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バースデイきっぷ2日目前編

バースデイきっぷの2日目はたくさんの列車に乗った他、思いもよらない列車にも出くわすことに。

京都育ちの路面電車

朝7時に宿をチェックアウトして、まずはJR松山駅まで市内電車で向かう。

やってきたのは2000形という旧型の電車。とはいえ、どこかで見たことがある。というのも元々は京都市電で走っていたのを譲ってもらって愛媛で活躍している。電車の故郷である京都では同型が鉄道博物館の程近くの梅小路公園にそのまんま保存されている。京都在住故に経緯を知ると強烈に親近感が湧き、当たりを引いた気分だ。

特急宇和海5号

素泊まりだったため、松山の駅そばで朝食。指定券を取って、列車を撮った後、特急「宇和海」に乗り込む。

やってきたのはN2000系。頬のぷっくりした感じや初任地徳島をイメージした「SHIKOKU」のロゴマークが特徴的。5両で入線し、3両切り離した2両と身軽になった。

本来「5号」は「アンパンマン列車」が担当するはずだったが、検査につき、この日は通常仕様N2000系が「ピンチランナー」として登板した。それでも、乗ったタイミングでいつも流されるであろう「アンパンマン」がご挨拶するというハプニングもあった。元々知らなかったからもしやと思ったらこういうことだった。ただこういうのも面白い経験かも。

途中では雨が降ってきて『初恋』を聴いてみた。「ヨルシカ」suisさんのラジオをきっかけに知ったのだが、色褪せないシンセサイザーのメロディとお声が美しい。良い声してる人は聴いてる曲も良いのだろうか。

予土線

宇和島からは3分の乗り換えで予土線窪川行きに乗り込む。観光とかもしたかったが、これを逃すと正午過ぎまで無いから。

予土線には「三兄弟」という個性的な3車両がイメージリーダーを務める。


その中から今回は「長男」こと「しまんトロッコ」の動力車、キハ54。この車両と貨車を改造した展望車で構成される「しまんトロッコ」だが、動力車は通常の予土線普通列車としてもローテーションが組まれる。

「清流トロッコ」からリニューアルされたときにデザイナー水戸岡鋭治氏が手がけて真っ黄色、カラフル座席という「水戸岡マジック」がここでもかけられた。

「18きっぷ」シーズンとあってか乗り通す鉄道ファンでわんさか。難易度が高いが一度は乗りたいことだろう。

沿線は「清流」と称される四万十川に沿って走る。噂に聞いた「四万十ブルー」の美しい光景が目の前に。

途中の土佐大正駅では「次男」で「四国の新幹線(?)」こと「鉄道ホビートレイン」の宇和島行きとすれ違い、約15分停車のため大撮影会となった。

外観の片側の先頭のみリアルな団子っ鼻を付けていて、車内には、新幹線や四国ゆかりの鉄道模型が飾られている他、実際に使っていた座席もボックスで設置されてある。撮れていなかったが、運賃表には予土線の他、東京から新大阪までの新幹線各駅名も書かれていて、本来の鉄道模型よりかなり新幹線要素が勝っている。

この列車に乗っていて去年の「ヨルシカ」ライブのことを思い出した。この日、車庫で休んでいた「三男」こと「海洋堂ホビートレイン『かっぱうようよ』」がn-bunaさんの語りとともに登場していた。

ちょうど夜の光景でこの直後ぐらいに『夜行』が流れていたのも記憶がある。昼の列車ではあったが、トンネルの光景はまさにそんな感じだった。そんな中で流す「ヨルシカ」はよく合っていた。というライブを見た人にしか分からない余談でした。

土佐くろしお鉄道へ寄り道

終点窪川の1つ手前の若井駅で降りる。終点から高知に向かっても良いのだが接続が悪いのと、ここから中村まで寄り道したらちょうどよく折り返し10数分で特急に乗り換えられるということでここで乗り換えることにした。ちなみに土佐くろしお鉄道も3つある路線全部で「バースデイきっぷ」が使える。

分岐駅ではあるが、ホームが一つと椿の木、近くに集落と田園風景。ドラマ『鉄オタ道子』のセリフ「ここどこだよ」が言いたくなる。

10分ちょっと待つと、中村行きの列車が来た。何種類かいるラッピングのうち、今回は沿線自治体「黒潮町」のもの。どこか常夏っぽいビジュアル。

座席は転換クロスを搭載した豪華仕様。真ん中の窓は大きくなっている。

沿線は太平洋の真近を走っていて、めちゃくちゃ眺めがいい。「土佐くろしお鉄道」「黒潮町」という名が非常に似合うし、「南紀白浜」っぽさもある。

特急あしずり10号

中村駅までやってきた。

「グッドデザイン賞」に選ばれたリノベーション駅舎は非常に木の温もりが良い。それでいて外面はまんまというギャップは賞を取るわけだ。駅舎を一通り見たところで特急「あしずり」で折り返し、高知へ。

JR四国の2000系。世界初のディーゼルで制御振り子を実現して、急峻な四国山地に立ち向かいつつ、高速バスとバトルを繰り広げた意欲作だ。しかし、新型車両2700系導入で活躍は狭くなり、現在は「あしずり」の一部で使われるのみとなった。そんな「絶滅危惧種」に当たって良かった。

一度リノベーションが加えられ、木の温もりが感じられる。そして、電光掲示板には今では珍しくなったデジタル時計。

この後、高知で観光したり路面電車撮ったりして、高松に向かうが、この続きはまた次回以降。

P.S. 実は今日を持ってめでたく24歳を迎えました。今回の「バースデイきっぷ」でいいプレゼントだらけの3日間でした。いい思い出とともに24歳過ごしていきます。

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