窪田悠希

なかなかの(東中野), ヤンヤン(高円寺), 犬と街灯(豊中庄内)で『ほのぼのとした歌…

窪田悠希

なかなかの(東中野), ヤンヤン(高円寺), 犬と街灯(豊中庄内)で『ほのぼのとした歌集』販売中→ https://inumachi.stores.jp/items/65be1aaae295354f78a80620

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自選百首⑧

あの夜の空はぜったい緑色だったと誰か信じて、欲しい あふれたらあふれたままで手のひらに夜の光の重さを載せる 家だった学童、学童だった家 風に削られてゆく雪山 いきなりじゃないことがこの生活にときどきあってくれたらいいね 一生に一度あなたが叫ぶとこ見たいなあとても美しいから いつまでもエレベーターがとまらない私がそれを願ったせいだ 違和感をそのままにして次にいく練習をさせてくれる家族 海を嗅ぎに行ったと言ってその人はおいしいものを笑って食べる エクレアを座ってた

    • 連作短歌「開き直り」

      実物はいつも見劣りしてしまう私の思い込みのほとんど 我慢してもやしをたべる 我慢して残り時間が過ぎるまで居る 夕方の重い空気を引きずったような会話にまた泣かされる

      • 連作短歌「シークレット」

        いまどきのたのしいことをこっそりとおしえてくれるはとこのなぎさ わるくない趣味のいくつかあるけれど早くおわってほしい毎日 広く浅い海と流せば絶対に泣ける動画で生きるを延ばす

        • 連作短歌「揉み返し」

          梅雨晴れのナイトゲームに憧れてソロホームランにまた憧れて 流星群 わかる悪口わからない悪口これはこれで賑やか 金縛りかと思ったら揉み返しだったみたいだみんな気をつけろ

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        自選百首⑧

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        • 連作短歌
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          33本
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          121本
        • 月刊おもいだしたらいうわ
          17本

        記事

          連作短歌「再現できなくて」

          この人は最初からいたこともなく最後までいたこともないよな 二年前ならば違ったわけもなくそれをあと何年やればいい 坂道が組み合わされてさっきまで泣いてたことは有耶無耶になれ

          連作短歌「再現できなくて」

          連作短歌「急に藤棚」

          木があって歩道があって橋がある音が聴こえるそのままの音 アーケード商店街へ連れていく途中の道に急に藤棚 会話しながら歩いてる人を見ていると体験してみたくなる

          連作短歌「急に藤棚」

          連作短歌「わすれる。」

          今朝もまた憶えていないふりをして都合がいいと思ってもらう この足に染みついている目的のない歩き方ここぞとばかり 山手通りに積雪の朝ほとんどの通行人が自分に見える

          連作短歌「わすれる。」

          連作短歌「古い未来」

          どんなどんなどんな朝にも君がいてかきあげられる染めたての髪 埋める側ではなく埋められる側のタイムカプセルみたいな心 偶然と呼ぶには何かもう一つ足りないような気のする会話

          連作短歌「古い未来」

          連作短歌「緑黄色」

          なくたっていいけどあってくれたらいいブロッコリーの元気なサラダ 土曜日の急ごしらえのテラス席みたいに人がなんとなくいる ほんとうは大人もたくさん吊るしたい実用性のてるてる坊主

          連作短歌「緑黄色」

          連作短歌「打ち明けず」

          次に履くつもりでそこに置いていた靴下がもうすでに消えてる 織り交ぜるダジャレひたすら的を射る 交歓 二本のピンクの斜線 おにぎりの専門店でおにぎりを奇跡的なほど可愛く食べた

          連作短歌「打ち明けず」

          連作短歌「いるかのような」

          跳び上がるための練習だったこと伝えないまま今も住む町 まだ海の隣に知らない恋人のいるかのようなその染まりかた ふれているところの汗にいつまでも生きているかのような輪郭

          連作短歌「いるかのような」

          連作短歌「場数」

          顔見たらまず信号に一回も引っかからずに来たよと笑う ローソンの青く消えゆく夕方に念じて興すハッピーアワー 環七のバスの窓すこしあいてる立夏パーマをあててみようか

          連作短歌「場数」

          連作川柳「ホームビデオ」

          連作川柳「ホームビデオ」

          連作短歌「無限後退」

          ランダムのなかなか出ないデザインのそれでもこんなに叶いやすくて 非合理を抱きしめようとするヒトの吐き出すものをときどき食べる 決めなよと言われて決めてしまったら悲しくなるのはあなたなのにね

          連作短歌「無限後退」

          間違えて着いた南富山駅

          間違えて着いた南富山駅

          連作短歌「きときと」

          逆光のようにうれしい音韻で待合室は和菓子のにおい 家だった学童、学童だった家 風に削られていく砂山 最終は遅れています。窓に雪一粒ごとの違いは消えて

          連作短歌「きときと」