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カメラ初心者や使ったことのない人必見 ストロボ・LEDライトの使い方実例集

最近、ライター仲間のやり取りを見ていて、気になったことがありました。けっこうな頻度で写真を撮っている人でも、「ストロボの使い方がわからない」というのです。外付けストロボとなると、持っていない人も少なくありません。

デジカメがどんどん高感度をカバーするようになっているので、内蔵にしろ外付けにしろストロボは出番がなくなったのでしょう。しかし、ストロボが必要なのは暗いときだけではありません。また、LEDライトと使い分ければ、写真の質がいっそう向上します。

元報道カメラマンの私が、「これらをどう使えば、どう写真が変わるのか」を、サンプルの写真を交えてご説明しましょう。

①T10A7517(内蔵ストロボ) copy

【picture ↑↓ 同じレンズ・同じ絞り値で撮った招き猫。上はカメラの内蔵ストロボで撮影し、下は外付けストロボを天井バウンス(発光部を上に向けて、光を天井で反射)させて撮影した。どちらもホワイトバランスと発光量は、カメラ・ストロボ任せのオートにしている。同じように「ストロボを使う」といっても、これだけの違いがある。発色や光の硬さもさることながら、立体感の違いに注目して欲しい】

②T10A7525(外付けストロボ・天井バウンス) copy

ストロボの出番が減ったわけ

比較する時代が古すぎますが、ストロボを持たない人が増えたのは、フィルムカメラからデジタルカメラに移行したのが最大の理由でしょう。デジタルカメラ、なかでも最新の機種は、フィルム時代からすれば夢のような高感度までカバーしています。

フィルムではせいぜいISO1600が実用上の限度

フィルムやイメージセンサーの感度はISO(イソ、アイエスオー)で表されます。フィルムではISO100かISO400が標準的な感度とされていました。高感度フィルムはさらに上の製品もありましたが、実用に耐えるのはISO1600が限界だったように思います。このISO1600ですら、粒子が目立ち、色調が不自然になるなどかなり苦しいものでした。

適正な露出の写真を撮るのに必要な光の量は、この数字に反比例すると考えてください。つまり、ISO1600のフィルムはISO400の4分の1、ISO100の16分の1の光があれば同じ明るさに写ります。「ISO1600などの高感度フィルムを使ってもまだ暗い」「画質が悪いので高感度フィルムは使いたくない」といったときがストロボ(フラッシュ)の出番でした。

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【picture ↑ 球場の照明で昼間の明るさを再現するのはとうてい無理な上、バッターボックスはカメラ席からは遠すぎてストロボも届かない。届いたら届いたで、試合の邪魔になるので禁止されていただろう。プロ野球のナイトゲームでは、画質には少々目をつぶってISO1600の高感度フィルムが使われた】

デジタルカメラの高感度の強さはフィルムの数倍〜十数倍、それ以上

デジタルカメラは高感度に強く、その上まだまだ改良が進んでいます。現在ではISO6400やISO12800は当たり前で、さらにはISO25600以上で撮れる機種さえも珍しくありません。

カメラの解説をするサイトなどでは、「限界に近い高感度で使うと画質が悪い」などとされています。しかし、それでさえ大半はフィルムのISO1600よりはきれいに写っていると思います。ストロボを使う人が少なくなったのも当然といえば当然です。

ストロボを使う理由は「暗いから」だけではない

使う人が減れば、その役割も忘れられがちになるのも仕方ありません。実は、ストロボを使う理由は、「暗いから」「高感度フィルムを使いたくないから(イメージセンサーを高感度で使いたくないから)」だけではありません。

影を起こし、色調を整えるのもストロボの使い方

こんな経験はないでしょうか。「窓からの風景がすばらしいホテルに泊まった。部屋の一角を含めて写真を撮ったら、窓の外は真っ白になって風景などわからなかった」

窓の外の風景と室内の明るさの違いが原因です。肉眼で見るときには、窓の外なら窓の外、室内なら室内と、注意を向けるものの明暗に対して、瞳孔(どうこう)は自動的に開き具合を変化させています。ところが、両方を1枚の写真にすると、そうはいきません。この明暗の違いは、室内に対してストボロを効かせれば差を小さくできます。

