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オレンジのランドセルと多様性

ランドセルの色、男の子は「黒or青」、女の子が「赤」というのが多くの小学校では当たり前だった。しかし今では、暗めの色合いや性別関係ないデザインをあしらった「ジェンダーレスなランドセル」が人気だったりもしている。
アニメやCM、テレビで入学式、始業式、終業式の話題のニュースを見ていて「色とりどりでいいなぁ」と思っている半面、ランドセル事情が大きく異なる滋賀に住んでいた小学生の僕は「よそはよそ、うちはうち」と思って特段羨ましさはなかった。

オレンジのランドセル

僕の母校を始め、長浜市の大半の小学校では、オレンジ色で学校ごとの校章がデザインされた指定のランドセル(通称ランリュック)が全員配布されている。このランリュックを調べてみると、このオレンジや場所によっては黄色を採用していたりするが、共に視認性を良くする意味合いがあって、後ろには赤い反射材付きのストッパーが付いている。
ちなみに、一般的なデザインのランドセルやリュックサックの人もいたが、母校ではいずれも大分から転校してきた同級生と下級生の兄弟のみだった。
実際、ランドセル選びで揉めることはないし、「ランドセル商戦」に至ってはどこ吹く風。

トラブル避けれるが

果たして、どれぐらいの人が気に入っていたかは分からないが、統一デザインにしたことはそういうトラブルは避けられたかもしれない。ただ、色が統一されているので「個性を出したい」なんて思う人は少なからずいたかもしれない。いろんな自由がある中でこういう制約は少し縛り付けてるようにも見えるだろう。

「多様性」が重視されているように変化している世の中ではあるが、ランリュックが時代の変化の中でいいのか悪いのかは分からない。でも、結果的に2004年入学である僕の代もそうだし、最低でも、中日新聞が取材した2019年現在まで長らく採用され続けている。

いいんじゃない?

少なくとも僕の周りでこのランドセルを嫌がっている人は誰もいなくて、先の転校生を除いて卒業まで使用していた。デザイン、色合いも「ジェンダーフリー」なのは今の時代に合っているし、目立ちやすい色で安全性が高い。しかし、色とりどりの方が子どもの感性を尊重するから、そっちが良いのではと思ってしまう。ただそれでも、子どもは周りから浮くのを少し怖がる傾向にある。そういうネット記事を散見するし、僕もそんな子ども時代だった。
自由にするか、これまで通りの指定にするか、正解はないけど、使いやすくて、見た目も申し分無かったら、異論が出るまで使い続けても僕はいいんじゃないかと思います。黒と赤で縛り付けるよりかは良いでしょうし。子どもを守ってる要素があれば、それでいいんでしょうし。

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