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「バカにされない」って、大事すぎる 〜息子の長所〜

小学生の息子がいるのだが、驚くほど知識が豊か。片やわたしは息子のスパルタ教育のおかげで九九を覚えたほど、知識が乏しい。

小学校低学年の時、息子が(さまざまな偉人の共通点や相違点だったか)語り出したときにチンプンカンプンで思考停止してしまった。そしたら「なんでママは分からないの!ママは大人なのに!」と怒り出した。

興味があることや好きなことを共有したいのに、あまりにも理解されなくて悲しかったのだと思う。わたしは、申し訳ないほど分からない異国の呪文にしか聞こえない。

はじめは優しく「大人でも理解していないことは分からないんだよ」等と答えていたが、息子の怒りは増してわたしもイライラしてきて(おい)「自分より賢い子を育てるのは大変なんだよ!」と逆ギレしたら、「あっ、そっか、ごめんねママ、大変だよね」と去っていく息子。え、ここで納得するの?冷静になるの?

この一件以来、わたしが知らないことや説明を聞いても理解できないことについて何か言うことは無くなった。


先日また息子が目を輝かせて話しているがわたしには理解不能なことがあった。「なんでママわからないの、ママがくれた本で一緒に読んだじゃん」と本を持ってきた。

それを買ったはわたしだ。その記憶はあるが一緒に読んだ記憶もない(ごめんよ息子)。

見開き2ページで1つの話しになっている。息子は飛行機が飛ぶ仕組みを話したいようだった。
そのページを読んでも理解できないわたしは「読んだだけで理解し説明できるとかどういうこっちゃ」と遠い目。息子からしたら「読んでも分からないってどういうこっちゃ」なんだろうなと想像して白目。
息子は一生懸命説明するが、もうどうにも理解できなくて悲しくて申し訳なくなった。そして息子は黙る。

「ママ、泳ぐ時さ、水に浮くよね」

今までの人生では、だいたいここで「そんなことも知らないの?」「知らなすぎじゃない?」「頭おかしい」などと言われて話しが終わるので、この展開に驚いた。息子がわたしが理解することを諦めていなかったことにも驚いた。

息子が黙っていたのは「どうしたらママが理解できるか」「ママは泳ぐのが好きだから浮力で例えたら分かるかもしれない」と考えていたようだ。読んでも理解できない、説明を聞いても理解できないわたしをバカにしなかった。

胸が熱くなり、鳥肌が立ち、涙が溢れた(落ちてない)。

バカにされず「どうしたら理解できるか」考えてくれることが、心を温かくし満たすものだと知って、今までどれだけバカにされていたか、そしてどれだけ傷ついてきたかに気づくことができた。

息子が浮力で例えてくれたおかげで、少し理解できた。息子ほど理解できてないが、理解が進んだことがとても嬉しい。少しでも息子と話せるように、自己学習をしている。


バカにされないって、とんでもなく大事なことだ。これからも息子を見習ってバカにしないようにする。



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