あるいは、「飲食店に入って料理の写真を撮った。陰影が濃すぎて、思っていたのと雰囲気が違う」「見た目には自然に思えたのに、写真になると全体的に黄色くなって(青くなって、赤くなって)、コントラストも低い。おいしそうではない」。やはり、部分ごとに異なる明暗や、照明からの光の波長などを、目が自動的に補正しているのです。一方、ストロボが放つ光の波長は、世の中で最もありふれた光・太陽光とほぼ同じです。発光量や角度に工夫が必要ですが、ストロボの光を入れることでこれらも解消するかもしれません。

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【picture ↑ ストロボなしで、モニターの明るさに合わせてパソコンデスクを撮った。机周りが暗くなっているが、実際には普段の作業には差し支えない程度の明るさはある】

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【picture ↑ 天井バウンスで周辺に光を回して撮影した。画面内にある複数のものの明暗の違いを、ストロボで小さくする一例だ。肉眼での印象もこちらのほうが近い】

被写体の動きを止める使い方

撮る対象によりますが、ストロボは手ぶれ・被写体ぶれの対策にもなります。

このふたつの区別がついてない人も少なくないようなので、念のために説明しておきましょう。「シャッターが開いている間にカメラを揺らしてしまい、画像全体が流れている」のが手ぶれ、「(同じ間に)写すものが動いてしまい、その『写すもの』が流れている」のが被写体ぶれです。両方一度に起こしてしまう場合も珍しくありません。具体的な数値はここでは挙げませんが、いずれも「シャッタースピードを速くする」が代表的な対策です。

機種や発光量にもよりますが、ストロボが光っている時間は数千分の1秒や数万分の1秒です。ほかの光の影響を受けなければ、シャッタースピードの速い方、あるいは、最速以上でシャッターを切ったのと変わりません。この短い時間では、手ぶれ・被写体ぶれはまずは起きません。

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【picture ↑ 定常光(ついたままの光)であるLEDで照らして、地球儀を撮った。シャッタースピードは4分の1秒にした。軽く回しただけだが、図柄は完全に流れている】

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【picture ↑ シャッタースピートは同じ4分の1秒だが、暗いなかでストロボを炊いた。先のものよりも何倍も勢いよく回したが、図柄は止まっている。この撮り方は、「薄暗いライブハウスで、出演者をぶらさずに撮りたい」といったときに応用できる】

「暗いから」で使うときの注意点

最新のデジカメを使っていても、まだ「暗い、光量が足りない」ときはあるでしょう。また、少々高感度に強くても、無理はしないほうが色調やコントラストは自然に写ります。

ただし、「ただ、使えばいい」というものでもありません。いくつもの注意が必要です。初心者が気が付きそうにない点をひとつだけ挙げると、「ストロボからの光は、距離の2乗で減っていく」

ストロボの発光部の面積は狭く、ほぼ点と考えてもいいぐらいです。1m先で1m四方に当っている光は、2m先では2m四方になります。面積でいえば1㎡から4㎡への変化なので、単位面積あたりの光の量は4分の1しかありません。4m先ならば16分の1です。

これに気が付かず、1m先・2m先・4m先のものを1枚に収めると、「1m先のものは適正露出(ちょうどいい明るさ)だが、2m先・4m先のものは気配しかわからないぐらいに暗い」といった写真になります。

近い方も遠い方も適性露出にするには、「周囲の光も利用する」「コードや無線機器などのツールを使って、ストロボをカメラ・撮影者から離したところで発光させる」などをしなければいけません。

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【picture ↑ 使い慣れていない人は、「ストロボを発光さえすれば、画面のなかは全部明るくなる」と漠然と考えがちだ。しかし、現実には2倍距離のあるものには4分の1、4倍距離のあるものには16分の1しか光は届かない。この写真でも、発光量を左の「招き猫」に合わせたため、約2倍の距離にある「蚊やり豚」にはわずかしか光が届いていない】

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【picture ↑ 天井バウンスは、ダイレクトに光を当てると立体感がなくなるのを嫌って、代わりに用いる場合が多い。そればかりではなく、距離の差がある複数の被写体の明るさをそろえるのにも有効だ。天井からまんべんなく光が降り注ぐために、明るさの差が小さくなる】

