見出し画像

逃げても向き合うことになる 〜割合(%)〜

「覚えられない…どうしよう…」と息子が突然ポロポロ泣き出した。どういうことか分からないので書き出すことに。

(裏紙ならぬ裏ダンボール)


「…なにかの呪文?」

「ちがう、百分率だよ」


息子は入学前に九九を言えていたし数量感覚にも理解していたが、わたしは言えないままだった。息子が九九を習う時、クラスメイトが一生懸命練習している姿を見て「ママも言えるようになるよ、ママもやろ」と徹底的に叩き込まれてやっと言えるようになった。
”徹底的”というのは、親子時間は九九クイズだった。隙あらば息子が九九の問題を出しわたしが答える。起床直後、トイレ、食事中、移動中…。小さい頃はそれが鉄道で、日本史世界史、藤子F不二雄さんの作品、と変化し九九…。息子の徹底的な教育のおかげでわたしは九九を言えるようになった。

「ママは大人になってから九九を覚えたでしょ?息子くんが根気強く一生懸命教えてくれたおかげで言えるようになったよね。
今 分からないことから逃げることはできるけど、そうするとママの九九と同じようなことが起きるよ。
百分率を覚えるの、大人になってから踏ん張るのと今踏ん張るの、どっちがいい?」

「いま」

「よし!一緒に覚えよう!」


と言ったものの呪文にしか見えない、どうしたものか。わたしは視覚×皮膚(触覚)だと理解しやすいと感じているのだが、これを皮膚…息子とわたしに共通するもの……。

「息子くんが小さい頃ね、ピザやリンゴをあげるときに『はい、8分の1どうぞ』って渡すとね、首を横に振って『8ぶんの2!2!』って言うの。年中さんかな、少し大きくなってホールケーキを分けていたら『8ぶんの4!』って言って『8分の4って、2分の1で半分だよ?!食べ過ぎ〜』ってママが大笑いすると息子くんはニヤニヤしてたよ。」

そう言いながら紙に丸を描き8分割した。息子は覚えてないようで「そうだったの?ふふふ」と笑う。

「覚えようとしなくていいから、書いたやつ声に出して読もっか」

段ボールに書き出したのを息子は「1わる2は2ぶんの1で…」と紙に書いだしたのを1回だけ読む。翌日、朝食前に1回だけ声に出して読み、寝る前にも1回だけ声に出して読む。そこで「あ!分かった!」と言った。何か繋がったようだ。それから正解し続けているから分かっている。一緒に覚えるはずが早々に息子だけ覚えた。

「ママの中では、感覚的には丸いピザが浮かんで数字的には25mプールが浮かぶけど、息子くんはどんな感覚なの?」

「棒グラフと折線グラフが浮かぶよ」

棒と折線???何も繋がらない全く分からない。息子の感覚はわたしとは別で、どの感覚が優位で何を掛け合わせると理解が早まるのだろうか。

息子の教育が始まった。自転車に乗ると信号で「3÷8は?」などと問題を出される。すぐに答えられないので次の信号まで猶予をもらう。ご飯食べたら「5÷8は?」、寝る前は「7÷8は?」。隙あらば問題を出す息子の徹底力に脱帽。

わたしだけだとまた逃げるので、これを機にチャレンジします。覚えたら、息子に丸くて美味しいものを買おう🍕🍎🎂



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?