」に対するフェチを見出しました。
それから、「Generative Art」の文脈で有機的な曲線を扱うということについても面白いと思っています。コンピュータグラフィックスと有機的な表現って、少し遠いイメージがありますよね。最近は機械学習などを用いたグラフィックを目にすることも多くなって、必ずしもそうとも限らないのですが。
(2022/02/01 追記:そんなことを書いていたら、たまたま近しい話をしているテキストを見かけました。)
そんなわけで、「うどん的アルゴリズム」と称して、生成的にコンピュータらしくない、有機的な曲線を使った新しい表現を目指した制作を始めました。

写真タイポ

twitterやインスタのDM経由で頂いた写真に文字を重ねて投稿する、というのを2年ぶりくらいに再開しました。もともと作字をやり始めたのは2年半前で、友達からもらった写真に言葉を重ね合わせる、という活動がその始まりでもあります。

インスタに当時の投稿が残っていたので見返していたら我ながら結構面白いことをやっていたな、と思い、twitterに投稿したところちょっとした反響がありましたので、昨年末からぼちぼち再開しています。

見返すと大喜利みたいなのが多いですね。
もともと僕が作字を始めた理由の一つに、「お笑い」的な面白さがあります。僕の通う大学は葛飾区金町にあるんですが、下町風情の漂うそこには、令和の今でも、昭和の看板文字がそこかしこにあります。そういうのを見ると、ワードチョイスにせよ、その言葉に当てられた書体にせよ、どこか今の人の感覚とズレていて、そのズレに「笑える」感覚があります。はじめはそういうのをやってみたかったんだよな、というのを久々にやってみて思い出しました。2年前は文字の引き出しが少なく、またイラレでパスを起こすのもできなかったので、挫折せずに継続するためのルールとして、「5分間でやる」という縛りありきで5minTypoと称してやっていました。「大喜利」のイメージもあったので、出題されてすぐに答えを出せる、あのスピード感に対する憧れもありました。
が、今となってはもっとこだわりたいという気持ちが強く出てきたので時間制限は設けていません。「検討すべきこと」が前に比べれば格段と増えた気がする。それだけ作字をする上での解像度が上がったんだと思います。成長したなぁ

最近ストックが切れてきているので、また写真をいただければと思います!このnote読まれた方は是非に!

作字

そのほか、作字単体のものは以下4つです。

最近作字界隈がとても活発になってきているなーと感じているのですが、みなさん作品を作るペースがめちゃくちゃ早いし量も多いしクオリティも高いしで、圧倒させられています。
僕は書きたい言葉が思いついた時にだけ手を動かしているので、そういう言葉が出てこない時はあんまり作れないかもです。来月は、詩集を読むなりしてもっと言葉に触れていきたいですね。言葉の方をもっと深ぼっていきたいです。


卒業研究...の話は別にいいです。工学部なのでシステム作って卒業論文書いてました。歯科インプラント治療を支援するAR式のサージカルガイドシステムです。歯医者さん協力のもと、実習用模型に開発システムを使ってインプラント入れてもらう実証実験までできました。

書きたいことは山ほどあるけど、長すぎるのもよくないかと思って短く切り上げたものの、浅いところまでしか書けていない気がする...ひとまず今日はここまでにして、もうちょっとブラッシュアップしていきます。明日は卒論審査会なので!今日はおやすみです!2月もがんばるぞー!

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