ストロボの使い方には上手・下手がある

大半の人にとって、ストロボを使う最大の目的は「適正な露出を得る」でしょう。実はもうひとつ、まったく別の方向の大事な注意点があります。「ストロボを使ったとバレないようにする」です。

安易にストロボを使うと、自然界や日常生活ではありえないような光の当て方になります。たとえば、内蔵ストロボを使うと、自分の体側から出た光が、被写体に当たります。このようになるのは、せいぜい懐中電灯かヘッドランプを使ったときぐらいです。

被写体の陰影は消えてしまい、人間の顔の正面ならば、のっぺりしたものになります。「立体感がなくなる」と言い換えていいでしょう。影は下に落ちることはなく、すぐ後ろに壁でもあれば、そこにくっきり・黒々と出ます。この「被写体の陰影は消える。そのくせ、背後の影はくっきり」あたりが、「ストロボを使ったとすぐにバレてしまう」の典型です。

ストロボの使い方の工夫は多くは、この「バレてしまう」を避けるためのものです。この工夫をどうできるかが、初心者・中級者・上級者を分けるポイントのひとつと考えていいでしょう。

ストロボの実際の使い方各種

ここからはストロボを使った実際の撮影方法をご紹介しましょう。作例には同じ招き猫・カメラ・レンズを使い、ホワイトバランスやストロボ発光量はカメラ・ストロボのオートに任せています。

内蔵ストロボを使うときの注意点

コンデジの場合はおそらくすべてにあり、デジタル一眼の場合は初心者向け・中級機にはほとんどあるのが、内蔵ストロボです。パワー(発光量)が小さいのと発光時の工夫も限られているために、中途半端な存在とみなされて、高級機では省略されています。

手っ取り早く使えます。ただ、レンズとの間が最も短いために、距離による光の減少がストレートにでます。「被写体の陰影は消える。そのくせ、背後の影はくっきり」の欠点があるのも、先に説明したとおりです。

「お気楽な、質は問わない撮影のときに使うもの」と考え、まずはここからの脱却を図ってください。

⑨T10A7542(内蔵ストロボ) copy

【picture ↑ 右腕の後ろや、右ほおのすぐ下に、濃くてはっきりした影がでている。日常生活のなかでは、ストロボ以外では見ることのない、不自然な影の出方だろう。立体感もない】

外付けストロボ・パターン1「ホットシューからダイレクト」

「ホットシューに着けて真っすぐに光を当てる」は、外付けストロボを最もシンプルに使うパターンです。内蔵ストロボとの違いは発光量です。機種や使うときのレンズの絞り具合によって、光が届く距離はもちろん異なります。ちゃんとした計算式もあるのですが、おおまかには「内蔵ストロボだと、7、8m先まで届けば御の字。外付けストロボならば20〜30m先でも届く」とイメージすればいいでしょう。

半面、程度はマシなものの、「被写体の陰影が消える」など内蔵ストロボと同じ欠点があります。レンズからの発光部の離れ方は大差がないので、当然でしょう。

10-T10A7539(外付けストロボ・ダイレクト) copy

【picture ↑ 内蔵ストロボと同じように、濃い影がでている。腕の下でみるとわかるが、こちらのほうが影の位置が低い。せいぜい10cm程度だが発光部が高い分だけ、影も低く出ている】

外付けストロボ・パターン2「天井バウンス」

「天井バウンス」とは、天井に向かって発光し、その跳ね返った光で照らす方法です。「間接光を利用する」と言い換えてもいいでしょう。光を当てる先は天井とは限らず、側面の壁などもありえます。

「ダイレクトに当てるのと違い、被写体の陰影も消えない」などとして、写真のノウハウを紹介するサイトなどでよく採り上げられています。ただし、過剰な期待は禁物です。

・天井が高すぎたり濃い色だったりで、十分な光が反射してこない場合がある
・茶色やクリーム色など、天井や壁の色の影響をそのまま受ける
・跳ね返ってくる光の方向次第では、被写体の立体感がなくなる場合がある
・屋外では使えることのほうが少ない

