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夜のローカル線探訪と音楽

5時起きから青春18きっぷで姫路を往復、家で過ごした後は長浜へ北上して琵琶湖で夕焼けを眺め、今度は大垣へ。夜の帳が下りた中でご無沙汰の樽見鉄道に乗車。そして、そのお供に「ヨルシカ」やn-bunaさんのボカロ曲を聴いてみることに。

大垣駅の6番線に止まっているカラフルな列車。樽見鉄道のハイモ330型の702号。「ハイモ」は「ハイスピードモーター」を略して取られたもので直後の数字は出力を意味する。沿線にあるショッピングモール「モレラ岐阜」のPRを纏っている。樽見鉄道ではこの目の前に「モレラ岐阜駅」も同時に開業させ利便性向上と路線の活性化を図った。

中はオールロングシート。出入り口は一段ステップが付いているものの、備え付けのスロープでバリアフリーを担保できている。網棚の広告に目をやると樽見鉄道を映した「フォトコンテスト」の優秀作が飾られている。雪や自然、生活と列車のコントラストを描く風景はまさに「撮り鉄」の模範となる。こういうのを我々は見ておきたいもんだ。

本巣もとすまでやってきた。街灯、列車、ベンチ周り、駅舎、車庫など様々な灯りが夜の寂しげで幻想的な世界観を醸し出す。地元の駅はもう少し明るいし、ちょっと大きいけれどもなんとなく似たような雰囲気も感じる。

そこからすぐ逆向きに折り返すため15分待つ。ハイモ295による大垣行きがやってきた。

本巣の時点では僕1人。夜のローカル線らしいし、「ヨルシカ」のライブでもこんなシーンあったっけ。ただ、「モレラ岐阜駅」からは車を持たないであろうティーンぐらいの乗客が10人弱乗り込んできた。僕の故郷にも近いこのモールは中高生時代によく列車で行ってる人をツイッターやインスタで見かけたもんだ。一度どんなんかぶらりしてみたい。

岐阜で1両の列車ということで「ヨルシカ」と岐阜出身のn-bunaさんボカロ縛りで選曲。「盗作」「夏草が邪魔をする」「花と水飴、最終電車」の世界に迷い込んだかのような暗闇の田園地帯を駆け抜けていく。特に「夜行」はピタッとハマる。

過去2度乗ったことがあって、そのときは最初は桜、2度目は真夏の緑が美しい昼下がりでこれもまた「ヨルシカ」っぽかったなぁと懐古する。これからは桜シーズンでまたこの鉄道の書き入れ時。観光列車や貨物が無くなって活気は昔ほどではないものの、「淡墨うすずみ桜」の知名度が高いのは変わらないし、鉄道で来る人も少なくない。さらに「モレラ岐阜」が「ビバシティ彦根」に負けじと滋賀や東海3県から若者を引き寄せている。

好きなバンドと絡めて楽しんでローカル線を楽しむのは、あまりいないだろうし、「ヨルシカ」となれば真に僕しかいない。「ヨルシカ」好きになって良かったし、相乗効果で鉄道も楽しめていいもんだ。

大垣の宿に1泊し、翌朝は18きっぷでとんでもないような電車に乗ることになるが、その続きはまた…

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。