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騒動とプロと自分なりの撮り鉄

廃車間近の電車を撮影しようと、JR中央線の線路内に侵入し、列車を止めた撮り鉄2人が鉄道営業法違反で書類送検された。その際の供述というのが

高く売れるいい写真を撮りたかった

これを聞くと、鉄道写真家を舐めていて、考えが甚だしく浅はか。怒りが滲む。

プロの姿

鉄道写真家の中井精也さん。事務所に所属して、時刻表、カレンダー、雑誌などの写真を手掛ける他、鉄道写真のいい撮り方をレクチャーするために講演会やテレビ出演などで発信しているプロだ。
撮ることを生業にして、食べているわけだが、中井さんの場合は専門学校に通い、師匠に師事するなどして技術を磨き、仕事をオファーされるなどして実績を重ねたお方。金を稼ぐなんて生半可なことではなかなかこんなことはできない。

お金だけで考える

書類送検された男の供述では完全に金のことしか考えてない。それ故に不法行為なんて関係ないと思ったのか。そして、そんなことをする素人の作品を欲しがる人なんているのだろうか。まずはSNSや雑誌などのコンテストに参加したり参考したりして技量などを確かめるのが先ではないのか。こういうことで金なんて稼げるなんて非常に浅はかと言わざるを得ない。

評価を得る所以

僕が撮り鉄する上で最も参考にしているのが、鉄道写真家の清水薫さん(故人)。経歴を見ると最初は食べていけるほど仕事は無かったそう。しかし、故郷である滋賀の鉄道、とりわけ自然の多い湖西線にフィーチャーした作品から評価されるようになり、出版社からのオファーや雑誌のルポを執筆したり、写真集やグッズなどで出すほどまでの著名な写真家となった。同じ県民として湖国の風景を愛して、鉄道を愛しているからこそなのだから今でも高い評価を得ている。

撮り鉄にまつわるトラブルが悪目立ちばかりしているが、正直競い合うようなことまでしても評価されるものができるわけではないと思う。「好きこそ物の上手なれ」とは良く言ったもんだが、紹介した中井さんや清水さん、その他プロとして活動している人々はそれが良く似合ってる。だからあれだけ評価される技術を持っている。そういうことを金だけで見てるほど甘ったれたもんではないと思う。
腹立たしい話題ばかりで怒りと不安が渦巻くが、僕はお金なんてどうでも良くて、自己満で「密」を気にせず、そこそこ妥協して心のゆとりを持ち、プロによる良いものを参考にして、noteやインスタグラムでシェアしていこうと思う。もちろんルールは守った上で。

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