「うまくはまると、きれいに撮れる。しかし、そうとは限らない」と覚えておけばいいでしょう。

11-T10A7536(外付けストロボ・天井バウンス) copy

【picture ↑ 1.5mほど上にある白色の天井でバウンスさせた。カメラと招き猫の間が60cm程度しかないため、反射した光がほぼ真上から落ち、頭の下半分が影になっている。薄い影なので許容範囲かどうか迷うところだが、ストロボの発光部の方向を変えて反射させる位置を変えるなど、あと少し工夫したいところだ】

外付けストロボ・パターン3「アンブレラ」

「雨傘(あまがさ)」にそっくりなことから、アンブレラ(umbrella)と呼ばれています。柄がないぐらいが違いで、構造も変わりません。内側に白や銀色の幕が張ってあり、ここに光を反射させます。カメラとストロボの間は専用のコードや無線機器を使って、シャッターとシンクロさせます。「もっともきっちりとしたストロボの使い方」といったところでしょう。影も適度に薄くなり、被写体の色や質感も正確にでます。

写真スタジオでは当たり前に使われているツールですが、出先でも使用可能です。アンブレラやそれを支える「ライトスタンド」も持ち運びできるサイズのものがあり、使うストロボも普段の乾電池式でも間に合います。

12-T10A7548(LED小・左に離してパラソル) copy

【picture ↑ アンブレラは左(招き猫にとってほぼ正面)に置いた。そのため、後頭部に自然な影が出ている。色も見た目に最も近い。「手間はかかるが、もっとも写りがいい」といっていいだろう】

外付けストロボ・パターン4「離したところからダイレクト」

アンブレラは省略して、ストロボだけカメラから離して使う方法もあります。ふたつの間はやはり、専用のコードや無線機器を使います。ライトスタンドではなく、三脚でも設置は可能なので、「アンブレラまでは大げさ過ぎる」と思う人におすすめです。

光は硬くなり、影もくっきりとでます。斜めから入れると、最も立体感がはっきりします。これには好き嫌いや、何のための写真かで評価が分かれるでしょう。また、被写体からの距離を変えるなどで、この光の硬さも多少は変えることができます。

13-T10A7534(外付けストロボ・左に離してダイレクト) copy

【picture ↑ アンブレラを使ったのと同じ方向から、外付けストロボをダイレクトで当てた。このままでは影が強すぎる。ただし、立体感を特に強調したい場合は、ありかもしれない】

自分なりの工夫もできる

ストロボをホットシューに着けて使っても、光がダイレクトにならないアイデアグッズもいくつか市販されています。

手ごろなのは、面ファスナーなどでストロボの発光部に取り付けるものでしょう。「ストロボバウンサー」「小型ソフトボックス」などの名前になっています。よくあるのは、発光部からの光をいったんうちわ状の白い板に当てたり、発光部を白いビニールで囲ったりするものです。これで、点光源もいくらか広がり、光も軟らかくなります。

自分でも工夫でき、それで十分な効果があることも少なくありません。たとえば、「発光部を真上に向け、その先にコピー用紙か白い下敷きをかざす」も検討してみましょう。被写体の大きさにもよりますが、天井バウンスと同じかそれ以上の効果になる場合があります。

また、ここでは紹介しませんが、「ストロボやそれ以外も含めて、ふたつ以上の光源を使う」「レフ板で影の部分を起こす」もよく使うテクニックです。将来の話として、頭の隅に入れておくといいかもしれません。

初心者にも失敗の少ないLEDライト

写真撮影の際に、光を補うツールはストロボだけではありません。LEDライトもあります。初心者にはむしろストロボよりもおすすめです。

スチール写真にもLEDライトを

LEDライトはどちらといえば、スチール写真(通常の写真)用ではなく、ビデオカメラ用と考えられているようです。しかし、初心者の使い方に限っていえば、「失敗が少ない」「扱いやすい」だけではなく、「効果がえられる」でもストロボよりも上でしょう。

・ストロボがシャッターを切ったときに一瞬の光を放つのに対し、こちらはスイッチを入れている間ずっと点灯している。撮ってみなくても、どう光が当たっているかがよくわかる
・離して使うにも、コードや無線機器は不要
・なによりも、安い。実用に耐えるものが1,000円ぐらいからある

