【詩】少女たちの夜会
少女たちが鱗粉を顔にぬる
そのために
真っ青な蝶ばかりを死なせている
少女たちは朽ちた式場にあつまり
おおきな鏡が
泉のようになびいている衣装部屋で
薄絹をかさねがさね
ひとつの四阿をつくる
あしたこそ
生まれることのないように
少女たちは祈り
蚕の似姿でねむる
しだいに空が白んでゆくことを
少女たちは悔やむ
いつしか
少女たちは
大人のかたちになる
影をともなう
真っ青な蝶となる
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少女たちが鱗粉を顔にぬる
そのために
真っ青な蝶ばかりを死なせている
少女たちは朽ちた式場にあつまり
おおきな鏡が
泉のようになびいている衣装部屋で
薄絹をかさねがさね
ひとつの四阿をつくる
あしたこそ
生まれることのないように
少女たちは祈り
蚕の似姿でねむる
しだいに空が白んでゆくことを
少女たちは悔やむ
いつしか
少女たちは
大人のかたちになる
影をともなう
真っ青な蝶となる
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