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映画『お嬢ちゃん』二ノ宮隆太郎監督

『どいつも、こいつも、くだらない』

2019年新宿K's cinemaで萩原みのりさんが主演の『お嬢ちゃん』が3週間限定で公開された。

あらすじ
みのり、21歳。海辺の町鎌倉でお婆ちゃんと二人で暮らしている。観光客が立ち寄る小さな甘味処でアルバイトをしている彼女は、日々の生活の中で出会う男たちに絶対に屈しない。大男にも平気で喧嘩を売り、持論を投げつける。誰にも媚びない、甘えない、みのり。そんな彼女だが、ある日親友の理恵子と未来を想像した時、現実と向き合っていなかった自分に気づいてしまう。(引用文 映画『お嬢ちゃん』公式サイトより)

実際に劇場で『お嬢ちゃん』を観た。この映画を観た率直な感想は、主人公『みのり』のドキュメンタリーだと思った。映画を観ているという感覚にはならなかった。普段、自分が目を逸らしてしまっているものをダイレクトに『逸らさないで向き合いなさい』と言われている様な気がした。日々生活している中でのイライラとモヤモヤ。仕事・人間関係・異性・家族関係・自分の将来への不安。気付かない内に、消化しきれない何かに執着している自分に対して、目を逸らしている『みのり』を観ていたら、私自身を重ねていた。

人間というのは。自分の苛立ちは体に出てしまうものだと私は思っている。勿論、顔に出るというのはそうなんだけど。もっと分かりやすく出るのは歩き方だと思う。『みのり』はいつも早歩きなのだ。常に何かにイライラして、何処か生き急いで居るようにも見えた。『みのり』を近くで見ている人達も、『みのり』を見ている時は少し気を使い何かを言いたげだ。それに対しても『みのり』はイライラしてしまうのであろう。まぁ、私は学生の頃は少なからずそういう時期があった。両親から何か言われてもイライラし、友達にさえどう接して良いか分からない時期もあった。だけど、そういう時期に限って一人にはなりたくなくて。その矛盾に対してもイライラしてしまう悪循環で泣きたくなった時もあった。『お嬢ちゃん』を観ていたら、昔の自分を思い出したよ。切なくて少し目を逸らしたくなった。

この映画の監督をしたのが、映画『枝葉のこと』で世界各国の映画祭で高く評価された『二ノ宮隆太郎』監督である。俳優もしており、代表作に『全裸監督』『連続テレビ小説 エール』『映画アンダードッグ』『映画ヤクザと家族』に出演している。

もうね。最近まじで二ノ宮監督大好きで、監督としても才能が最高なんだけど俳優としても個性的でめちゃくちゃ最高なんですよ。もう大好き。もう虜なんだけど。
二ノ宮監督の芝居が上手いのは大前提なんだけどね。一番は存在感なんだよね。変な事言うけど。二ノ宮監督って背は高くないの。低いのよ。でも、その背の高さが絶妙に芝居と一緒に溶け込んでしまうんですよね。なんか敬語になっちゃうな。気にせずにいこう。仕方ない。例えば舎弟の役のだったら背の低さとニコニコ『兄貴ー兄貴ー』って言ってる姿。本当に可愛いヤクザの舎弟だからね。親分から可愛がられそう。二ノ宮監督の背が芝居に生きているのよまじで。堪らないわ。映画・アンダードッグの時は、デリヘルの頼りなさそうな店長役をしていた。いつもニコニコニコニコしていたにも関わらずあんな事しちゃうからさ(ネタバレになっちゃうから言わない)。もう堪らなかった。あそこ私泣いたからね。監督のシーン。しかもあそこのシーンめちゃくちゃ豪華共演だからな。そこにも泣いたよ。参っちゃうよ。あんまり誘惑されちゃうと私ちょろいから、すぐ惚れちゃうから。

二ノ宮監督の芝居で一番好きな芝居は、口とか顔は笑ってるのに目が笑ってないやつ最高に好き。それ画面にでっかく映ると『きちゃったよ。これを見に来たんです私は』って。マスク越しにニヤニヤしちゃう。私がニヤニヤし始めたら基本的に、傑作作品だからね。間違いないからな。(私の好きなエンタメに嵌まったという意味で)最高だな。
二ノ宮監督って昭和のプロボクサーで俳優でもあった『たこ八郎』さんみたいになりそうじゃない?あんな感じよ。イメージ的に。たこ八郎さん大好き私。八郎さんも良い舎弟ぶりだったもんね。存在感最高だったもんな。ポジション的にポスト『たこ八郎』さんじゃないですか!!うわ最高すぎ。

日本には、逸材がたくさん居ますよ。主演の萩原みのりちゃんなんて、今トップクラス並みに勢いある俳優さんだし。二ノ宮監督だって勢いある俳優監督さんだし。そんな二人が仕事した映画が面白くないわけないよね。最高傑作ですよ。本当面白い。また願わくは、劇場で観たい。本当に観たい。

え。たこ八郎さんに行き着くってすごくない?

(出典元 映画『お嬢ちゃん』公式サイトより)

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