発色を助けるのに手軽に使えるLEDライト

LEDライトは大きさもパワーもさまざまです。外付けストロボ並のコンパクトな製品の場合、パワーは外付けストロボにはまったく及びません。とはいえ、高感度に強くなっているデジタルカメラに使い、「暗いから」ではなく、「発色を助ける」「影になっている部分を起こす」が目的ならば、十分に役立ちます。

パワーが弱いのも、考えようによっては初心者にはプラスです。少々でたらめに使っても、違いは「メインの光源がLEDライトになり、蛍光灯や窓からの光が補助的に働く。あるいは、その逆」ぐらいで、まったく破たんさせてしまうことは稀(まれ)です。

もしも、「ストロボの代わりに使ってみよう」ならば、単三電池を2〜4本程度使うコンパクトな製品か、それと同じサイズの充電式のなかから選ぶといいでしょう。

14-T10A7545(LED小・クリップオン) copy

【picture ↑ 小型のLEDライトをホットシューにつけて発光した。今回使ったカメラの構造上、内蔵ストロボと発光部の位置が変わらないので、影の出方もほとんど変わらない。ただし、LEDライトの場合は、そこから取り外して違う位置からでも照らすことができる】

15-T10A7548(LED小・左に離してパラソル) copy

【picture ↑ 小型のLEDライトと、左側に立てたアンブレラとの組み合わせ。ストロボとは違い、専用のコードや無線機器は要らない。ただし、光量は少ないので、長時間の露光(低速シャッター)が必要になる】

16-T10A7549(LED中版・クリップオン・波長青) copy

【picture ↑ ここまでは、発光部が7cm×7cmほどの小型LEDライトだったが、これのみ11cm×17cmの中型をホットシューに着けて使った。発光部の面積が広い分、ダイレクトに当てても影が優しくでている。一方で、重量のバランスが悪くなった。カメラボディーが軽いと、手ぶれの原因になるかもしれない】

LEDライトは料理写真にも使いやすい

お店に入ってランチメニューでも撮るときをイメージして、外付けストロボとLEDライトの違いを考えてみます。どちらも最もありえる使い方である、ホットシューに取り付けるとします。

ストロボでは光が硬すぎます。お皿の影もテーブルにくっきりとでるでしょう。それも多くの場合、実際に撮ってみて初めて気が付きます。意図的に発光量を抑え、補助的な光として使う方法もあります。ただし、ある程度ストロボの操作に慣れていないとできません。それどころか、至近距離で撮るために、機種によっては最少の発光量でも露出オーバーになってしまうことがあります。カメラから離して使おうにも、専用のコードか無線機器が必要です。

一方、LEDライトであれば、皿や食べ物にどう光が当たっているか、肉眼で確認できます。光の強弱の調整も、シンプルなダイヤルを回すだけです。慣れていなくても、直観的に操作できるでしょう。カメラから離して使うには、適当な場所があればそこに置き、頼める人がいれば持ってもらえばいいだけです。それが無理ならば、右手にカメラ・左手にLEDライトでも撮れます。

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【picture ↑ 「たにしあめ(ニッキ飴)」をLEDライトで撮影した。光を当てたために、飴と飴の隙間も真っ暗にはなっていない。下に敷いた紙は白く見えているにもかかわらず、陰影も残っている。ストロボを使うと、おそらくは飴1個1個の影も強烈に出た上、紙は真っ白に飛んで、質感は失われていただろう】

変な色の写真に、気がついていなことはありませんか?

いまさらいうのも恥ずかしいですが、Twitterやインスタグラムを利用する人が増えました。その結果、まったく心得のない人の写真を目にすることも増えています。ネットメディアも乱立気味なので、そこでも同じ状況です。

「あと少し工夫すればいいのに」と思うことが少なくありません。元は写真撮影で給料をいただいていた身なので、私の方は「写真はいくらかわかっている」と思っていてもお許しください。構図などについては、いろいろな人がネット上でも、アドバイスをしているようです。しかし、発色や陰影については少ないように思います。その空白を埋めるために書いてみました。

その発色や陰影の向上には、ストボロやLEDライトが使えるようになることが欠かせません。このふたつのうち、LEDライトは使いやすく、安価です。試しに使ってみてはどうでしょうか。質のいい光の入った写真を一度経験してみないと、今まで撮っていた写真の色などがどんなにおかしかったかも気が付かないだろうと思います。


【ご質問、お待ちしています】

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