連作短歌「やってこい、ループ橋」
やってこい、ループ橋
夜には星が
ゆられて
忘れそうだし
きれぎれ
見たいもの
話したいこと
忘れても
来た場所
歌った音
も忘れて
好きな色を
いっせーの、せ
で言い合った
みごとにバラバラ
いっせーの、せ
煙草か、
もう何年も
吸ってない
な、君と見た
まっか
真っ赤だ。
言ったんだ
君、あの光景見たときに
これは、書けないな、
いつまでも、って
ふいに
ん、って
最後の声を出したまま
覚えているの
僕が最後ね
来世など
あったとしても
僕が死んだら
事実、