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肩甲下筋 ~肩関節への影響~

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肩甲上腕関節は、上腕骨頭と肩甲骨関節窩で構成される球関節で、運動範囲が非常に大きい多軸性関節です。多軸性で運動範囲が大きい肩関節は、関節唇、腱板筋、靭帯など多くの組織で安定性の向上が得られています。


今回は肩関節安定性の向上として機能している、腱板筋の中で肩甲下筋について、解説していきます。


1.肩甲下筋の解剖

まずは基本的な解剖と走行を見ていきましょう!

起始:肩甲下窩
停止:上腕骨の小結節、小結節稜、肩関節包
神経支配:肩甲下神経 C5~6
作用:肩関節内旋、水平屈曲


肩甲下筋は屈伸軸をまたぐため、上部線維と下部線維に分けられます!
機能については、後ほど説明します!

図15


停止部をさらに詳しく見ると、

肩甲下筋の上部付着部は台形で幅広く、停止部の60%を占めています。遠位に行くと、付着部は狭くなっていることがわかります!

図14

Junji Ide, Akinari Tokiyoshi, Jun Hirose, Hiroshi Mizuta: An Anatomic Study of the Subscapularis Insertion to the Humerus: The Subscapularis Footprint.  Arthroscopy. 2008 Jul;24(7):749-53.


上部の付着部は小結節に停止する前に関節包にも付着しています。また、上部の付着部は強固に固定されているため、肩関節の機能には重要な役割がありそうです。


では、解剖からしっかりと肩甲下筋の機能を考えていきたいと思います!


さらに、肩甲下筋の解剖で重要になるのは「舌部」と「横靭帯」です。併せてお読みください!


2.肩甲下筋の機能

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